追悼 小林さんは 氏
こども代表「平和への誓い」 あなたにとって、大切(たいせつ)な人(ひと)は誰(だれ)ですか。 家族(かぞく)、友(とも)だち、先生(せんせい)。 私(わたし)たちには、大切(たいせつ)な人(ひと)がたくさんいます。大切(たいせつ)な人(ひと)と一緒(いっしょ)に過(す)ごす。笑(わら)い合(あ)う。 そんな当(あ)たり前(まえ)の日常(にちじょう)はとても幸(しあわ)せです。 昭和(しょうわ)20年(ねん)(1945年(ねん))8月(がつ)6日(か) 午前(ごぜん)8時(じ)15分(ふん)。 道(みち)に転(ころ)がる死体(したい)。 死体(したい)で埋(う)め尽(つ)くされた川(かわ)。 「水(みず)をくれ。」「水(みず)をください。」という声(こえ)。 大切(たいせつ)な人(ひと)を一瞬(いっしゅん)で亡(な)くし、当(あ)たり前(まえ)の日常(にちじょう)や未来(みらい)が突然(とつぜん)奪(うば)われました。 あれから77年(ねん)経(た)ちました。 今(いま)この瞬間(しゅんかん)も、日常(にちじょう)を奪(うば)われている人(ひと)たちが世界(せかい)にはいます。 戦争(せんそう)は、昔(むかし)のことではないのです。 自分(じぶん)が優位(ゆうい)に立(た)ち、自分(じぶん)の考(かんが)えを押(お)し通(とお)すこと、それは、強(つよ)さとは言(い)えません。 本当(ほんとう)の強(つよ)さとは、違(ちが)いを認(みと)め、相手(あいて)を受(う)け入(い)れること、思(おも)いやりの心(こころ)をもち、相手(あいて)を理解(りかい)しようとすることです。 本当(ほんとう)の強(つよ)さをもてば、戦争(せんそう)は起(お)こらないはずです。 過去(かこ)に起(お)こったことを変(か)えることはできません。 しかし、未来(みらい)は創(つく)ることができます。 悲(かな)しみを受(う)け止(と)め、立(た)ち上(あ)がった被爆者(ひばくしゃ)は、私(わたし)たちのために、平和(へいわ)な広島(ひろしま)を創(つく)ってくれました。 今度(こんど)は私(わたし)たちの番(ばん)です。 被爆者(ひばくしゃ)の声(こえ)を聞(き)き、思(おも)いを想像(そうぞう)すること。 その思(おも)いをたくさんの人(ひと)に伝(つた)えること。 そして、自分(じぶん)も周(まわ)りの人(ひと)も大切(たいせつ)にし、互(たが)いに助(たす)け合(あ)うこと。 世界中(せかいじゅう)の人(ひと)の目(め)に、平和(へいわ)な景色(けしき)が映(うつ)し出(だ)される未来(みらい)を創(つく)るため、私(わたし)たちは、行動(こうどう)していくことを誓(ちか)います。 令和(れいわ)4年(ねん)(2022年(ねん))8月(がつ)6日(か) こども代表(だいひょう) 広島市立(ひろしましりつ)幟町(のぼりちょう)小学校(しょうがっこう)6年(ねん)
バルバラ・アレックス 広島市立(ひろしましりつ)中島(なかじま)小学校(しょうがっこう)6年(ねん)
山崎鈴(やまさきりん)
谷口ジローさんのコピーではなく、精神を尊重して作る――「神々の山嶺」プロデューサーが語る
ジャン=シャルル・オストレロ氏
フランスのアニメーション映画「神々の山嶺(いただき)」が、7月8日から公開された。原作は、夢枕獏氏の小説を谷口ジロー氏が漫画化した山岳コミックの傑作。プロデューサーを務めたジャン=シャルル・オストレロ氏は原作漫画に惚れ込み、谷口氏に手紙を書いてオファーしたという。 【動画】「神々の山嶺(いただき)」予告映像
「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生と、彼を追うカメラマン・深町が不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く。 幼少期から登山が好きで、山岳に関するさまざまな本を読んでいたというオストレロ氏は、原作漫画に出合い、「どうしても私のキャリアの最も大事なプロジェクトとしてやり抜きたい」と映画化を決意する。
映画化に向けてまず谷口氏に手紙を送ったといい、「映画化を決心した理由、その経緯について手紙で説明させていただきました。とにかく精魂込めて書いたのですが、数カ月後にその手紙に対して内容を承諾したということと、契約に向けて動きましょうという、非常に前向きなご返事をいただくことができました」と振り返る。 「その手紙の中で、この映画化はアニメでいくということをはっきりと書いていたんです。今までアニメ化されたことがなかったために了承していただけるか不安だったのですが、私の思いを伝え、谷口さん日本サイドとも関係が少しずつ構築されていき、何より谷口さんと良い関係を築いて、実現することができました」
谷口氏とは、パトリック・インバート監督も交えてアートビジュアルについて話し合いをしたそうで、「この作品を谷口ジローさんのコピーではなく、ただし裏切りでもなく、谷口さんの精神を尊重して作りたいという気持ちが伝わっていたと思います。全体的なアートディレクション、それから詳細なディテール、それから人物の作り込みの部分も、満足していらっしゃったのではないかなと思っています」と明かす。
フランスでは口コミや批評サイトで評判が広がり、上映されてからすでに40週目に入ってもロングヒットを続けている。
オストレロ氏は「日本の皆さんにも、フランス人がこんなにも日本的な作品・漫画をどのように映画化したのかと、興味を持っていただけたらと思います」と話していた。