◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

34年ぶり日経平均最高値更新に思う

2024-02-24 | 会計・株式・財務
いつもご覧下さり、誠に有難うございます。


いやぁ、日経のはしゃぎっぷりときたら。
まぁアベノミクス、日銀政策の一つの到達点なのでしょう。
しかし、長期官製相場が続いていたことと引き換えに失ったものが大きい。


日銀がどれだけ株をサポートしてきたかは、以下の2冊に詳しい。



以下のサイトでこの2冊の解説をしておりますのでご参考に。
衰弱する資本主義⑨:未来の中央銀行

衰弱する資本主義⑨:未来の中央銀行

資本主義の構図の金融版を作れば、国家の枠に相当する場所に座るのは中央銀行であろう。都合の良いことに、最近になって、日本銀行の金融政策と近年の在り方を批判的に検討...

アゴラ 言論プラットフォーム

 
河村氏の主張は拙稿「日銀バランスシート政策」研修に思うにて取り上げているので、今回は野口氏の主張を見てみる。

日銀の行動の目的を以下のように分析している。

  1. 国債の大量購入によって金利を引き下げる。
  2. 金利の引き下げによって、財政資金の調達を容易にする。
  3. 円安によって大企業の利益を増大させる。
  4. それによって株価を引き上げる。
円安、新NISA効果、米株高も加わり、集大成が今回の最高値更新ということ。

しかし潤っているのは、富裕層や個人投資家に過ぎず、150円を超える円安で、物価高を通じて庶民の暮らしは厳しさを増していて、裏金問題もあり、政権支持率も史上最低水準まで落ちている。
全く喜べないのは私だけか。

一種の達成感もあり、今後の相場展開については、日銀と為替の動向がカギを握ると考えております。

河村氏がいうように、
日銀の事実上の「財政ファイナンス」、「金融抑圧」に依存した財政運営継続は不可能。

我が国にとって、当面の最大のリスク要因は円安(ここで止まるように!)
ー金融政策運営の調整が追いつかず、さらなる急激な円安を招来し、日銀が利上げに追い込まれる形になれば、これまでわが国が目をそらし続けていた、日銀や財政が抱える問題点が、一気に噴出し、財政運営が行き詰まりかねず。

となると、このミニバブルともいえる状況は長続きしないと思いますけどね。

折しもこのような意見も出始めております。

日本株は誰がなんと言おうと、やっぱり暴落する

日本株は誰がなんと言おうと、やっぱり暴落する

「小幡の言うことはめちゃくちゃだ」ほとんどの人はそう思っているようだが、私はまったく違うと思っている。それどころか、私の観察結果はつねに同じで、すべての現象が私...

東洋経済オンライン

 
この不愉快な株高と円安がこの先どう展開するのか注視していきましょう。

またいきます。
ありがとうございました!




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