サンチョパンサの憂鬱

昼下がりのサンチョパンサ(2)……毒も薬もある生き方

大抵の世界的騒動ってのはおよそ三年という時間で収束し次への展開が始まるんだそうな。

あれだけマスクとワクチンと騒いでたけれど……どうやらマスクでウィルスに対抗するのは竹やりでB29に立ち向かうくらい無意味にして無力だと周知されてきた。

FDA(アメリカ食品医療局)がワクチン接種の際にインフォームドコンセントの希望者に配布した書類には一度罹患したり二度ワクチン接種して抗体を持つ人には有効性は無いに等しいことが書かれていた?……そんな事実もまた周知され始めた。

どんな機会も逃さない官僚さんとファミリー企業の行動原理の徹底ぶり……凄い執念だね?
病院にも運ばれず亡くなった方々は『不運?』として置き去りになっていく。

『犯人役を一手に引き受けた感ありの飲食業界』にも、次に向けた転機を感じる兆候がソコココに見られる様になった。

修行僧?みたいに真面目を気取り、お役所から『優良店のお墨付き』も貰いながら来ない客をハチ公みたいに待ち続けた日々が過ぎ去って行った……気付けば三年も……。

ここ十日間位……お客さんは目に見えて増加してきた。コロナ以前より優良な方もかなり増えた。

今日も、凄く素直にアドバイスを聞き入れてくれてオーダーし、その一つ一つに対して好意的な感想を述べてくれた裕福そうなご家族とか。
そんな善良な『何組かの待ちに待っていた?客筋』をこなして閉店にこぎつけた……。

夜のまかないを終えコーヒーを飲んでいる時だった。
ん?……バーンアウト症候群か?……突然そんな酷く重い倦怠感に襲われたのである。

スタッフを送り届け、一人で車を走らせている時に『僕は薬ばかりを演り過ぎたんだわ?』と思い至った。確かに人生の大正念場ではあったけれど……。

『ストイックにマジメ一辺倒だった』のかもね……?『演る時はヤルんだよ!』とその心意気、僕に似合わずご立派だったけれど……。
その力、遂に尽きたか?……三年だもの、無理もないわと一人で笑いがこみ上げてきたのだった。『似合わねぇ!』……と。

これからは少しばかり『蓋をして抑え込んでいた毒』の蓋を開けて開放してやらなきゃね?
僕の真骨頂、悪徳にも光を当てて上げよう。

何かを願い目指すとき……自分の首根っこを掴んで事に向かわせること。どんなに自分が嫌がっても意地でも演らせる。それは限界まで自分を許してはならない。

窮地に在る時、僕はそれをセオリーにして生きて来た。そして今日みたいに、もうこれ以上は無理。どうしょうもなく力が入らない状態がやって来る。ソレが僕の限界。『自分を許す時』なのである。

過去……その取り組み方で大概のことは望んだ答えを運んで来た。但し、辟易となるくらい自分の思いとは大きくズレて遅れてだったけれど……。

僕は世で言うグルメなんぞでは断じてない。
貧乏育ち故に……インスタントラーメンは未だに『ご馳走』なのかも知れない。コカ・コーラもしかり。

年に何度か無性に食したくなる瞬間がある。 そんなジャンクフードを貪り食った貧乏な育ちは僕のアイデンティティの一翼を担っている事を僕は隠すことはしない。それがあるからこそ
本格的料理に強く強く憧れたのだから……。

矢沢永吉の屋台のラーメンと帝国ホテルのフルコースの話は何時だったか書いた。
帝国ホテルのフルコースを自由に使いこなせる人間となって……それでも尚、屋台のラーメンが一番美味いよね!……と言える人間で在りたいという話である。

毒を知らぬ者、薬の有難みは語れないのである。また、薬の有難みを知らぬ者、毒の魅力は語れないってことだろう。

これからも……僕は自分の毒を愛しつつ薬を目指して生きて行こうと……そんな事を考えた夜でした。


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