Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

赤トンボは夕焼け空に飛ばない

2016-09-14 | 生き物

 

秋の代名詞とも云える夕焼け空に飛び交う赤トンボの姿。

トンボの夏、フィナーレは、日本人の郷愁の風景である夕焼け空とアキアカネの群舞を撮りたいと思った。

秋雨前線の停滞した季節の端境期、なかなかチャンスが訪れない。

午後から、みるみる西の空が晴れて青空が広がる。

明日は朝から雨の予報。これは焼けるとカメラ機材をザックに詰め込み出発。

郊外の田園地帯は、黄金に色づき畔に彼岸花の緋色の帯が出現している。

律儀に季節は、歯車を廻し続ける。

アキアカネは、群れ飛ぶ田圃と全くいない田圃にはっきり色分けされる。

やっぱり使用する農薬のせいなのか?

撮影のため望遠レンズを持って来たが、どうも背景のすっきりした場所が少ない。

あちらこちら移動しながら秋の風物詩をつまみ食い。

川を渡った松前町や伊予市は、空が拓けて見通しのいい田園地帯が広がる。

ずいぶん西に日の傾いた時刻、比較的ロケーションのいい場所で撮影開始。

飛び交うトンボの群れと秋の風景を、納まりよくフレーム内に落せない。

日没前、光線が暖色系に傾き、周囲の光量が落ちてくる。

あれ?トンボが飛ばなくなった。

群れ飛んでいたアキアカネは稲穂の葉影や畔の草叢に翅を休める。

そう云えば山でも、飛び交うアキアカネは夕焼け空が染まる頃には姿を消していた。

西の空が茜色に焼けるのは日没後30分がピーク。

周囲が暗くなると、昼間活動する生き物たちは、外敵から身を隠せる場所で活動を停止するのだ。

何かに驚いたりして少数のトンボが飛ぶことはあるが、

空が赤く焼ける頃、アキアカネが群れ飛ぶ姿は見られない。

「赤トンボ」という童謡が私たちに刷り込んでイメージは強力でした(笑)

 


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11 コメント

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そうですね (misa)
2016-09-14 18:33:57
低気圧通過より前にdramaはありますね
思わず「ほお~~~~~」と声が漏れました
日の出30分前、没後30分と何度も言われ続けてお山に通いました
こうしてランスケさんが平地でのフィールド撮影されている姿に勇気づけられます
写真は斜光ですから・・・
観察と不思議の発見 (ランスケ)
2016-09-14 19:45:09
身近な場所にもセンスオブワンダーは沢山あります。
それを発見する喜びも自然写真の醍醐味です。

話題の撮影情報の後追いや誰かの真似ばかりじゃ、写真を撮り続けるモチベーションは保てません。
それに面白くないよね(笑)

どうしてもベタな順光では面白くありません(笑)
私の写真は8割以上が逆光か斜光です。
できる限り、朝早い時間か夕暮れの光を待って撮影します。
それと目の当たりにする被写体に対する観察と不思議の発見です。
いくら技術的に優れていて綺麗でも、物語の発露しない写真はツマラナイ。
答えは自分で探すしかない (ランスケ)
2016-09-16 11:12:35
毎日入ってくるニュースは情けないくらいバイアスの掛かった偏向報道ばかりです。
もうこの国には真っ当なジャーナリズムは存在しないのでしょうね。
まぁ、それを国民の大多数が望んでいるのだから仕様がありません。

民進党代表選の蓮舫議員の国籍問題は、今現在のこの国を覆う社会の空気感が見事に反映されています。
おかしいと疑問に思ったら、空気に流されずに自分で検証してみることです。
メディアは政権に過剰忖度して都合の悪い情報は流しませんから。
シノドスの国籍問題に関する記事を貼っておきます。

http://synodos.jp/politics/17892

今回の赤トンボの記事は、我々が抱いている認識や記憶は、意外と当てにならないということです(笑)
特に人の記憶は、都合のいいように脳が書き換えてしまいますからね。
なるほど (masa)
2016-09-16 21:02:51
3番目の記事 読んで 2番目の写真の意味がわかりま
した。実は今日あれみました。8枚目に彼岸花がある
ので 昨夜は 夕景に浮かぶ彼岸花を撮影したのかと
思ってましたーーーそしてあの回答。なるほど そこ
を言いたかったのですね。
孤独な作業 (ランスケ)
2016-09-16 23:26:06
誰かのコピーで充分。仲間と楽しく写真を撮れれば満足。
フェイスブックで「いいね」を沢山もらっているんだから。
という人には、このメッセージは意味がありません。

NHKローカルの「石鎚写真日記」で三浦さんも言っていたじゃないですか。
(昨日、初めて観ました。三浦さんこんなレギュラー番組持っていたんだ(笑)
「誰かの真似じゃツマラナイ」
高橋宣之さんも「絶対、他人と違う写真を撮る」と言い切っていました。

何かを創造する。何かを表現すると云う事は、そういうことだと思います。
表現方法は、人それぞれです。
それは一から自分で考えなければなりません。
失敗と試行錯誤の連続です。
そして孤独な作業です。
誤解を与えました (Masa)
2016-09-17 05:52:17
フェイスブックで「いいね」をというはなしです
が ほとんどは関東在住のうちのサラとミュウのファン、引退され頑張ってる方々及び中島みゆき
ファンの人たちです。そんな人たちが感銘して
いいねしてくれてると言ったつもりなんですがー
単眼複眼に載った春霧氷の石鎚も四国中央市の
画家さんが欲しいと言われて 送ったら(お金も
らってないです) お礼に絵をいただきました。

下手くそでもいいからひとに感銘してもらえる
生きる勇気を与えられる写真 そんなのを撮影
したいなと決めたんです。そこを言いたかったのですが。仕事をしてる以上先人たちの写真を勉強
するというのは不可能に近いです。そこはみんなおんなじで 合間を縫って撮影して 賞をもらったりしてる方もおられます。それは真似でもなんでもない努力で得たものだとおもいます
それぞれの個性 (ランスケ)
2016-09-17 08:15:13
だからmasaさんは、私とは違う個性なのです。
私のアプローチの仕方に疑問を持ったなら、
自分の表現方法を模索すればいいのです。

他人の評価ばかりを気にしていたら、
いつまでたっても誰かのコピーで終わりです。

でも我々凡人が何かを表現しようと思ったら、
多くの先人たちの優れた作品(写真に限らず全ての表現芸術から)に学ぶしかありません。
完全なオリジナルなど存在しません。
世界には、とんでもない才能が数多存在します。

仕事をしているから不可能?
masaさんは、いつもエクスキューズが先行します。
TVドラマやバラエティーを観ている暇があれば充分に可能です(笑)
だからこそ (misa)
2016-09-17 16:14:01
誰かのコピーで充分。仲間と楽しく写真を撮れれば満足。
フェイスブックで「いいね」を沢山もらっているんだから。

確かにそう言う考えの方とは共有し合えないと思います。ね。misaはFBを始めたのは有る意味日記の様なもの
「友達100人出来るかな、いいね沢山ほしいな」の世界では有りません。

一時期は認めて貰ってこそだと師匠に言われてあれよあれよというまに登ってしまい、終いには自分は何をしたいのか解らなくなって写コンから引きました。

今はとても自由にfinderを覗き瞬間を待ちます。
仕事してるからこそ頑張って一瞬に掛けるのです。
いつでもスタートできる体制なら自分の納得できるものは一生撮れない様な気します。
人の真似ではない自分だけの世界を追い続けるからこそ写真っておもしろいのだと思うのですが・
独自の世界を表現する困難 (ランスケ)
2016-09-17 19:21:29
misaさん再度の登場ありがとうございます。
なかなか表現することの意味を語ることは難しいです。

i phone の普及で誰もが簡単に高画質の写真を撮れるようになりました。
綺麗な写真を撮ることは、もうプロ並みの技術は必要ありません。

それでも一瞬で世界観が変わるような心を打つ写真が在ります。
写真は流れ続ける時間を止める行為です。
一瞬の光と影の交差、生命の煌めき、
壮大な風景の中、ピンポイントで捉えた命の瞬間。
小さな生命から宇宙の神秘まで写真家の視点は自在でなければなりません。

そして社会現象から自然現象まで被写体が露出する、
その背景の深遠な物語を語らなければなりません。
だから有名撮影地の人気写真のコピーじゃ済まないのです。
文学や絵画や演劇も、何かを表現するという行為は、そういうことだと思います。

masaさんも、そういう覚悟があるのなら、どうぞ。
何度も云うように独自の世界を追い求めることは、とても孤独な作業です。
他人の承認ばかりを欲しがるmasaさんには、どうでしょうか?
承認? (masa)
2016-09-17 19:48:15
すみません 全然一得ることを理解していただいて
ない様なので まず他人の承認は欲しがってません。
もう一度言いますが 写真を見ることでカメラを持っ
てない またはもう動けない 病気で絵も描けなかっ
たけどあんたの写真見たら気に入った 絵をまた書く
気になった という反響などから 喜んでもらえる
または楽しんでくれる写真を撮っていきたいと言って
るだけですよ。

有名撮影地というなら瓶ヶ森も石鎚もそうです。また 有名画家や写真家の写真を見て勉強というのもこれはコピーではないでしょうか。それこそマネにつ
ながることだと思います。だから 何も見ずに自分
流でやるのが一番なんです

お金と余裕さえあれば壮大な風景の中、ピンポイントで捉えた命の瞬間。小さな生命から宇宙の神秘まで
やってみたいとは思いますが ランスケさんも言われたように私たちは写真家ではありません。アマチュア
ですからーーー以前言われてましたよね。カメラマン
なら写真で食ってるのか?と。写真家になるのなら
独自の世界を追い求めることは、とても孤独な作業を
してもいいですが 写真家ではないし 仕事してます
某新聞社の子会社ですがーーー子会社ゆえの問題も
考えなければならないしーーー。家に帰ってTVドラマ
やバラエティーを観ている暇があれば充分に可能です
と書かれてましたが そんなもの見てる暇ありません。つけれて20時過ぎには寝てます。この前のフジ
連ドラは見たの久しぶりなんです。しかも録画して
見てましたから。

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