参考記事:老子の言葉 第四十章「自分の弱さを知ることは、強さに変わります」
「老子の人生論 」第四十章
反骨精神は、物事を動かす原動力と成ります。
でも、反骨精神が物事を破壊した後を、実際に運営して行くのは「優しさ」である。
天下の物事は、「有限」より生じます。
その有限は、「無限」より生まれます。
(感想)
会社員から独立して起業し、成功した人の最初の切っ掛けは、
・ こんなヤリ方では、ダメだ。自分ならば、こうしたい!
・ ナニクソ〜〜。今に見ておれ。
・ このままで人生が終わるのは納得できない。
という反骨精神が、その根底に有るものです。
でも自分が経営者に成って見ますと、反骨精神よりも、組織をまとめるという協調性と、社員への「思いやり」が無ければ、経営が成り立たないことを思い知る。
親と同居する間は喧嘩が絶えないので、自分で働き親元を離れて自活するという挑戦をした人。
最初は親への反発心だけだったが、社会や職場で辛い思いをして行くにつれて、親の愛情と優しさに気付く。
まさに、この項で老子が指摘する通りのパターンを、色々な物事において見ることが出来ます。
老子が生きた時代は、戦国時代でもありましたから、まさに
・ 反骨精神が下剋上を起こし、その時の権力を破壊する。
・ その後に、傷ついた社会を運営して行く。
この盛衰の流れを何度も目撃したことでしょう。
老子の思想のすべての根底に在りますのが、陰陽思想(いんよう しそう)です。
この宇宙のすべては、➕と➖という「相反するモノ同士」が繰り返すことで、向き合うことで、反発することで、
・ 「新たな」物事が生まれる。
・ 物事が流れて行く。
・ 変化が生まれる。
という観念が基本に在ります。
そうしますと、
・ 嫌いな他人や家族
・ 理不尽な上司
・ 納得がいかない制度など
このような自分に反する物事が有る「御蔭で」、
・ 自分自身に動きが出る。
・ 自分の挑戦が始まる。
・ 新しい自分に目覚める。
という変化が生じるのです。
自分の周囲がすべて、居心地が良すぎますと、
・ 自分の努力を止めて行くことに成りがち。
・ 新規に挑戦することが無い。
・ 退化して行く。
このような宿命が、生命には言えそうです。
地球に生命が誕生した頃の世紀とは、今よりも放射線濃度が異常に高い地球環境だったそうです。
でも、この放射線の過大ストレスが、より強い生命体だけを残し、遺伝子の進化を促進したとも言える訳です。
ダメな物事が、より強い存在を生み出して行きました。
・ 艱難汝を玉にす (かんなん なんじをたまにす)
非常な苦労や困難こそが、その人を立派な人間にすること。
・ 人間 万事塞翁が馬 (にんげん ばんじさいおうがうま)
私たちの何が、幸いに・不幸に、転じるのかは未知なのです。
この2つの故事が言えます。
だから、今が苦しい人は、それは自分の心が目覚めるための成長痛(せいちょうつう)かも知れません。
今が極楽な人は、油断しているかも知れません。
最後に、
・ 有限は、「無限」より生まれます。
とあります。
だから目に見えないことも、大切にする心は、目に見える物事を新規に生み出すことでしょう。
・ 見えない先祖と神仏を大切にしながら、
・ 自分の嫌いな人々でも、自分自身のための良い刺激として静観すること。
このような視点も参考にして頂ければ幸いです。
あっ、見かけは仲の悪い夫婦ほど、子だくさんかも知れませんね、笑。
生かして頂いて 有り難う御座います
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