もう一昨日の夜の話なので、ある程度のコメントもあちこちで
出尽くしたのだろうけど、昨日は競馬の記事だったので出遅れながらも…。
まず、韓国戦を踏まえて、この親善試合の2試合予想は、
イングランドに0-7で、コートジボワールに0-4で敗戦とした。
それほどまでの体たらくぶりだったし、何一つ期待が出来ない。
なので相手は主力の調整及び当落線上の選手の最終テストで、
そのテストメンバーがしゃかりきに来る分、
このような結果になるのではないかと真面目に思っていた。
ところが開始早々、ボール支配率も高いしなかなかいい。
「お!?意識改革が出来たのか!?」と
闘莉王が口火を切って選手だけのミーティングをしたそうだが、
その効果が即現れたかと感じた。
でもそれと同時にあのドイツW杯の対豪州戦をも思い出していた。
1-0とリードしながらも後半38分からたった8分間に3点も入れられた
あの試合だ。この試合だけでなく近年の日本は後半完全に止まる。
それまでは止まらなかったのは、90分を考えて温存していたから。
でもとにかく走れということになってからは、
がむしゃらにはして居ないが、90分は持ち堪えられない。
今の代表では長友だけがそれが出来る状況。
だから時間経過と共に形勢逆転で0-3とかで負けるだろうと思ってた。
そう思ったら最初のCKでいきなり奇襲に出た。
遠藤の右からのボールは、クロスをあげるのではなく、
グラウンダーでエリア一番外の中央付近を狙った。
そして長友だったか、その前のスペースを作るべく
奥深いニアに相手DFを引き連れ走りこんだことも成功し、
ボールには闘莉王が詰めてダイレクトでシュート。
GKは右のポストと中央の真ん中辺に居て、
ポストの脇にはAコールが立っていた。
でもそのAコールの股抜きをしてボールはゴールに吸い込まれた。
これをただもろ手を挙げて喜ぶのではなく、
なんで得点できたのかを深く考えてもらいたい。
奇襲だったからではない。
もちろん流れはそういうものだったが、シュートしたから。
まぁそんな当然そんな話がしたい訳でもなく、そのコースのこと。
狙ったのか、たまたまだったのかはともかくとして、
↑のGKとAコールの位置を思い出して欲しい。
そう。極めて壁になっている場所に蹴ったのだ。
普通だったら壁があるとどうだろうか?
「壁だから入らない。別のところを狙おう」
こう思うのではないか?それが間違いだってこと。
逆もまた真なりで、壁だからこその穴がある。油断もあるかも。
まず股抜きがどうして成功するか。
しっかりと足と足の間を抜けられれば結構成功する。
なぜならそこは人体工学上の話。
あの試合でもAコールがしていたように、
足と足の間は足を閉じないと防げない。
蹴ろうとしたほうが時間のロスが大きい。
でも足を閉じることは結構時間が掛かる。
だから足を閉じようと思って身構えていない限り対応が遅れる。
普通は来たら蹴り返そう、ヘッドでクリアしよう、体で止めよう。
この程度のことしか考えてないと思う。だから成功したのだ。
メッシやルーニーやCロナウドもGKの股抜きをするが、
ムーヴ状態のボールにおいてのコントロールが優れている。
だから足に当てたりせずに、スッと股抜きが出来る。
それをたまたま相手がGKだっただけの話。
そしてその後ろはポッカリとゴールマウスが大きな口をあけている。
ゆえに人という壁は壁にあらず。穴だらけなのだ。
ある種本田がPKを献上したのも壁でのこと。
これも壁は穴だらけだという一つだと思う。
でもなんとなくボールを防ぐというよりも、
闘莉王が飛び込んできたので、それを避けようと言う本能が
腕を伸ばさせ、また別の本能が目の前にボールが来たことに
0.0001秒ぐらいで指示が摩り替わり、手で弾いてしまったのではないかと
推測したのだが実際はどうなんだろう?
本田に誰も確信を聞いていないので解らんね。
ともかく闘莉王のゴールはそんな股抜きのコースという
低いグラウンダーのボールだったので良かったのだ。
そしてさらにもう一つの要素もある。
Aコールは蹴り出さないと言うより蹴れなかった気がする。
何故ならGKが横っ飛びで来るからだ。
親善試合でW杯が目前。しかもイングランドは最後の親善試合。
そんなところで怪我なんてしていられない。
特に味方同士での接触などもってのほかだ。
だから飛び込んできたことから不用意に足を出せなかったのだ。
そうなると仮に蹴り返せそうなものだったとしても、
蹴って仲間を怪我させては元も子もないので、
足を閉じることしか出来なかった。
でもそれをボールが飛んできた一瞬で考える。
1秒もその結論を出すのに掛かってないが、
でも考える分行動が遅くなる。
そういうことでもゴールが生まれた状況になったということだ。
そこで明確に言えることは、
確かに闇雲にシュートだけしまくっても、決定力が無ければ入らない。
しかし壁で打てないとして、ペナルティエリア付近で
横パス、横パス、横パス、後ろに戻した!!!
なんでしょうもないことをしてないで、
エリア付近でボールを持ったら打てってことだ。
その後の弾かれたルーズボールはまたその時点から考えて
対処して行けばいいだけの話。
それにはグラウンダーのシュートが必要。
体には結構な厚みはあるが、足はそこまで厚くない。
だったら隙間だらけじゃんかよ。
でもコロコロじゃその場合は意味が無い。
ある程度強くシュッとしたボールが蹴れないとダメ。
その混戦状態の中で焦らずにとりあえず的確にボールを捉えれば
コロコロにはならないので、そう言う練習もして欲しい。
さらにやたら浮き上がらせることが多すぎる。
もっと低い弾道で打てるような、GKの膝の高さを狙うような
そんなシュート練習もふんだんにして欲しいよ。
枠に行かないのはしゃれにならない。
左右に行くのは引っ掛けたり、掛からなかったりでそうなるけど、
高い低いはシュートの資質ではないか?
以前から「シュートはゴールへのパス」とも言われるように、
ある程度の強さを持った正確なパスを出す気持ちでやってほしい。
その辺のメンタル的なものも含めた練習もして欲しいのだが…。
非公開のときとかってやってるのかね?
多分やってないよね?全然出来てないしな・・・。
ま、闘莉王のゴールではそのようなことを強く感じた。
そしてあの試合の日本人MVPはどう考えても川島。
GKが一番目立つ活躍をしたってことは、実質的な負け試合。
いい試合をしても、その印象から見事な負けだったと言い切れる。
勝ち試合だったら前線の選手が目立ってるわけだからね。
攻め込まれっぱなしだったという証拠だよ。
でも川島は能活が乗り移ったようなキレかただったな。
これで川島が・・・とはならんのだよ。
これで楢崎が相当焦ってる。そのかませ犬になったんだ。
名古屋だったっけ?二人ともいたよね?
その時に楢崎の影だった川島だけど、
それだけに常にやってやるという気持ちは強いだろうな。
それが見事に空回りせずにやってのけたってこと。
だけど楢崎がそれで焦って仕事をするかもしれないが、
ここは影を日向に出してやってもいいんじゃないか?
正GKが川島でもいいと思った。
確かに攻撃的なGKなのでリスクは高いのだが、
そう言うわけで普通にやったって日本は勝てないんだから…。
動きも3人の中では一番いいんじゃないの?
年齢的に能活も楢崎もピークは越えてるでしょ?経験は豊富だけど。
なんにしてもイングランドのキッカーといえば、
ベッカム、ジェラード、ランパード。
ベッカムはアキレス腱断裂で出場不能だけどその辺の連中。
その中でもおそらく今一番蹴るだろうランパードを読みきって
止めた自信は大きいよ。
自信といえばルーニーを仕事させなかった阿部や長友も付いたと思うね。
そして肝心なオウンゴールだけど、奇しくも日本の実質ゴールハンターの
CB2人が見事にここでも入れてしまったのだよな。
これも実質相手選手には入れられてないので、相手には取られてない。
事実無失点で勝ったようなもんだと言う見方も出来る。
でもそうじゃない。
オウンゴールは立派な失点。
そもそも攻め込まれていたからこそ起きた現象。
日本が攻め込んでいたら絶対に起きないことだ。
なのでやはり2失点は問題だということ。
その失点の前に、今回の奇妙な布陣にも触れないとならない。
4-1-4-1という変な物だが、私はあまりそうは感じなかった。
フラットではないけど、3バックにも見えるし、
ダブルボランチ以前のワンボランチだと思えばよくあるパターン。
太古の昔にはCBの裏に1人居てスイーパーと言ってたが、
そこまでのものではないけど、CBが3人居た印象だよ。
実際阿部はMFだけど登録もそうだったかもしれないけど、
DFで使われているからね。MFも出来るユーティリティーとして。
攻めて居るときはボランチとして、攻められているときはCBとして。
そんなピッチ上のユーティリティーなポジションに見えた。
実際阿部の活躍は目立ったし、アレはあの形でいいかとも思う。
ただそこで削られるのはTOPなので日本は1TOPは向かないのだけどね…。
でも相手はみんな強いのでそれもまた已む無しかも知れない。
でもスタメンはまた良く解らないねぇ。
そんなに駒野を取っておきたいか!?
この日も右は駒野でしょ!?右からの展開は殆ど無い。
守備では今野は良くやってたけど、長友のような仕事はしてない。
やっぱ右に水野か加地が必要だよ。
そしてワントップなら森本を使いたい。
ジョーカーは矢野でいいじゃないか。
矢野を90分使う手もあるけど昨今結果出てないし。
そして大久保の位置に岡崎で実際はFWが二人出ているワントップ。
さらにここ2戦本田がどうもしっくり来ない。
能力はわかっているのだが、かみ合わないなら外すしかない。
なので不安だけど一応俊輔を入れて、それでいいのではないか?
松井も復調の様子も無かったし、結構不安要素も多いけど、
万全でない人は外さないと。使える人を呼びなおして欲しい。
実際アンカーの位置にはフィジカル的にイナがいいのだが、
阿部がアレだけの仕事をしたから、そこはこのままでもいいかな。
ま、カペッロがこの布陣は1-9だとこき下ろしたようだが、
後半の残り半分はカペッロの言うとおりだった。
ちなみにカペッロはイタリア人でデビューは下部チームだが
ミラン、ユーベ、ローマでプレーして、その3チームで監督もした。
2回レアルの監督もやったけど。
そしてローマ時代はヒデが在籍していたときの監督だよな。
トッティのスペアのように扱われて、そのうちボランチになった。
ヒデとしては相性は良くなかったかもしれないな。
だからあのときのローマの監督といえば知ってたかも知れないね。
そして今回の監督を終えたら引退らしい。カペッロもご隠居か。
そしてそのカペッロの言うとおりに、後半の20分程度まで。
前半は特に立ち上がりはイングランドは舐めてたのかミスばかり。
パスミスも多かったし、グダグダだった。
しかも日本に点を取られたので本気になったが、
日本の中盤でのパスワークに実際翻弄されていた。
それもテストの3人が入っていたこともあるかとも思う。
だけど昨今の日本の課題はまるで解決されていない。
長友しか90分動けない。
アレだけ動けば足が止まるのも解るけど、
それでは毎回ドイツW杯で豪州にやられたあの展開を
全ての試合ですることとなる。それは大問題だ。
学習能力無いのかって話になる。
それがこの試合でも当然のように待っていた。
ヤットや長谷部の足が止まりだすと機能しなくなり、
ロングボールを前線にフィードするだけ。
前半の素晴らしいチームとは別のチームがピッチ上に居た。
事実ルーニーが全然ボールが自分に入らずに相当イライラしてた。
そこに来る前に日本に好機を潰されてばかりいたから
ストレスが溜まりまくっていたのだ。
だからあの布陣も戦術も正解だといえるのだとも思う。
でも90分続けられなければ意味が無い。
酷だけど交代もうまく使いつつ維持しないとならない。
後半の残り半分は日本は恐るるに足らないチームだった。
そう言う意味では足が落ちるなりにも駒野は動けるけどなぁ。
そんなことでオウンゴールも縦の動きが多い分、
闘莉王も中澤も僅か及ばなくてクリア出来なかったともいえそう。
やはり無駄な動きをなるべくしないことだけど、
それも相手あってのことだから、ピッチ上ではそう思っていても
なかなか出来ないことだとは思う。
でもそれを意識していかないと90分持たないのだから…。
ということで負け試合だったが、最近の試合では十分満足な印象。
後半20分過ぎの残り25分にどれだけ差の無い動きが出来るか。
それが出来るようなら光も見えてくる。
初戦のカメルーンはエトーがふてくされて出ないといっているので
そんなモチベーションだったら付け入る隙がありそう。
この時期に元代表選手が現役選手を批判するかね!?
確かにエトーはクラブチームほどの活躍はしてない印象。
それはメッシも同じなんだけど・・・。
でもそれも発端はフランス人の監督とのエトーの確執から。
監督に反発してエトー率いる抵抗勢力が出来ているらしい。
もちろんアフリカ勢独特のボイコットをちらつかせての
賃金交渉も常套手段だし、その意味もあろうかと思うが、
エトーは今回の移籍で10億を越えているらしいので、
もうそんなに金にこだわる必要も無いと思うのだが?
ともかく監督と選手との信頼関係はなく、内部はボロボロだそうな。
最終的には美味しいエサを提示されて必死にやるんだろうけど、
そんなカメルーンを撃破するために、次のコートジボワールは
相当重要になる。どう考えてもオランダに勝つのは相当困難。
だったら他の2試合に勝つしかない。
コートジボワールを崩すことに成功し、勝てたならカメルーンもいける。
さらにデンマークはよりディフェンジヴになった印象。
いかにも欧州的。
キーマンはやはりベントナーとトマソンだけど、
基本は日本と同じサイド攻撃。
シンプルに190cmを超えるベントナーに入れてくる。
それを防ぎつつ、堅い守備をスピードで崩せば勝機も見える。
だがポルトガルもスウェーデンも抑えての1位通過は伊達じゃない。
でも逆にイングランドが翻弄されたように、
日本らしいサッカーで先制と追加点をさっさと上げて、
相手を焦らせれば、日本の持久力次第で勝てる。
それはタレント揃いのオランダにも通じなくも無い。
コレも逆に完全に過去の対戦などで舐めてくるので、
出鼻をくじいてリズムを崩してやれば面白いことが起きるかも。
イングランド戦で中身は良かったものを見られても、
急にガラッと変わることはないと思う。
なので3敗で帰ってくることも多いにある。
実際うまく行っても1勝1敗1分ではないか?
でもこんなに失望されてしまっている代表が、
その声をバネに発奮してビッグサプライズな結果を出して欲しい。
万が一グループリーグを突破したら、
そこで結構満足な成果だと気を抜かずにリセットして
突破した勢いのままに試合に望めれば、ベスト4もまんざらでないかも。
それを感じさせるイングランド戦(65分間限定)だった。
最後に、豪州に負けて決勝に進めなかったなでしこも中国に勝って
アジア杯の3位を確保。これで次回のW杯のキップを手に入れた。
澤がくさびになって利いている分、宮間や近賀らの活躍があるんだけど、
大野などが居なくなりもっと若手が名を連ねたなでしこだが、
おそらく澤の集大成になるのだろうと思うので、是非有終の美を。
今回力は落ちてきたが中国と北朝鮮に勝ったのは大きい。
もっとも米国とドイツとは相当な差があるので歯が立たないけども。
出尽くしたのだろうけど、昨日は競馬の記事だったので出遅れながらも…。
まず、韓国戦を踏まえて、この親善試合の2試合予想は、
イングランドに0-7で、コートジボワールに0-4で敗戦とした。
それほどまでの体たらくぶりだったし、何一つ期待が出来ない。
なので相手は主力の調整及び当落線上の選手の最終テストで、
そのテストメンバーがしゃかりきに来る分、
このような結果になるのではないかと真面目に思っていた。
ところが開始早々、ボール支配率も高いしなかなかいい。
「お!?意識改革が出来たのか!?」と
闘莉王が口火を切って選手だけのミーティングをしたそうだが、
その効果が即現れたかと感じた。
でもそれと同時にあのドイツW杯の対豪州戦をも思い出していた。
1-0とリードしながらも後半38分からたった8分間に3点も入れられた
あの試合だ。この試合だけでなく近年の日本は後半完全に止まる。
それまでは止まらなかったのは、90分を考えて温存していたから。
でもとにかく走れということになってからは、
がむしゃらにはして居ないが、90分は持ち堪えられない。
今の代表では長友だけがそれが出来る状況。
だから時間経過と共に形勢逆転で0-3とかで負けるだろうと思ってた。
そう思ったら最初のCKでいきなり奇襲に出た。
遠藤の右からのボールは、クロスをあげるのではなく、
グラウンダーでエリア一番外の中央付近を狙った。
そして長友だったか、その前のスペースを作るべく
奥深いニアに相手DFを引き連れ走りこんだことも成功し、
ボールには闘莉王が詰めてダイレクトでシュート。
GKは右のポストと中央の真ん中辺に居て、
ポストの脇にはAコールが立っていた。
でもそのAコールの股抜きをしてボールはゴールに吸い込まれた。
これをただもろ手を挙げて喜ぶのではなく、
なんで得点できたのかを深く考えてもらいたい。
奇襲だったからではない。
もちろん流れはそういうものだったが、シュートしたから。
まぁそんな当然そんな話がしたい訳でもなく、そのコースのこと。
狙ったのか、たまたまだったのかはともかくとして、
↑のGKとAコールの位置を思い出して欲しい。
そう。極めて壁になっている場所に蹴ったのだ。
普通だったら壁があるとどうだろうか?
「壁だから入らない。別のところを狙おう」
こう思うのではないか?それが間違いだってこと。
逆もまた真なりで、壁だからこその穴がある。油断もあるかも。
まず股抜きがどうして成功するか。
しっかりと足と足の間を抜けられれば結構成功する。
なぜならそこは人体工学上の話。
あの試合でもAコールがしていたように、
足と足の間は足を閉じないと防げない。
蹴ろうとしたほうが時間のロスが大きい。
でも足を閉じることは結構時間が掛かる。
だから足を閉じようと思って身構えていない限り対応が遅れる。
普通は来たら蹴り返そう、ヘッドでクリアしよう、体で止めよう。
この程度のことしか考えてないと思う。だから成功したのだ。
メッシやルーニーやCロナウドもGKの股抜きをするが、
ムーヴ状態のボールにおいてのコントロールが優れている。
だから足に当てたりせずに、スッと股抜きが出来る。
それをたまたま相手がGKだっただけの話。
そしてその後ろはポッカリとゴールマウスが大きな口をあけている。
ゆえに人という壁は壁にあらず。穴だらけなのだ。
ある種本田がPKを献上したのも壁でのこと。
これも壁は穴だらけだという一つだと思う。
でもなんとなくボールを防ぐというよりも、
闘莉王が飛び込んできたので、それを避けようと言う本能が
腕を伸ばさせ、また別の本能が目の前にボールが来たことに
0.0001秒ぐらいで指示が摩り替わり、手で弾いてしまったのではないかと
推測したのだが実際はどうなんだろう?
本田に誰も確信を聞いていないので解らんね。
ともかく闘莉王のゴールはそんな股抜きのコースという
低いグラウンダーのボールだったので良かったのだ。
そしてさらにもう一つの要素もある。
Aコールは蹴り出さないと言うより蹴れなかった気がする。
何故ならGKが横っ飛びで来るからだ。
親善試合でW杯が目前。しかもイングランドは最後の親善試合。
そんなところで怪我なんてしていられない。
特に味方同士での接触などもってのほかだ。
だから飛び込んできたことから不用意に足を出せなかったのだ。
そうなると仮に蹴り返せそうなものだったとしても、
蹴って仲間を怪我させては元も子もないので、
足を閉じることしか出来なかった。
でもそれをボールが飛んできた一瞬で考える。
1秒もその結論を出すのに掛かってないが、
でも考える分行動が遅くなる。
そういうことでもゴールが生まれた状況になったということだ。
そこで明確に言えることは、
確かに闇雲にシュートだけしまくっても、決定力が無ければ入らない。
しかし壁で打てないとして、ペナルティエリア付近で
横パス、横パス、横パス、後ろに戻した!!!
なんでしょうもないことをしてないで、
エリア付近でボールを持ったら打てってことだ。
その後の弾かれたルーズボールはまたその時点から考えて
対処して行けばいいだけの話。
それにはグラウンダーのシュートが必要。
体には結構な厚みはあるが、足はそこまで厚くない。
だったら隙間だらけじゃんかよ。
でもコロコロじゃその場合は意味が無い。
ある程度強くシュッとしたボールが蹴れないとダメ。
その混戦状態の中で焦らずにとりあえず的確にボールを捉えれば
コロコロにはならないので、そう言う練習もして欲しい。
さらにやたら浮き上がらせることが多すぎる。
もっと低い弾道で打てるような、GKの膝の高さを狙うような
そんなシュート練習もふんだんにして欲しいよ。
枠に行かないのはしゃれにならない。
左右に行くのは引っ掛けたり、掛からなかったりでそうなるけど、
高い低いはシュートの資質ではないか?
以前から「シュートはゴールへのパス」とも言われるように、
ある程度の強さを持った正確なパスを出す気持ちでやってほしい。
その辺のメンタル的なものも含めた練習もして欲しいのだが…。
非公開のときとかってやってるのかね?
多分やってないよね?全然出来てないしな・・・。
ま、闘莉王のゴールではそのようなことを強く感じた。
そしてあの試合の日本人MVPはどう考えても川島。
GKが一番目立つ活躍をしたってことは、実質的な負け試合。
いい試合をしても、その印象から見事な負けだったと言い切れる。
勝ち試合だったら前線の選手が目立ってるわけだからね。
攻め込まれっぱなしだったという証拠だよ。
でも川島は能活が乗り移ったようなキレかただったな。
これで川島が・・・とはならんのだよ。
これで楢崎が相当焦ってる。そのかませ犬になったんだ。
名古屋だったっけ?二人ともいたよね?
その時に楢崎の影だった川島だけど、
それだけに常にやってやるという気持ちは強いだろうな。
それが見事に空回りせずにやってのけたってこと。
だけど楢崎がそれで焦って仕事をするかもしれないが、
ここは影を日向に出してやってもいいんじゃないか?
正GKが川島でもいいと思った。
確かに攻撃的なGKなのでリスクは高いのだが、
そう言うわけで普通にやったって日本は勝てないんだから…。
動きも3人の中では一番いいんじゃないの?
年齢的に能活も楢崎もピークは越えてるでしょ?経験は豊富だけど。
なんにしてもイングランドのキッカーといえば、
ベッカム、ジェラード、ランパード。
ベッカムはアキレス腱断裂で出場不能だけどその辺の連中。
その中でもおそらく今一番蹴るだろうランパードを読みきって
止めた自信は大きいよ。
自信といえばルーニーを仕事させなかった阿部や長友も付いたと思うね。
そして肝心なオウンゴールだけど、奇しくも日本の実質ゴールハンターの
CB2人が見事にここでも入れてしまったのだよな。
これも実質相手選手には入れられてないので、相手には取られてない。
事実無失点で勝ったようなもんだと言う見方も出来る。
でもそうじゃない。
オウンゴールは立派な失点。
そもそも攻め込まれていたからこそ起きた現象。
日本が攻め込んでいたら絶対に起きないことだ。
なのでやはり2失点は問題だということ。
その失点の前に、今回の奇妙な布陣にも触れないとならない。
4-1-4-1という変な物だが、私はあまりそうは感じなかった。
フラットではないけど、3バックにも見えるし、
ダブルボランチ以前のワンボランチだと思えばよくあるパターン。
太古の昔にはCBの裏に1人居てスイーパーと言ってたが、
そこまでのものではないけど、CBが3人居た印象だよ。
実際阿部はMFだけど登録もそうだったかもしれないけど、
DFで使われているからね。MFも出来るユーティリティーとして。
攻めて居るときはボランチとして、攻められているときはCBとして。
そんなピッチ上のユーティリティーなポジションに見えた。
実際阿部の活躍は目立ったし、アレはあの形でいいかとも思う。
ただそこで削られるのはTOPなので日本は1TOPは向かないのだけどね…。
でも相手はみんな強いのでそれもまた已む無しかも知れない。
でもスタメンはまた良く解らないねぇ。
そんなに駒野を取っておきたいか!?
この日も右は駒野でしょ!?右からの展開は殆ど無い。
守備では今野は良くやってたけど、長友のような仕事はしてない。
やっぱ右に水野か加地が必要だよ。
そしてワントップなら森本を使いたい。
ジョーカーは矢野でいいじゃないか。
矢野を90分使う手もあるけど昨今結果出てないし。
そして大久保の位置に岡崎で実際はFWが二人出ているワントップ。
さらにここ2戦本田がどうもしっくり来ない。
能力はわかっているのだが、かみ合わないなら外すしかない。
なので不安だけど一応俊輔を入れて、それでいいのではないか?
松井も復調の様子も無かったし、結構不安要素も多いけど、
万全でない人は外さないと。使える人を呼びなおして欲しい。
実際アンカーの位置にはフィジカル的にイナがいいのだが、
阿部がアレだけの仕事をしたから、そこはこのままでもいいかな。
ま、カペッロがこの布陣は1-9だとこき下ろしたようだが、
後半の残り半分はカペッロの言うとおりだった。
ちなみにカペッロはイタリア人でデビューは下部チームだが
ミラン、ユーベ、ローマでプレーして、その3チームで監督もした。
2回レアルの監督もやったけど。
そしてローマ時代はヒデが在籍していたときの監督だよな。
トッティのスペアのように扱われて、そのうちボランチになった。
ヒデとしては相性は良くなかったかもしれないな。
だからあのときのローマの監督といえば知ってたかも知れないね。
そして今回の監督を終えたら引退らしい。カペッロもご隠居か。
そしてそのカペッロの言うとおりに、後半の20分程度まで。
前半は特に立ち上がりはイングランドは舐めてたのかミスばかり。
パスミスも多かったし、グダグダだった。
しかも日本に点を取られたので本気になったが、
日本の中盤でのパスワークに実際翻弄されていた。
それもテストの3人が入っていたこともあるかとも思う。
だけど昨今の日本の課題はまるで解決されていない。
長友しか90分動けない。
アレだけ動けば足が止まるのも解るけど、
それでは毎回ドイツW杯で豪州にやられたあの展開を
全ての試合ですることとなる。それは大問題だ。
学習能力無いのかって話になる。
それがこの試合でも当然のように待っていた。
ヤットや長谷部の足が止まりだすと機能しなくなり、
ロングボールを前線にフィードするだけ。
前半の素晴らしいチームとは別のチームがピッチ上に居た。
事実ルーニーが全然ボールが自分に入らずに相当イライラしてた。
そこに来る前に日本に好機を潰されてばかりいたから
ストレスが溜まりまくっていたのだ。
だからあの布陣も戦術も正解だといえるのだとも思う。
でも90分続けられなければ意味が無い。
酷だけど交代もうまく使いつつ維持しないとならない。
後半の残り半分は日本は恐るるに足らないチームだった。
そう言う意味では足が落ちるなりにも駒野は動けるけどなぁ。
そんなことでオウンゴールも縦の動きが多い分、
闘莉王も中澤も僅か及ばなくてクリア出来なかったともいえそう。
やはり無駄な動きをなるべくしないことだけど、
それも相手あってのことだから、ピッチ上ではそう思っていても
なかなか出来ないことだとは思う。
でもそれを意識していかないと90分持たないのだから…。
ということで負け試合だったが、最近の試合では十分満足な印象。
後半20分過ぎの残り25分にどれだけ差の無い動きが出来るか。
それが出来るようなら光も見えてくる。
初戦のカメルーンはエトーがふてくされて出ないといっているので
そんなモチベーションだったら付け入る隙がありそう。
この時期に元代表選手が現役選手を批判するかね!?
確かにエトーはクラブチームほどの活躍はしてない印象。
それはメッシも同じなんだけど・・・。
でもそれも発端はフランス人の監督とのエトーの確執から。
監督に反発してエトー率いる抵抗勢力が出来ているらしい。
もちろんアフリカ勢独特のボイコットをちらつかせての
賃金交渉も常套手段だし、その意味もあろうかと思うが、
エトーは今回の移籍で10億を越えているらしいので、
もうそんなに金にこだわる必要も無いと思うのだが?
ともかく監督と選手との信頼関係はなく、内部はボロボロだそうな。
最終的には美味しいエサを提示されて必死にやるんだろうけど、
そんなカメルーンを撃破するために、次のコートジボワールは
相当重要になる。どう考えてもオランダに勝つのは相当困難。
だったら他の2試合に勝つしかない。
コートジボワールを崩すことに成功し、勝てたならカメルーンもいける。
さらにデンマークはよりディフェンジヴになった印象。
いかにも欧州的。
キーマンはやはりベントナーとトマソンだけど、
基本は日本と同じサイド攻撃。
シンプルに190cmを超えるベントナーに入れてくる。
それを防ぎつつ、堅い守備をスピードで崩せば勝機も見える。
だがポルトガルもスウェーデンも抑えての1位通過は伊達じゃない。
でも逆にイングランドが翻弄されたように、
日本らしいサッカーで先制と追加点をさっさと上げて、
相手を焦らせれば、日本の持久力次第で勝てる。
それはタレント揃いのオランダにも通じなくも無い。
コレも逆に完全に過去の対戦などで舐めてくるので、
出鼻をくじいてリズムを崩してやれば面白いことが起きるかも。
イングランド戦で中身は良かったものを見られても、
急にガラッと変わることはないと思う。
なので3敗で帰ってくることも多いにある。
実際うまく行っても1勝1敗1分ではないか?
でもこんなに失望されてしまっている代表が、
その声をバネに発奮してビッグサプライズな結果を出して欲しい。
万が一グループリーグを突破したら、
そこで結構満足な成果だと気を抜かずにリセットして
突破した勢いのままに試合に望めれば、ベスト4もまんざらでないかも。
それを感じさせるイングランド戦(65分間限定)だった。
最後に、豪州に負けて決勝に進めなかったなでしこも中国に勝って
アジア杯の3位を確保。これで次回のW杯のキップを手に入れた。
澤がくさびになって利いている分、宮間や近賀らの活躍があるんだけど、
大野などが居なくなりもっと若手が名を連ねたなでしこだが、
おそらく澤の集大成になるのだろうと思うので、是非有終の美を。
今回力は落ちてきたが中国と北朝鮮に勝ったのは大きい。
もっとも米国とドイツとは相当な差があるので歯が立たないけども。