おジャ魔女どれみと徒然

おジャ魔女のこと、

日常のこと、

いろいろ。

ブラックサンデーについて、そのスーパーサンデー

2024-04-29 11:14:00 | シリアス・サスペンス

 ベトナム戦争の帰還兵であるマイケル。
 しかし終戦後、帰還兵に対するアメリカ国民の反応は冷たかった。

 国のために戦った兵への冷遇に激怒したマイケルはパレスチナ過激派『黒い9月』の協力を得、テロを計画。
 1月に開催されるスーパーボウルの会場に爆弾を積んだ飛行船を突っ込ませる。

 その計画を察知したイスラエルの諜報機関モサドはアメリカ政府と連携し、テロの阻止へと動く。

 原作は『羊たちの沈黙』でお馴染み、トマスハリス氏の小説。
 劇中に登場する『黒い9月』は本当に存在した組織で、1972年にかの有名なミュンヘンオリンピック事件を引き起こしています。

 1977年公開、リアリティ満載の本格サスペンス映画です。
 最近、国際情勢を予見してるとかで話題になってたので見てみました。

 イスラエル・パレスチナの複雑な問題といい、正鵠を射るような内容。
 黒い9月のメンバー・ダリアもガザ出身という設定。

 40年前の映画だし創作ですが、時を経て現実現代と照らし合わせると何だか奇妙な感じ。
 似てる非なる話だけど切っても切れない。巡り巡って現代に帰ってきたかのような作品やと思った。

 日本人船長が酷い扱いw まぁ、この当時はテルアビブ空港やバーグ事件など日本人のテロリストが暴れ回ってて。
 映画が公開された1977年にはダッカ事件も起きています。正に騒乱の渦中に生まれた作品なんやな。

 国際感情が反映されてるような描写。
 仕方ないし、何より日本人として忘れちゃならないこと。

 最後は何だか後味が悪い。別にテロが成功したらいいのにとまでは思わないが。
 「アメリカイスラエルざまぁw」とか、そんなことは思わないが、胸に苦みが残る。

 病床でカバコフが言ったセリフ。「真の平和」か。
 世界も戦争も敵も味方も同じ、犠牲者も。

 どんなに殺人を倦んでも戦いは終わらない。
 小説や映画とは違う。でも、そこだけは現実と変わらない。

 では、また。



ヴィーガンズハムについて、そのイラン豚

2024-04-03 08:13:00 | シリアス・サスペンス

 2021年に公開されたフランス映画。

 肉屋の夫婦が嫌がらせをしてきたヴィーガン活動家を誤って殺してしまい、証拠隠滅のためにバラバラにして店で販売したら大繁盛してしまうというブラックコメディ。

 グロ映画、1ヶ月ぶりでブランク明けやが、結構グロいっす。
 血の赤、肉の赤がなんか鮮烈というか、オエッてなりましたねw

 B級ですが雑な感じはなし。完成度、話の面白さ、文句なしの作品。
 ただ、人肉が旨いだけの描写はどうなんかねとは思う。人肉はプリオンだのクールーだの感染症の恐れがあるし。

 まぁ、そういう理屈抜きのコメディってことなんやろうけどね。
 ラストが微妙。スタートダッシュは良かったけど、段々盛り下がっていく。

 そこは良くも悪くもコメディ作品って感じ。
 では、また。


 

ウルフクリークについて、その猟奇殺人谷

2024-01-14 09:50:00 | シリアス・サスペンス

 何気にずっと見たかった。
 かの『ミックテイラー』の前作。アマプラで解禁してた。即視聴。

 ミックテイラーは傑作ですからね。グロいけどw
 その前日譚。サスペンス重視との話やが、さてどうなるやら。期待して見ました。

 ミックテイラー同様、3人のバックパッカーを狙う殺人鬼というお話。
 ちと前段が長いですが、面白いは面白かったです。

 てか、オーストラリア怖いw バックパッカーの旅怖いw
 そういうねちっこさ、余所者に対する冷たさ。ミックテイラーも最初は良い顔して近付いてきてさ。

 グフフ笑いも健在w そういう現実的な怖さ、ヒトコワが強調されてる。
 とにかく前半が長いってのはあれど、ウルフクリーク1と2とも傑作です。
 
 2の方はウエッて気持ち悪くなったけど、1の方は胸が痛くなる。
 怖い、この映画w でも、面白い。絶望しかないけどね。

 ウルフクリーク3の方は今んとこ音沙汰なしらしいが。
 ぜひとも続編見たいです。

 では、また。




ピアッシングについて、その「先に何か食べる?」

2023-08-20 13:07:00 | シリアス・サスペンス

 村上龍原作。ついに渡米。
 『オーディション』もドエラい作品でしたが、この映画も負けず劣らず。とんでもない作品です。

 ストーリーは、殺したい男と死にたい女が出会う。こんだけですw
 話はシンプルですが、そっからは村上龍節アメリカナイズで異空間。マジで意味分からんw

 オーディションはホラーテイストだったけど、ピアッシングはポップ。
 原作読んでないから分からんが、違和感みたいなのはないし。意外に作風と合ってたんじゃないか。

 『アメリカンサイコ』っぽい。アメリカンサイコも小説原作ですが、ピアッシングの方がより文学的。
 明るい音楽がポンポン鳴って、ディズニーみたいな寓話的な面も。

 『ドクタースリープ』みたいな過去のトラウマがフラッシュバックするような展開もあるが。
 総合的にはホント意味分からんってとこw

 主人公も殺人欲求はあれど別にサイコパスってわけじゃない。普通の男で黙々と殺人計画を練ってイメトレ。その様がシュール。
 衝動に駆られるわけでもなく。どっちかというと理性的で小心。いつの間にか立場も逆転するしなw

 怖さというよりか謎めいた世界観を楽しむ映画なんかな。
 詰め込めすぎな気もしたけど、80分あっという間。ホント不思議。

 自傷シーンは「イーッ!!」ってなったけどw
 人が殺されたり首チョンパとかは平気なのに。自傷は怖いw

 OPEDもオシャレでカッコいい。
 採点不可能だけど、完璧な作品でした。

 では、また。



ヘルウィンについて、そのTRICK

2023-08-08 20:03:00 | シリアス・サスペンス

 2015年10月31日。学生が催すハロウィンパーティーにて殺人事件が発生。
 犯人は逮捕されるが脱走。その後、消息不明。それから4年。毎年、ハロウィンになると似たような殺人事件が起きていた──

 題名といいネタといい、まんま『ハロウィン』ですが、これが意外や意外、面白かったです。
 殺人鬼VS警察のお話。警察が主人公の話好きなんよね。俺のフェチにズバッと来た。ツボをしっかり押さえられた。

 後半の展開、もうちょい頑張ってほしかったが。
 緊張感というより警察の弱さ情けなさに苛ついたかな。

 各個撃破でバタバタ殺られちゃうっていうね。
 ここら辺の塩梅は難しいやろうが。殺人鬼が弱すぎてもあかんし。

 まぁ、殺人鬼のイヤらしさが強調されてて良かったんちゃう?
 結局、パトリックの正体なんやったのか。そこも明かしてほしかったな。

 惜しいとこはあれど総合的には良作。
 アマプラにはまだまだ隠された作品があるな。さらに掘り進まなければ……。

 では、また。