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KAMAISHIという希望

2011-05-14 | 時事その他雑感
文芸春秋6月号で玄田有史東大教授による寄稿「釜石の火は消えない」を読んだ。
玄田教授は「希望学」の第一人者で、こんな著作もある。
希望のつくり方 (岩波新書)
岩波書店


「希望学」では包括的な地域調査の対象として岩手県釜石市を取り上げている。
当地は、近現代で三大災害に遭遇している。すなわち、
・明治29年 大津波
・昭和8年  大津波
・昭和20年 米艦隊による砲撃
戦後は鉄の街として繁栄し、ラグビー7年連続日本一という偉業により、全国にその名をとどろかせるなど、かつてまぎれもなく「地方の希望の星」となった。しかし釜石の高炉の火は消え、今や、人口減・高齢化・産業構造の転換など、日本に迫り来る近未来を一身に体現している地域である。

玄田教授は「どんなに圧倒的なものを前にしても決して屈しない力。それが希望だ。」としており、過去に数多くの深刻な挫折を経験しながらも努力で乗り越えてきた当地から学ぼうとしていたのだ。

しかしそんな釜石にさらなる悲劇が。いわずもがなの3・11だ。

論考の中身は震災後の釜石レポート。
詳細は割愛するが、
私は、玄田教授が釜石から学んだという希望の法則「希望は人から人へと伝播する」
がわかるような気がしたし、釜石は復活してほしい、というか復活すると感じた。


そう思った理由は、先日ネットで「復興の狼煙」プロジェクトのポスターを見ていたから。

様々な想いを胸に秘めながら、前を向いて歩み始めようとする釜石市民。
彼らから感じた「人間の強さ」、そのままを伝えたいと願った広告関係者らが作成したポスター18枚。
当地の歴史を重ね合わせて見ると、心がより大きく揺さぶられる。


今は、釜石の希望が全国に伝播することを祈ってやまない。



なかのひと

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