最初に「ウソの境界線」を超えては生けない

ほんのわずかな物の為に、

それが欲しい為にウソをつく人。

このような人こそが、最低の人間である。

（原始仏典　釈尊の言葉　スッタニパータ編 第１章７節－No.131）

（感想）

では、大きな物、大金を得る為のウソは良いのか？
もちろん、明らかにそれはダメです。犯罪です。

では、小さな物の為ならば許されるのか？
これがこの項では、「ダメです」「それは最低です」と釈尊は断言しています。

釈尊が言われるには、何かを得る為の小さなウソも、大きなウソも同等なのです。
私達は、小さなウソならば「まあ良いか」と思ってしまうかも知れません。
しかし霊的には、小さなウソも、大きなウソも、「それが言えること自体が」心の本性としてダメだということです。

・　会社で、自分の立場を守る為に、見ていないことを「見た」と言う。
・　年齢をごまかして、懸賞に応募する。　（経験者はいる？笑）
・　性別を偽ってメールし、物を得る為にだます。

関西芸人の重鎮であり元国会議員の西川きよし氏ならば、どれも「ダメです！！」と躊躇（ちゅうちょ）なく断言されることでしょう。
彼は、小さなウソも絶対に嫌なタイプの御方です。
だから、小さなウソも、ウソが嫌いな人には絶対に出来ないことです。

ウソをつくには、「ウソの境界線」を超えるか、否か、が大問題のように感じます。
ウソの境界線を超えない人には、小さなウソも、大きなウソも、その違いが無い訳です。
でも一度でも、ウソの境界線を超えた人は感覚が麻痺し、段々とウソの世界に住むことが日常に成るようです。

息を吐くようにウソをつく人。
呼吸自体もウソのような人。
このような人間や国家には成っては生けません。

このように成る人も、最初にウソの境界線を超えるか否かの葛藤が有ったと信じたいものです。
だから、最初が肝心な訳です。
釈尊は、最初にウソの川・境界線を渡らない為のイマシメとして、

＊　何かを得する為に、小さなことでもウソをつく人は最低だ。

とわざわざ指定したと感じます。
ただし現代社会では、自分や家族の防犯の為には、例えば異性を自称・偽装したりするようなウソは仕方がないとも感じます。

この切り分けは、自分の良心が知っています。
命を守る為のウソと、金銭を得る為のウソは、切り分けて考えましょう。
「ウソの境界線」「ウソの川を渡るか否か」
こういう「一線」が在ることだけは、覚えて置いて頂ければ幸いです。皆様の参考にしてください。


（カレンダーの意味は「３月の自然観察日」を参照）

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