自分の良心から判断した遠回りが、実は最短だった

「天国と地獄の長い箸（はし）」という、仏教僧侶による法話があります。
アノ世を見てきた僧侶によりますと、

＊　アノ世では、極楽界も地獄界も両方共に、１ｍほどもある長い長い箸でしか食事が出来ないルール・法則があった。
＊　地獄界に居る人は、１ｍの箸で自分自身の口に食物を入れようとばかりしていたので、誰も食物を自分の口に入れることが出来ずにいた。
＊　従って、地獄界に居る誰もが痩せこけて貧相となり、全員がいつも飢餓に苦しんでいた。

その一方で極楽界では、
＊　そこにいる誰もが、自分だけで食事をしようとはせずに、他人が飢えないことを心配していた。
＊　従って、１ｍもの長い箸を数名が力を合わせて抱えて、一人ずつの口に食物を順番に運んでいた。
＊　そうすることにより、そこに居る誰もが腹を満たし、全員が余裕のある裕福そうな表情をしていた。

この法話のキーポイントは、
＊　自分だけが（我）、という思いでは結局は何も得られないということ。
＊　他人に与えること、１度は他人を経由させることで、自分が何かを得られるという法則。
＊　自分一人だけで何かをせずに、複数人が協力することにより、初めて何かを本当に手にすることが出来ること。
このような霊的な視点が含まれています。

もちろんアノ世には１ｍもの箸は存在しませんが、この話を考えた僧侶はかなりの人物だと感じます。霊的に真理の矛盾がありません。
この世の経済や経営に関するヒントも込められています。

今日の記事で私が言いたかったことは、
「コノ世に居る私たちだけが、アノ世に居る縁者を救うことが可能」
だということです。
アノ世に居る他の上級霊が救うのでは無く、この苦しい現実界の中に居る我々こそが、「思いやり」により救うことが可能なのです。

極楽の中で楽な人を救うのではないのです。だから、苦しいギリギリの中でも抱ける慈悲（じひ：愛情や情け心）により、初めて他人や霊を救える法則を感得します。
ダメな自分こそが、本当に他人を救える人に成れるのです。
「長い箸の法話」とも共通する視点を自分なりに気付いて欲しいです。
まあ、呆れるほど深い叡智でこの宇宙は創造されていることを感じます。

そして、神様をも助ける・救えるのは、本当は人間だと感じるのです。
多くの人は自分が「救われること」を神様に対して思うからダメなのです。それでは何も変わりません。
小さな自分でも、それでもナントカ自分でしたいと思える気持ちに、本当の神が宿ることを感じます。

ダイレクトではダメであり、遠回りだと思える他を経由することで、自分に還元される法則を感じます。
コノ世とアノ世は合わせ鏡であることが、すべての物事の根底に反映されています。
コノ世で何も分からない中でも、縁ある故人を救いたいと思えるその心は、本当は自分自身を救うことに成っている法則を感じます。
神様は、その魂の本性を見たがるサガ・性がお有りのようです。

生かして頂いて　ありがとう御座位ます

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