マンガを読んで小説家になろう!大内 明日香,若桜木 虔アスペクトこのアイテムの詳細を見る |
本書は姉妹本である「すべてのオタクは小説家になれる!」を合わせて読むと
より一層の理解が得られると思います。私の場合は物語の構想を練る上で非常に参考にな
り、今後の指針になっていくと感じています。恥ずかしながら、私は小説家志望でありな
がら、これまでは「ストーリーの構想を練る」という概念が乏しく、「とにかくおもしろ
いものを!」という一念だけで書いてきたような気がします。そういう意味では新たな世
界を開いてくれた大事な一冊です。
まず本書では、「マンガは高度に商業化されています」という言葉が目に飛び込んでき
ます。私はこれにドキッとさせられてしまいました。連載中止や製作コスト、その他諸々
の事情を鑑みると、「絶対に売れなきゃならない」度は小説の比ではないという説明が成
されます。これはその通りだと思いました。逆に言えば、成功の方程式でガチガチに塗り
固めたマンガから色々と学んでいこうという発想は、凄く自然なように受け止められます
ね。私はそこまで深く考えて小説を書いていたわけではないので、急に世界が広がったよ
うに感じられました。
本書は主に「書くための心構え」に注力しており、いわゆる「書き方ハウツゥ本」では
ありません。だからこそ私は得られるものが多々ありました。私の個人的な感想ばかりで
申し訳ないのですが、「パターンとバリエーション」の項は凄く参考になりました。物語
を解体していくと、必ず幾つかの法則に当てはまるというものですが、私はこの本を読む
までそのことさえよく理解していませんでした。
この本に出会ってからようやく、この手の話しは語りつくされていて、巷の構成作家さ
んたちはもっと先のことを勉強していると知りました。今はこの手の本を買いあさる毎日
です。自分だけの小説ではなく、売れるような小説を書きたいと思っている方は読んでも
損はないと思います。少なくとも、「読める人」と「書ける人」の違いを知るだけでも大
きいと感じました。1日もあれば十分読みきれますので、ぜひチェックしてみてください
ね。
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