おジャ魔女どれみと徒然

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TORA! TORA! TORA!について、その仇波

2018-08-27 03:33:00 | 日本 戦争映画
アメリカ配給の日米合作。真珠湾攻撃を描いたアメリカ映画……
見て思ったんは、「何故作ったしw」ってとこなんですよね~

良い意味で、ですよ?w 日米開戦までの両国の動向を描いた作品なんだけど、凄く良く出来てる。
日本人にとっては面白い。強襲なんで最初は日本優勢だし、見てて気分は良いわな。

でも、肝心のアメリカでは不評だったという。そりゃそうだろw だから何故作ったしw
まぁ、パワーバランスが偏ってたかもせんな。途中降板とは言え、黒澤明が製作に関わり、監督は宇宙戦艦ヤマトでお馴染みの舛田利雄。そして、言わずと知れた深作欣二。

こんなに名監督を揃えたらさすがにねw 日本主導になってもおかしくないし、日本人が面白く感じるのも無理ないわ。
今回の山本五十六役は山村聡。東京物語に出てた町医者。昔の俳優はどんな役を演じても普遍的にこなせるから凄いです。

南雲中将の水戸黄門感も凄かったですがw あれは見て笑ってしまった。いや、別に良い演技でしたけど。
そもそも感ではなく水戸黄門その人ですしw

同じ日米戦争映画なら「太平洋の奇跡」や「硫黄島からの手紙」がありますが、それらと比べても見劣りしない。というか余裕でトラトラトラの方が面白いと思う。
日米要素の配分といいバランスといい、一番良い。50年も前の作品なのにこんな進歩的な作品が作られていたとは……

唯一残念なのはハルノートについて描かれていないとこですか。ハル長官は出てたけど、そこはアメリカ側に都合良く描かれてるかな?
つっても公開当時はベトナム戦争の真っ只中ということで、この映画もそういう経緯の元に生まれたと言っても過言じゃない。色々とアメリカも複雑だったから。まぁ、頑張った方でしょ。

初期と後期の違いはあるでしょうが、戦争初期。こと真珠湾を描いた作品で、この映画を越える物は現れないと思う。
では、また。

スポットライトについて、その世紀のスクープ

2018-08-21 17:07:00 | シリアス・サスペンス
2002年、カトリック司祭による性的虐待が発覚。世界中に波及する社会問題へと発展。
後にピュリッツァー賞を受賞する未曾有の大スクープ。発端は1枚の記事から始まった……。

今でこそカトリック=虐待みたいな。何となく悪い連想をするけど、その大元。
ボストングローブっていう実際にある新聞社で、それに掲載される特集記事の題名が「スポットライト」。主人公はその取材チーム全体って感じ。

予告を見て「絶対面白い!」って思ったんよな。ハードボイルドな映画です。塩味だけ! みたいな。こういう作品を待ってましたよ。
最近、戦争映画を見ることが多くて、報道の在り方っていうのにも興味が出てきました。例え気付くのが遅かったとしても正しい道へ戻ることが大事……力強い映画。

実話ってことでドラマチックな展開はないけど、始まりからどんどん面白くなっていく。
途中、弁護士や被害者団体が「資料を新聞社に送ったのに……」みたいなことを言っててさ。これもしや情報を握り潰した裏切り者が新聞社の中にいるとか、そういう展開を考えてたんだけど……結局おらんのか~い!w

だから言ったろ? ドラマチックじゃないってw 単に当時の記者が興味なくて忘れてたって言うのも中々酷い話だw
記者も人間だから仕方ないけど。次から次に色々な事件が起きて、全てを記事にしてたら切りがないから。

現に取材をしてる最中に911テロが起きて、「これどうなるんだ……?」とヒヤヒヤしたり。
でも、さすがアメリカン。「それはそれ、これはこれ」で乗り切りましたw

時期はずらしましたけど。アメリカ国民が一致団結せねばならない時に追い討ちをかけるような衝撃的なスキャンダルは避けなならんということなんでしょう。
つっても翌年だからな~。まだテロの熱、全く冷めてないやろw 結構、勇気のいる決断なんじゃないか。

まぁ、モタモタしてたら他紙に横取りされるしね。そこら辺は新聞社も事情があって、利益を上げるためにやってるわけだから……そしてカトリック教会もそれは同じこと。
この映画がアカデミー賞を取ったのも、教会や宗教の影響力が如何に広く根深いかを表してる気がする。

教会は人が作ったもの。神様のように絶対の存在ではない。
はい、沈黙沈黙w 「私もあなたと共に苦しんでいたのだ」w

びっくりなんは当時大司祭で後に法王となるベネディクト16世もこの事件に関与してるってこと。
関与というか性的虐待の実情を昔から知っていたと思われ。故国ドイツでも同様の事件があって、黙殺していた可能性。

俺は絶対黒だと思いますけどね。別に暗黒面だからじゃないぞw
責任ある立場だし歴も長いし、知らないなんてことは有り得ないと思うが……虐待問題に対してベネディクト16世は「所詮はゴシップ」と鼻で笑う感じだけど、強がりにも見える。

何かを解決できる立場ではなかったかもしれないが。でも、被害者が自殺したり、人死が出てるわけだから……何もしなかったって言うのも充分、事件に関与してると思うんよ。
法王ですら人を救わずに沈黙を貫く。そりゃ、お上が沈黙するんだから現世にいる神父も沈黙するしかないよな。

信仰は教会の利権を守るための祈りへと変わってしまう。
神様ではなく教会という組織に従順であることを求められる。

人間を野放図にのさばらせるからこういうことになる。
まぁ、神様がほざいたところで人間が言うことを聞くとは思えんが、な。

では、また。



『結局この世はサタンと爬虫類のもとにあるのか……とローマ法王の謁見ホールに思うとき』
https://indeep.jp/we-are-always-under-reptilian-and-satans/

映画見てたらこの記事を思い出しました。
ホント、何をモチーフにしてるんでしょうね……?

こんな露骨に爬虫類押しするかな?

連合艦隊司令長官 山本五十六について、その日本の運命

2018-08-15 10:56:00 | 日本 戦争映画
同じ映画を見たわけじゃないぞw 1968年版。三船敏郎バージョン。
三船敏郎と比べられちゃうと、さすがにかわいそうだなと思うけど。役所広司版は割りを食って低評価に晒されてる感じ。

だけど、両方見てみると、どっちも悪くないなと思う。
三船版の方が戦中の活躍をよく描けてる。特撮はウルトラの神様たる円谷英二。役所版は山本五十六の周囲の状況であったり、薩長との関係とか見てて楽しかった。

登場人物も三船版は今村均や辻政信。役所版は南雲忠一、山口多聞。
映画映えするのは三船版。それに比べると役所版は地味かな。椎名桔平演じる黒島亀人とか好きですが。

そこは役所版がピックアップする人物を選んで被らないように意識したんじゃないすかね。
ラストは完璧に三船版のリスペクトw 本当は墜落した後もしばらく生きてたみたいだけど、身動ぎもせず前を見つめる山本五十六……

三船敏郎はさすがの凄みですが、役所広司も負けてないと思います。
むしろ今まで好好爺としてた役所版の山本五十六の方が印象的だった。最後は軍人としての生き様を通したということで。

三船版が武人・五十六なら、役所版が人間・五十六って感じ。
両方見て楽しめる作品だと思います。終戦の日に良い作品を見れました。では、また。