5月 31日

2022-05-31 06:16:51 | Weblog
                         苔の花・花苔


          苔の花といっても正確には花でありません。苔は原始的な植物で苔類、蘚類、ツノゴケ類、
          地衣類などに分類されるものの総称で「苔の花」というのはこれらの苔類から立ち上がる
          生殖器官のこと。苔類では雌器床、雄器床がそれであり、蘚類は地衣類は胞子嚢がそれである。  
          (ネットから知識をお借りしました)



          苔の花見下ろす寺の奥座敷            栗田やすし


          霊木の文殊の注連に苔の花            中山敏彦


          夫恋ふる式部の歌碑や苔の花           大澤渓美


          師を恋ふて無名庵まで苔の花           栗田せつ子


          鐘楼も茅葺の屋根苔の花             武藤光晴




               



          室生寺の塔に雨降り苔の花            細見綾子


          子の眠りもつとも深し苔の花           長谷川 櫂


          汲みあてゝ花苔剥げし釣瓶かな          杉田久女


          苔の花出湯にみちびく石畳            照山とし子


          仏ともただの石とも苔の花            森本林生




               

               


           昨日も日本全国で12,207人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です 
         ( 前週同曜日比 -6,301 )
 
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5月 30日

2022-05-30 06:18:15 | Weblog
                       麦の秋・麦秋・むぎあき


          麦が実り、たわわに黄金色の穂をつける麦にとっての「秋」の季節。
          それは梅雨入りもせまるつかの間の乾燥期、つまり今の季節のことをさします。



          麦秋や母の便りの旧漢字             栗田やすし


          麦秋や河より低き治水の碑            国枝隆生


          抱きしめて赤子の古道麦の秋           矢野孝子


          麦秋や別れのあとの風の音            岸本典子


          人恋ふる龍笛の音や麦の秋            丹羽一橋




               



          麦秋へ浅草発の朝電車              細見綾子


          麦秋の母をひとりの野の起伏           中村汀女


          気管支を痛める恋や麦の秋            寺井谷子


          水甕の水のうまさも麦の秋            福永耕二


          麦秋の櫂を濡らしてもどりたる          夏井いつき




               

         昨日も日本全国で20,828人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です 
         ( 前週同曜日比 -10,620 )
 
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5月 29日

2022-05-29 06:39:23 | Weblog
                         桐の花・花桐



          桐の花旅の衣に風通す              細見綾子


          桐の花散り込む流れ鍬浸す            下里美恵子


          てのひらに拾ふ全き桐の花            小柳津民子


          釈迦牟尼は暗きに在す桐の花           都合ナルミ


          里山に桐の紫朴の白               夏目隆夫




               



          花桐や川の中まで古戦場             加藤憲曠


          桐咲いて雲は光のなかに入る           飯田龍太


          幻聴や高みにくらき桐の花            夏井いつき


          どの畑も農夫はひとり桐の花           高橋悦男


          桐の花をんなにもあるこころざし         大石悦子




               

           昨日も日本全国で25,761人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です 
         ( 前週同曜日比 -10,157 )
  
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5月 28日

2022-05-28 06:37:53 | Weblog
                         柿の花



          柿の花蕗の葉に落つ蚕飼の家           細見綾子


          棒鼻の案内板錆ぶ柿の花             長崎眞由美


          銃後てふ母の青春柿の花             畑ときお


          曇天に散りて錆をり柿の花            武藤光晴


          柿の花土塁崩れし曲輪跡             安藤幸子




               



          男しか踏まぬ梯子に柿の花            渋谷 道


          柿の花の落つるが如く日雀かな          麻田椎花


          風来ると見れば禅僧柿の花            鷲谷七菜子


          帯しめてくつろぐひと日柿の花          鷹羽狩行


          休日の家事丁寧に柿の花             緑川啓子




               

          昨日も日本全国で27,551人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です
         ( 前週同曜日比 -9,880 )
 
  
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5月 27日

2022-05-27 06:20:45 | Weblog
                          夏帽子・麦藁帽子・パナマ帽



          旅みやげ久留米絣の夏帽子            細見綾子


          山の霧走り麦藁帽とばす             森 靖子


          旅立ちの麦藁帽を浅かむり            丹羽康碩


          夏帽子やあと現はれじやあと去る         櫻井幹郎


          夏帽子被りなほして富士仰ぐ           ころころ




                



          夏帽子こめかみ深く旅出ずる           沢木欣一


          オリーブの銀緑叢中夏帽子            福永耕二


          夏帽といはずいつでもベレー帽          吉田鴻司


          パナマ帽かぶり一見好々爺            鷹羽狩行


          そばかすのある娘の似合ふ夏帽子         牛尾美恵子




               

           昨日も日本全国で31,010人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です
         ( 前週同曜日比 -8,628 )
 
  
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5月 26日

2022-05-26 05:45:40 | Weblog
                      金魚・金魚玉・金魚市・出目金・金魚田・蘭鋳




          石臼に目高ほどなる金魚飼ふ           栗田やすし


          空缶の金魚ゆらして登校す            河原地英武


          出目金を野太き声が糶り落とす          日野圭子


          不細工なほど蘭鋳の高値呼ぶ           篠田法子


          朝市の金魚値札を避け泳ぐ            栗木豊代子




               


          少年に受験苦金魚の麩みな浮く          細見綾子


          蘭鋳の爆発寸前のかたち             奥坂 まや


          人ごみに燈火加へぬ金魚店            中村汀女


          佳句詠めず鉢の金魚が平泳ぎ           鈴木真砂女


          金魚玉浅草のほか母は知らず           本土みよ治




               

           昨日も日本全国で35,190人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です
         ( 前週同曜日比 -6,961 )
   
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5月 25日

2022-05-25 07:20:54 | Weblog
                     山法師の花・やまぼうし・山帽子


          朝鳥に花ちりばめつ山法師            水原秋櫻子


          霧深く恥らふごとく山法師            菖蒲あや


          山帽子高きに活けて風炉点前           飯田晴子


          朝の日を集めて清し山帽子            武田稜子


          暮れてなほ径に明るし山法師           千葉ゆう




               



          記念館潮の香満ちて花とべら           稲畑廣太郎


          花とべら志賀島けふ波たかき           飴山 實


          断崖に砕ける波や花海桐             横井美音


          潮騒の高まる夕べ花海桐             小原米子


          魚臭き島の夕暮れ花海桐             ころころ




               



          溝に咲き海芋は垣の内ならず           富安風生


          けものみち狐の提灯花つけし           飴山 實


           ブラインドの縞の影あり花海芋          長谷川 櫂


          一日経て一日古りたる海芋かな          渡辺慢房


          海芋咲く灯台守の官舎跡             幸村志保美




               

           昨日も日本全国で32,383人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です
         ( 前週同曜日比 -4,515 )
 
    
  
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5月 24日

2022-05-24 05:45:56 | Weblog
                          麦茶・麦湯



          箱根山はるかにのぞみ麦茶のむ        細見綾子


          潮風の匂ふ生家や麦茶のむ          山口耕太郎


          下校の子喉を鳴らして麦茶飲む        熊谷タマ


          虫封じ終へたる巫女が麦茶のむ        片山浮葉


          とつとつと戦争語り麦茶酌む         野島秀子




               



          円空の像観る冷えし麦茶飲み         栗田やすし


          句会して居るが何より麦茶冷え        星野立子


          よき音の氷を浮かべ麦茶かな         長谷川 櫂


          どちらかと云へば麦茶の有難く        稲畑汀子


           合宿の薬罐汗かく麦茶冷ゆ         篠田悦子




               

          昨日も日本全国で18,510人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です
         ( 前週同曜日比 -3,271 
    
            
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5月 23日

2022-05-23 07:06:36 | Weblog
                       葵・立葵・銭葵・這葵・花葵


          峡深し墓をいろどる立葵       沢木欣一


          立葵染屋に古りし糸秤        武田稜子


          猫歩く落第横町立葵         斉藤眞人


          家訓記す大福帳や銭葵        市江律子


          立葵子等が背くらべして通る     ころころ




               

               



          ばたゝと田植すみけり立ち葵     細見綾子


          立葵戸毎に咲かせ海女部落      青木起美子


          潔きかんかん照りや銭葵       佐藤鬼房


          湯をつかふ音が裏手に立葵      鷲谷七菜子


          銭葵どこの窓にも老婆ゐて      有馬朗人




               

               

                ( 銭葵 )


            昨日も日本全国で31,457人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です
         ( 前週同曜日比 -3,545 
 
  
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5月 22日

2022-05-22 06:41:03 | Weblog
                         青葡萄


          婚近き教え子と食ぶ青葡萄            栗田やすし


          教会の点字の聖書青葡萄             日野圭子


          青葡萄の前に休むときめてをり          中川幸子


          アルプスの風に粒立つ青葡萄           豊田紀久子


          青葡萄一房ごとに影やどす            牧 啓子




               



          青ぶだうの中に一粒青錆びて           細見綾子


          青葡萄山から村の時計読む            大峯あきら


          まだ誰も触れない涼気青葡萄           今瀬剛一


          川を呼び山風を呼び青葡萄            廣瀬直人


          青ぶだう山一重づつ暮れかかり          鍵和田釉子




               

           昨日も日本全国で35,922人のコロナ感染者の発表がありました
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
         あと少しの我慢です
         ( 前週同曜日比 -3,488 )
   
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