《透明人間》続きから完
当時日本はアメリカとイギリスを最大の敵国とし、彼らを「鬼畜米英」と呼んで戦いました。しかし今日に至って、「最大の友好国」とは、一体どうしたことでしょう。なぜ、同じことが言えなかったのでしょうか。もしも、当時、同様の発言がなされたなら、世界では何百万、何千万人という人々が傷つかず、あるいは助かったかもしれません。もちろん、歴史の流れの中でどうしようもなかったのかもしれません。また、今日の友好関係が築かれた背景に、そのような犠牲があったからこそともいえます。しかし、それだけではくくれない、人間の力ではどうにもならない、何か大きな力が世界の歴史の背後に働いているような気がします。
ここで「透明人間」を使って、わかり易く説明することにしましょう。
例えば、透明人間が家庭を苦しめるために派遣されたとしたら、どのような手口で家庭に関わるのでしょうか。たぶん、透明人間は自分の存在がばれないように、細心の注意を払いながら、家族が互いに対立し自滅していくように働くことでしょう。
透明人間はまず、夫婦間に働きを開始します。それはご主人と奥さんが互いに争うような場を作ることから始めます。また、親と子、子ども同士、その他、家族が互いに敵視し合い、争うように仕向けるのです。そうすれば、自分の存在には全く気づかれることなく、やがて家族全員を滅ぼすことができるからです。この手口を使えば家族だけでなく、社会でも、国でも滅ぼすことができそうです。