イマココLIFE

キャリア18年の研修講師。少し心が軽くなるセルフケアやマインドフルネスの事、研修講師のお仕事を綴ります♪

パニックになりそうな時

2023年03月08日 | マインドフルネス

こんにちは。

MBSR(マインドフルネスストレス低減法)認定講師(IMA/ドイツ , IMCJ/日本)
ヒューマンスキル研修講師のマグノリアです。
マインドフルネスやコミュニケーションについて、ブログに綴っています。


3月に入り、防災に関する情報を見聞きする機会が増えました。
東日本大震災の日、阪神淡路大震災の日、関東大震災の日、それ以外にも熊本、新潟、北海道などなど、日本は各地で甚大な地震災害を経験してきました。

思い出すだけでも辛い出来事を経験してきた方の中には、「辛い」という言葉では済ますことができないほどの状態になってしまう人もいます。

トラウマ
PTSD

などを抱えている方も少なくないでしょう。


ハラスメント研修やハードクレーム研修などの受講者の中には、扱う事例などで自分の体験がフラッシュバックされてしまう方が時折いらっしゃいます。
ご本人や企業側から事前に情報をいただける場合は、事例の扱い方をアレンジしたり、ディスカッションテーマを少し変更したりと、柔軟に対応しています。

しかし、自分の中で無意識にトラウマや苦しさを封印している場合は、自分も周囲も心の準備・環境の準備が出来ていません。
研修だけでなく、日常のふとしたきっかけでパンドラの箱を開けてしまうような時もあるかもしれません。

実は、私自身がつい先日、その体験をしました。
ハラスメント研修中、事例の1つとして「呼び方・あだ名」についての実体験を話したときのことです。

私は小学一年生の時、同級生の一人にあるあだ名をつけられました。
それはある小さな生き物の名前でした。飼いたいほど好きな人もいると思いますが、多くの人が目を細めるような、”愛らしい”見た目ではない(”醜い”とされる)生き物です。

私は本当にイヤでした。
ただ、その同級生が怖くて我慢し、呼ばれても笑って誤魔化すしかありませんでした。

そのうち、クラスの全員がそのあだ名で呼び、先生までもが呼ぶようになったのです。
辛い日々は名付け親?とクラスが離れるまで5年間続きます。

研修中にこの話をふと思い出し、事例として話しました。
すっかり忘れていた過去の思い出話として話し始めたのですが、強烈に身体が反応しとても驚きました。

胸はドキドキするし、手足は震えてきます。
喉が詰まるような感覚で、声も出にくくなりました。
40年以上前に経験した、恥ずかしさや怒り、情けなさが感情として湧き上がってくるのを感じました。
正直、涙を我慢するのも大変でした💦

苦しさは消えていなかったんだ!とビックリしながら、マインドフルネスの練習を重ねていて良かったなぁ…と、つくづく自分に感謝しました。

感情の渦に巻き込まれて、言葉が出なくなってしまっては、研修講師としてご受講者にご迷惑をおかけしてしまいます。講師の仕事を全うさせてくれてありがたかったです😢

また、40年経てもこんなに苦しさが生々しいのだと言うことを、冷静にお伝えする事も出来ました。
(『ウケると思って』や『イヤだと言わなかった』等、行為者の「勝手な意図や思い」の果てにある、影響を再確認出来ましたね)


MBSR(マインドフルネスストレス低減法)は、ストレスのきっかけ自体をなくすことでは無く、ストレスに対してどの様に接し、対応するかを学び、練習によって力を養うものです。

かつて、タイで少年たちが洞窟に閉じ込められてしまった遭難事故がありました。
食べるものが殆どない中で10日間、命を永らえ救出されました。
サッカーコーチが一緒で、僧侶だったそのコーチは、少年たちと一緒に静かに瞑想をして過ごしたそうです。

静かに「今起きていること」を客観的に観察することで、仲間がいることや、水はちゃんとあることや、心配している皆が助けようとしていることを思い出せたのでしょう。

私の場合はごく小さな経験ですが、マインドフルネスや瞑想の大きな効果の一つです。

✱PTSDやトラウマのように、命や心身の危険に晒された方の場合は、専門の経験豊かな医師、心理師や有資格のカウンセラーへのご相談をおすすめします。
MBSR講師には精神科医、心理師も多数います。ご紹介出来ますので、ご相談くださいね。

5月からMBSRのコースが始まります。