Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

銀嶺の星夜

2015-01-25 | 風景

 

ツィンクル瞬く星の囁きは白い吐息となって、凍てる銀嶺の空を綺羅星の輝きで埋め尽くす。

午後遅くまで粉雪舞う山上は、白いベールの底で、しんしんと暮れていった。

すべての音を降り積もる雪が包み込むような静かな夜。

「ことり」

微かな音が胸の鼓動を聴くように空気を揺らす。

山小屋の扉を開くと、きらきら星明りに輝く銀世界と、

その上空に氷の結晶を撒き散らしたような満天星が息を呑む美しさで輝いていました。

厳寒の銀世界、その夜空を覆い尽くす満天星ほど

美しい光景を私は知らない。

 

 

ついに辛抱の糸が切れて、粉雪舞う石鎚へ入ってしまった。

今夜は新しくできた二の鎖避難小屋に泊まるつもり。

山頂避難小屋は堅牢な石室の圧迫感があって、どうも苦手だ。

新造された山小屋は木の温もりと明り取りの窓から射す光が気持ちを和ませてくれる。

小屋では神戸からやって来た男女と一緒になった。

厳冬期東稜を登攀する二人に屋根裏のロフトスペースを譲り、

夜間と明け方の撮影のため出入りのある私は、一階の板張りスペースに寝た。

この避難小屋は、建屋の大きさに比較して宿泊スペースが狭いのが難点。

見事な銀世界の星夜に満足して夜明けを迎える。

6時過ぎ、身支度して戸外に出ると唖然とした。

昨夜、あれほど見事だった樹々を真っ白に覆っていた霧氷が落ちてしまっている。

晴れ上がったピーカンの空。

それに霧氷も雲海もなし(汗)

今朝は山頂へ行かず二の鎖付近から朝焼けの北壁を撮ることにした。

いつも同じ天狗岳ばかりじゃ能がない(笑)

刻々と色を変える石鎚北壁。

撮影に一段落してから山頂へ。

今年は雪が少なく冷え込みも弱いので、

二の鎖から上の緊張を強いられる箇所も楽に通過できた。

そして土曜日の晴天。

続々と登山者が登ってくる。

弥山では瓶ヶ森に入ったループさんからメールが。

そして、ひろぞうさんからも。

夜明峠で、ひろぞうさんとその友人のNさんと合流して一緒に下山。

やっと火が点いて遅まきながら雪山へ復帰。

次は様子を見てループさんと瓶ヶ森かな?

 


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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ひろぞう)
2015-01-25 16:07:10
ランスケさん
先日は有難うございました。
おかげさまで帰りの道中、いろいろと勉強になり感謝しています。
素晴らしい光景・・・凄く刺激になります!
石鎚行きのゼンマイがキリキリとフルに巻かれてたようです(^^)v

また御一緒しましょう (ランスケ)
2015-01-25 18:45:00
ひろぞうさん、三週連続の石鎚、お疲れ様。

なんだかんだ言っても、もうひろぞうさんは立派な石鎚病患者。
同病相哀れむです。御愁傷様(笑)

帰路、車で送って頂き感謝です。
車中、色んなお話が出来て、お互い理解が深まりましたね。
元鳥ヤとしては、あのカワセミブログが閉鎖されたことが残念です。
シャープなカワセミ君の飛翔写真が見れないのかと思うと。

今度はお友達のNさんも御一緒に、山小屋でお酒でも呑みながら雪山の夜を楽しみましょう。
下界のくだらない屈託を忘れるには最適な場所ですから。
こんばんは! (masa)
2015-01-25 19:43:08
ランスケさん
昨日はありがとうございました。ひろぞうさん
のおかげであそこまで行けました。本当はもう
少し行けたのですが 燃料不足になっていました。

オリオン座が綺麗にとまって写ってますーーー
これだけですごいのに 霧氷の石鎚の姿が
写ってるのはすごいです。赤く染まる姿に
風なびいた雪の層と太陽 すごいです!!
真冬の絶景 (ランスケ)
2015-01-25 20:50:37
masaさん、書き込みありがとうございます。

早速、ひろぞうさんのブログから堀之内のカワセミブログ拝見しました。
おーっ、お堀の翡翠たちも恋の季節ですね。
見事な♂♀ペアのツーショットです(拍手)

http://yakaimissm.blog.fc2.com/

ひろぞうさんの道後公園のカワセミブログが閉鎖されたので、
これからはmasaさんのブログを楽しませてもらいます。

冒頭の冬の星景写真は、久しぶりのヒットでした。
画像を圧縮すると星空の解像度が落ちるので、ギリギリの選択でした。
オリオンの三ツ星と冬の大三角。
大三角を斜めに横切る天の川。
そして天頂にプレアデス星団のスバル。
街灯りに浮かぶ石鎚銀嶺。
今、思い出してもぞくぞくします。

今度はmasaさんもひろぞうさんと一緒に、この厳冬期の息を呑む美しい満天星を。
北壁を近くから遠くから(^^) (ループ)
2015-01-25 22:56:24
ランスケさんおつかれさまでした。石鎚に入るとお聞きしていたので同じ朝焼けをと瓶ヶ森に入りました。
霧氷が落ちていて残念でしたが同じ場面で一喜一憂していたかと思うと楽しい気分で撮影できました。この日はピーカンでしたので北壁で大正解でしたね!
また瓶ヶ森で荘厳な世界を一緒に見たいですね(^^)/
雪のお山 (しずく)
2015-01-25 23:12:37
お疲れ様です。晴れ晴れとされたことでしょう(*^。^*)
私も日の出を見れて満足・・・したはずなのに、もう行きたくなってしまいます。。。
ああ~~、雪の石鎚山に行きたい・・・・(笑
今週末は面白そう (ランスケ)
2015-01-26 09:47:52
おはようございます。
ループさん、山レコ拝見。

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/userinfo-50667-data.html

凄いね。
瓶の朝駆けの翌日、今度は二ツ岳にも行っているじゃない。
そして今シーズンも瓶ヶ森へ通っていますね。
う~ん、朝焼け一歩手前…惜しい。

今週は寒気が入り込んできて、山に雪を降らしそうな低気圧が、
週明けと週末にやって来ます。
面白そうですね。
週末、瓶ヶ森へ入りましょうか?
また天気予報の経過を見て連絡します。
また一人石鎚病患者が (ランスケ)
2015-01-26 10:04:39
しずくさん、皆さんの御活躍に刺激され、とうとう辛抱出来ずに雪山へ(汗)

今回の荷物は避難小屋泊なので23kgくらいに抑えることが出来ました。
これくらいの荷重なら大丈夫みたいです。

しずくさんも、ひろぞうさん同様、石鎚病を患ったようですね(笑)
この病は、なかなか抜けられませんよ。
また一人「同病相哀れむ」の同志が増えて嬉しいです(笑)

機会があれば、風雪流雲さんやひろぞうさんと御一緒しましょう。
ついに! (鬼城)
2015-01-26 10:20:18
我慢しきれなくなった気持ち、よく分かります。
おめでとうございます。まだ、少し早いか?(笑い)
凍てつく山の星空、モルゲンロート、厳冬期の石鎚の醍醐味が垣間見えました。
完全復調され、すばらしい石鎚の顔を発信してください。
カワセミの写真、驚きです・・・
尾田さんからの疑問 (ランスケ)
2015-01-26 13:40:00
鬼城さん、南予医療アカデミーでの若い人たちへの歴史の講義、素晴らしいです。

http://kijo0621.blog74.fc2.com/blog-entry-749.html#cm

私も先週まで作業療法士さんとリハビリに励んでいたので興味深く拝見しました。
「心を動かせば、体も動く」
その通りだと思います。
若い作業療法士さんから、身体機能の仕組みや呼吸法との一体感など、
たくさんのことを学びました。
確かに心と身体が気持ちよく繋がっていないと健康とは云えませんものね。

鬼城さんのあの人を惹きつける話術で講義されると、
若い人たちも郷土の先人たちの偉業に思いを馳せたことと思います。
お疲れ様でした。

ちょっとお願いなのですが、
以前コメント欄に登場した、無言館の尾田竜馬の子孫の方から再び、コメントを頂きました。
どうも先祖の吉田藩家老、尾田隼人がTV番組で中傷されていたようです。
私では、その憤りにお応えすることが出来ないので、鬼城さんや歴史通の皆様で、
尾田さんの疑問に答えて頂けないでしょうか?
御迷惑でしょうが、尾田さんのコメントをブログのコメント欄に貼れせてください。

よろしくお願いします。

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