両国の政府の主張を整理しても始まりませんが、基本的に日本人・韓国人の発想、事態の受け止め方、相手への感情などを反映していますから、大体の公約数的な反応なのでしょうね。だとすると、双方の憎悪感情は募るばかりかもしれません。
それぞれの国民はそれぞれの政府の主張を概ね支持してはいますが、でも基本的に日本人と韓国人の双方が仲良くした方が良い・・・と考える人が多いことも確かです。私の周りを見回しても、韓国への憎悪に固まった方もいますし仲良くしようよと考えている人もいます。
さて、歴史的にも現実的にもどうなんでしょうか?「近接している隣国は基本的に仲が悪い・・・」のが中国やヨーロッパで見られる歴史上の事実でしょう。中国の場合は後世になるにつれ強大な力が広く支配する構造が進み、ヨーロッパのように小さな民族(たとえば羌族・・・太公望はこの民族ですね。)もそのアイデンテティを主張して国家を形成することがなく、最終的には漢民族や中原を支配する民族のの支配体制の下に、朝鮮などの周辺諸国が屈服してしまっていました。いわゆる冊封体制ですよね。
ヨーロッパではイギリスとフランス、フランスとスペイン、フランスと神聖ローマ帝国、スゥエーデンとドイツ、ドイツとポーランド、ポーランドとロシア、プロシアとフランス、ドイツ・イタリアとフランス・イギリスみんな隣国です。
日本と韓国が仲が悪く対立しても、所詮は5世紀~19世紀的なヨーロッパの対立関係と大した違いはありません。
従って、19世紀的な論理であれば、戦争をして決着をつける・・・子供の争いと同じです、喧嘩して負けた奴が言うことをきく・・・のが未だに続いています。
韓国の基本論理は、日本への恨み、戦争(喧嘩)に負けた奴は勝った奴の言うことをきけ・・・(きかないのは盗人たけだけしい奴)・・・ということだと思います。
日本人の論理は、韓国人は敵として戦った相手ではないし、屈服した相手じゃない。確かに支配した経緯はあるがベトナム、フィリピン、インドなどのように植民地解放戦争で戦った相手でもない。つまり、アメリカや中国などには負けたけれど韓国に負けた訳ではない。尻馬に乗っただけの奴が何を言うか・・・ではないでしょうか?
はてさて、こうしたそれぞれの民衆の本音をきちんと戦い合わせて双方の理解を得る努力はしてきたでしょうか?
今、韓国の民衆の本音というのは十分に理解出来ているとは言えないでしょう。現在の韓国政府を支配している「革新的」勢力、日本でも政権をあおり立てる勢力。つまり、双方のやたら元気の良い原始的な右翼国粋主義者の差別的な言葉ではなく、相互の冷静な批判精神が必要でしょう。
おそらく、日本人の韓国への不信感は二つ・・・なぜ国家間の約束を国内法だけの解釈で反故にするのか、なぜ約束を守らないのか・・・が一つ。自衛隊と韓国軍の映像(日本と韓国が公表したもの双方)を見た日本人は、あの状況でなぜ韓国が嘘をつくのか(説明も二転三転していたことがある)、「徴用工」もなぜ嘘の画像を並べるのか・・・
つまり、歴史問題での科学的な検証以前に、「韓国人は約束を守らない人なのではないか?手続きさえ守らないのではないか?」「韓国人は嘘つきなのではないか?」という思いが日本人に生じてきていることが問題だとおもいます。
同じ様な韓国の不信感(歴史問題は関係なく・・・これを持ち出せば現在の接点を見失います。)はなんでしょうか?
何とかこうした不幸な状態を解消して、ただ単に仲良くすればいい・・・のではなく、違った考え方の人間が隣にいるんだと言うことを理解したいと思います。
韓国をホワイト国からの除外するなどを国家が公式に決めることは最低の下手くそな戦術だと思います。しかし少なくとも、日本人の民衆は「不買運動」など下らない対立をあおるようなキャンペーンはしないようにしましょう。
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