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ラヂオ惑星モルファス

戦争と平和の8月

8月は表題のとおり「戦争と平和」を考える月ですし、古くからの盂蘭盆の行事の月で、死者が身近に感じられる月でもあります。
ニュース的には、原爆であり終戦であり、靖国神社であり朝鮮半島であり・・・やはりあの戦争に関する話題が多くなります。それだけ沢山の日本人が亡くなっているということでしょう。

その中で、8月15日(水)の19時30分からNHK総合テレビで放送された「ノモンハンの真実」は見応えのあるものでありました。
広島や長崎の原爆、東京大空襲、戦艦大和、特攻隊などの話題は迫力もありますし、何といっても日本本土や沖縄など比較的身近な場所で起こった衝撃的な事柄でもあります。
しかし、ノモンハンについては遠くモンゴルの地で起こった戦いであり、真珠湾攻撃に先立つこと2年も前のことであるし、戦力の多くが投入されていた日中戦争とは隔絶された局地的な国境紛争であることから、おそらくはすっかり忘れられた戦争であるのでしょう。

この戦闘の経過や陸軍の動きや結末までは再放送されるであろうこの映像・・・デジタル処理によってカラー化された衝撃的な営巣・・・をご覧頂きたいと思います。NHKのアーカイブとしても保存されるでしょう。
放送では特に第23師団のなかでフイ高地に配置された捜索隊の指揮官井置栄一中佐に焦点を当て、戦術的に優れた指揮官であった井置中佐を「自決」させるに至る経緯を中心話題の一つとして取り上げていました。
ノモンハンの戦闘を詳述した本や解説書はそこそこありますが、私が最初に接した概説書は表題写真にもした『失敗の本質』という中公文庫でした。ごくごく概説しただけの本ではありますが参考書というか入門書としては適当なのではないかと思います。

NHKの放送でも取り上げられていましたが、事柄の本質はやはり「無責任」体質ということなのでしょう。軍隊もまた基本的には官僚組織です。しかも悪いことに近代的な戦闘を経験していない・・・もしくは学習していない軍隊は超官僚組織になるのでしょう。こうした組織が何をやるか・・・森友学園の問題や加計学園の問題をみれば明らかでしょう。嘘を平気でつく、上司の言葉に合わせて嘘を重ねる、誰も責任を取ろうとしない、言い訳に困れば「知らない」とこれまた平気で嘘をつく・・・。
しかし軍隊は実力組織であり武器を持っています。森友などと違うところは実際に何万という人が死ぬということです。言い換えれば、相手を殺し自らも殺されるのです。しかも、全体を掌握し戦略的であるべき人たちは、日本の官僚組織の常で、科学的な合理主義とはかけ離れた思い込みや自分の貧しい過去の経験にしがみつき、責任ある判断を回避してしまうのです。

重大な責任者として、参謀本部作戦課長から名指しされた、関東軍の辻参謀(少佐)の次男の方は、『父は、たかだか少佐ですよ。その上に大佐や将官も沢山いたんですよ・・・』と事実上、父に責任などない・・・t歩いう発言をしていました。しかし、死んだ兵士はなんだったのか!こうした無責任な日本人・・・申し訳ないが、この日本人の本質的欠陥が「無責任」だと思います。

身近にも、私が属するNPOが分裂するに至った時、理事の一員で現在も分裂後の団体で幹部をしている男もまた無責任の塊のような男です。しかも、悪いことに自分は懸命に努力しているのに反対する人間がいて上手くいかない、反対する人間が責任を負うべきだ・・・とに負わせてきます。所詮趣味の団体ですからこれども済みますが、日本の政治、安全保障、外交であればどうなんでしょう?
私に長年の職業生活(地方官僚)でも項のような手に人間ばかりです。しかも、合理的思考よりもやってみないと分からないよね・・・が支配している。
繰り返しますが、「無責任」は日本人の本質的欠陥ではないか・・・と懸念しています。

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