
日本オーケストラ連盟のニュース誌では、連盟に参加しているオーケストラの演奏ランキングを時々公表している。来日オーケストラやアマチュアオーケストラの演奏はカウントされないようだし、毎年必ず公表されているものでもないようだ。特にコロナウイルス蔓延の影響で、今どんな音楽の演奏回数が多いかは分からないが、コロナ前の2015年のランキングを見ると・・・
先ず作曲家では・・・
第1位:87回 ベートーヴェン、第2位:69回 ブラームス、第3位:47回 モーツァルト、第4位:43回 マーラー、第5位:37回 ラフマニノフ、第6位:36回 R.シュトラウス、第7位:34回 シューマン、第8位:32回 シベリウス/ショスタコーヴィチ、第10位:31回 チャイコフスキー
第11位以降は、ラヴェル、ストラヴィンスキー、ドヴォルザーク、ブルックナー、メンデルスゾーンとなっている。
また曲目では・・・
第1位:演奏回数10回
ラフマニノフ:交響曲第2番、バルトーク:管弦楽のための協奏曲
第3位:演奏回数8回
ブラームス:交響曲第2番、同:ヴァイオリン協奏曲、同:ピアノ協奏曲第1番、ストラヴィンスキー:春の祭典、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、ベルリオーズ:幻想交響曲、マーラー:交響曲第5番
第10位:演奏回数7回
シューマン:交響曲第3番、同:ピアノ協奏曲、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、ストラヴィンスキー:火の鳥、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、ブラームス:ピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキー:交響曲第5番
ラフマニノフ:交響曲第2番、バルトーク:管弦楽のための協奏曲
第3位:演奏回数8回
ブラームス:交響曲第2番、同:ヴァイオリン協奏曲、同:ピアノ協奏曲第1番、ストラヴィンスキー:春の祭典、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、ベルリオーズ:幻想交響曲、マーラー:交響曲第5番
第10位:演奏回数7回
シューマン:交響曲第3番、同:ピアノ協奏曲、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、ストラヴィンスキー:火の鳥、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、ブラームス:ピアノ協奏曲第2番、チャイコフスキー:交響曲第5番
作曲家の生誕、没後などメモリアルイヤーの場合の増減はあるが、傾向としては大きな変化はないようだ。
ということは、優しくて歌曲が中心と受け止められているらしいシューベルトは先ずランクインすることはない。かつて、LPレコード全盛期は収録時間の関係でA面にベートーベンの第5番「運命」、B面にシューベルトの第7(当時は8)番「未完成」のカップリングがクラシックの定番だった。
多分今でもアマチュアは「未完成」を取り上げることが多いのではないだろうか?
告白するが、私はこの「未完成」第2楽章471小節目から476小節目までの32分音符の連続が苦手だった。
それはさておき、シューベルトは確かに「歌う」ようオーケストラ曲が多いが、この7番と8番(ややこしいが、以前は8番と9番といっていた。)はそれまでの明るい小ぶりの交響曲とは全く趣を異にしているものの、基本的に歌うような旋律はいかにもシューベルトだと思う。
また、この「ロザムンデ」の間奏曲1番が本来は「未完成」の第4楽章である、という説があるが、この間奏曲は「未完成」の美しさに比べ些か冗長に思うのだがどうだろう?
今回は「ロザムンデ」の中で、かつてのアマオケの演奏会で演奏したバレエ音楽の2番・・・なぜかここ数日気になって聞いていた・・・を取り上げてみた。シューベルトらしいチャーミングな曲だが、あまり上手く吹けた記憶はない・・・無念