悠の食虫植物 ネペンテス普及委員会 (和名 ウツボカヅラを世に広める会)

食虫植物のネペンテスを広めていくためのブログ。

鉄コミュニケイション② チェスゲーム その2

2010年01月22日 00時58分52秒 | Sランク
鉄コミュニケイション 2 (2) 電撃文庫
秋山 瑞人
メディアワークス

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 思いがけず長くなってしまいましたので、前回の続きにいきたいと思います。

 この作品の素晴らしさをお伝えするためには、長くなってしまうのも致し方なし

といったところであります。
 

 見所その2 

 「それぞれの過去」

 物語の完成度を測る重要な要素が、「伏線の回収」。つまり読者に伏せておいた

謎をどれだけきっちり解決しているか。

 注目していただきたいのが、この本の表紙の絵。なにやら女の子が一人増えてい

ませんか?

「この子だれっ!?」

 は初見の方の当然の反応と言えるでしょう。が、「鉄コミュニケイション1 ハ

ルカとイーヴァ」をご覧になった方はだいたいご想像がつくでしょう。

「まさかっ!?」

 そう! そのまさかですよ! 表紙をめくるとカラーの挿絵があり、その裏にも

カラーの挿絵があるのですが、女の子の正体とエピソードを知ってしまうと結構シ

ョッキングです。

 あー言いたい! でも言えない! 言ってしまったらすべての楽しみが台無し

に。いやこれだけではそんな重要ではありませんが、でもやはり人として読者の楽

しみを奪うようなマネはできません。 

 ぜひ読んで確かめていただきたいです。


 見所その3

 「守る。その一点に集約された熱い描写」

 胸が熱くなり、涙腺が緩み、読み終わったあとに不思議な余韻に浸れる作品。

 そんな傑作が、この情報が氾濫した現代社会にどれだけ埋もれていることでしょ

う。私は今ここで断言したい。


本物が、ここにある!


 うぉー! この感動を何から説明すればいいのでしょうか。

 ハルカとひしゃまる? イーヴァと「ルーク」? 夏休みのその後?
 
 無理! とても無理!

 この作品と出合ってしまった衝撃は、とても言葉では言い表せません!(本当

に作家志望なのか?)


 ダメだぁ、また読まねば。私のこの作品の理解度は、とてもでかい顔して解説で

きるようなレベルではありません。

 ただこれだけは言いたい! 秋山氏はライトノベルの賢者であり、この作品は今

後10年間のライトノベル発展の礎となった作品であると。私にとっては心の教科

書ですね。

 ライトノベル、とりわけSFのジャンルに歴史があるとしたら、これはまさに聖

書。神話クラスの代物であります。最近、ライトノベルに手を出してみたという方

や、最近のライトノベルしか知らないという方。ぜひ手にとって見ていただきた

い。これがライトノベルが持つ底力であることが実感できるはずです。


 ハリウッドの「三幕構造」やジャンプの「三大原則」、古来からの手法「起承転

結」。それらを駆使した作品は世の中に無数に出回っています。そして消えていっ

た作品と良作に選ばれる作品、その両者の明暗を分けたものはなんだったのか。
 
 すべての答えはこの本の中にあります。

 「鉄コミュニケイション」 

 私が選出したSクラスの実力をお楽しみください。


 鉄コミュニケイション① ハルカとイーヴァ  その 1


 鉄コミュニケイション① ハルカとイーヴァ  その 2

 
 鉄コミュニケイション② チェスゲーム その1

 鉄コミュニケイション② チェスゲーム その2


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