現役時代、私は保育所行政を5年半ほど、児童相談所に2年務めたことがあります。一歳児の保育補助金の創設、学童保育、保育士(当時は保母)への加配補助金、被虐待児などの緊急一時保護など・・・を担当してきました。
長年勤めている方々が沢山いる中で専門家面は出来ませんが、私が行政にかかわるようになった高度経済成長期以降、児童に関しては我が国の中心的な位置を占めたことは一度もないと言っても良いでしょう。
かつて、ゴールドプランが発表され「少子高齢化社会」に突入すること、老人対策が強く推し進められました。その結果が現在の状況です。
当時、政権党の政治家の誰も「こども」に目を向けた人はいませんでした、選挙で票を持っていないからでしょう。その一方、老人に対しては様々な施策が打ち出され、年金を拠出していない高齢者~も「相互扶助」という美名のもとに恩恵にあずかっています。
しかし子供は・・・「少子高齢化」の問題とは老人の割合が高くなることではなく、それに対応すべき子供や若年層が減少することであるのは、現在では誰もが知っていることです。
40年前、老人が増える・・・ことに危機感を募らせていても、次第に結婚年齢が高くなるとともに出生率が低下していることや子育ての環境が劣化してきていること、地域の有力者や宗教関係者などが設立者に多い幼稚園には目を向ける政治家はいても、保育所に目を向ける政治家は皆無といっても過言ではありませんでした。当時の児童福祉審議会の大物議員(現在、病院、医科大学、福祉施設などを経営する巨大な法人の理事長)ぐらいではなかったかな?ちゃんと目を向けていたのは!そんな状況は今でも全く変わっていないと思います。
「日本死ね」ではなくすでに40年も前から日本は緩慢に死んできているのでしょう。「日本の死」は目先の選挙にしか興味を持てないような戦後政治家が成し遂げた成果ですし、そんな政治家を選び続けてきた国民の責任でもあると思います。
元気よく外交的な問題を叫んでいる人たちがいますが、現実に突き付けられた具体的な問題をひとつずつ解決できないようでは・・・・・
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