時折目にする心理学者の方の記事……。
『インポスター症候群』なる心理状態に付いて書かれていた。ヘェ~って思った。
トム・ハンクスとかエマ・ワトソンなどもコレに悩んでいたのだとか?
今ある地位とか評価は過大のものであり自分にはそんな実力は無いのだ!と悩む心理状態とあった。インポスターには詐欺師の意味があり自分が周りを騙して得ている?と考えてしまうから……付いた病名だと。
んで…考えてみた。
周りの評価に対応する『三段階の心理』……評価が低いのに高いと勘違いの増長。評価が高いのに低く見せる謙遜。評価が高い?若しくは普通なのに自ら駄目出しする卑下……。
何も謙譲の美徳の日本に限らず、前に前に!のイメージがあるアメリカ人でもそんな心理状態に追い込まれるんだね?……と、いささか意外だった。
結局……三段階の心理には、『自分を考え評価するのに他者目線を使っている』事に気付いた。人間は群れなす動物だから周りとの関係は切っても切れないけれど……。
だからこそ先ずは自分じゃね?って思った。
自分の把握をアヤフヤなまんまで、『何考えてるか?ホントの所が分からない他者』の視線に晒せば……そりゃ迷路に踏み込んでも行くよね?
今どうして?自分は目の前の事に取り組んでいるのか?……自分がやりたいから?仕方ないから?カネの為だから?他に思い付かないから?
などなど……などなど。
ユックリで良いから『自分で疑い様が無い自分の心具合』を一つずつ確定していく事だと思う。詰まり『確かな事・疑い様が無い自分の事』をハッキリモチベーションしてやるのである。
そうして初めて動かし様が無い『自分の心の座標軸』か出来上がる。
ソレを以て人の言葉とか?反応などをその座標軸上に置いて、他者の評価を吟味すればグラつかないと思う……。
有森裕子さんが二回目のオリンピックで得たメダル……。
メダルの色は前回より一つ下がったけれど……そんなの関係なく……。
彼女が言った『自分で自分を褒めたい!』状態こそ人が望んで為すべきことの最善を尽くした結果の心理だと思う。
どんな美辞麗句でも彼女の満足を形容するには足りないのである。
彼女が『自分で得た納得』だからだと思う。
このインポスター症候群も知らず知らずに『大切な自分の評価を人任せにする』所から始まるんだと思う。
気持ちがグラ付いたら自分の心に帰り、ソコに専念してみることだと思う……。
自分以外を全て排除して得る正確で素直な『自己評価』である。
ソコが…アヤフヤな人間は自分を不安にさせ他者の目線を勝手に読み解き、正確な自分の立ち位置の認識を徐々に失してしまうのである……。
自分の心の揺らぎ(不安)というものはあり得ない悲劇を自ら作り上げてしまう……。
情報、情報と人は口にする。
しかし、何故か?自分の心の中を覗くことなく『自分以外の情報』にばかり血道を上げる不思議である。
人が何をどう評価し動いているか?そんなことを気にしてばかり……。
『自分が何を望みホントは何を行いたいのか?』……『その情報』さえ確かに把握しておけば……そうそう迷う事はないんじゃね?
際限なく流れ来る『自分以外の他者の情報』、その真偽を断ずるコトなんて…不可能なのである……。
ソレを知ることは『不必要な執着を捨て去る』のにとても有効に働くと思った……。