子どもに必要な栄養バランスが考えられ、約250円という価格で提供されている学校給食は、子どもの健康を支えています。
特に家庭で偏った食生活をしている子どもにとって、貴重な栄養補給源になっています。
メニューも豊富です。1か月の中で、同じ献立がないほど、レパートリーがあり、とても優れた献立になっています。
味も子どもが残さず食べられるように調理されています。
そんな、優秀な学校給食ですが、中身を見ていくと、本当に必要な栄養素が摂取できているのかが疑問な部分もあります。
今回は、現在の学校給食の実態と加速している給食のオーガニック化についてお話していきます。
1.学校給食の実態
2.実は、こんな落とし穴が、、
3.学校給食のオーガニック化にむけて
1.学校給食の実態
基本的に、センター方式が主流となっています。
複数の学校の給食をまとめて作るため、一度に何千食もの給食を作る必要があります。
さらに、スーパーの野菜同様、規格が厳しく、それを安定的に供給できることが求められています。
形が悪いものは、残念ながら、給食に使ってもらうことができません。
味はそれほど変わらないのに、不思議な話です。
こういった部分も食育していく必要があると思うのですが、、
その点、農薬や肥料は、学校給食を支えているといえるでしょう。
2.実は、こんな落とし穴が、、
学校給食は、栄養バランスが整えられた優秀な献立の集まりです。
しかし、実際は計算してある、理想の栄養価を摂取できていない可能性が高いのです。
こんなことをいうと、栄養士さんから批判があるかと思いますが、
事実を述べていきたいと思います。
主な要因を2つお話していきます。
2.1.農薬の使用
先ほどもお話ししたとおり、学校給食に使われる食材は、安定的に供給できるという条件のもと、契約されています。
一日に数千もの食数をまかなうためには、数十キロ単位での供給が必要です。
農薬や肥料を使うことで、野菜を安定的に供給できるのです。
しかし、農薬には問題点もあります。
以前にもお話をしていますが、農薬を使うことによって、
野菜に含まれるミネラルが大きく減ってしまいます。
炭水化物やたんぱく質に比べ、非常に微量ですが、
ミネラルは、子どもの心身の発達に欠かせない栄養素です。
現代食で最も不足している栄養素です。
最近は、子どもの時から添加物の味に慣れてしまっている子どもも増え、
ますますミネラル不足が進んでいます。
せめて、学校給食ではミネラル豊富な食事にする必要があると思います。
また、野菜自体の味も薄くなってしまいます。
それを補うのが、調味料での味付けです。
調味料には、添加物が含まれています。
※一食250円ほどの給食に、無添加の調味料は高くて使えません。
ただ、現在のセンター方式において、農薬を抑えた野菜を使用するのは、かなりハードルが高いです。
2.2.カット野菜とほぼ同じ
カット野菜は、ほぼ栄養素が抜け落ちています。
何度も洗浄し、次亜塩素酸ナトリウム液で消毒をしているからです。
野菜は、水で洗うとビタミンやミネラルなど、水に溶ける成分が流れてしまいます。
学校給食のような、大量に調理をするときも同様の処理をします。
下処理の段階で、栄養素が抜けてしまうため、子どもが食べるときには、ビタミン、ミネラルがほぼない状態になってしまいます。
学校給食で使用されている野菜は、生産過程や調理工程により、中身がスカスカの野菜になってしまうのです。
3.学校給食のオーガニック化にむけて
これまで、学校給食のいい面、落とし穴をお話してきました。落とし穴は、知らないと気づくことができません。
学校給食が重宝されている部分が大きく、規模も大きいため、現段階の状態から変更することは容易ではないでしょう。
しかし、まだまだ改善の見込みがあります。
ここでは、給食をよくするための取り組みについてお話していきます。
〇センター方式の改善
センター方式では、大量の食材が必要になり、農薬を使って生産しないと安定した供給が難しいです。
これに対し、学校内で調理し、自校内で提供するという方法もあります。(単独調理場方式)
この場合、食数が1000食ほどで済みます。
そうすると、月に数回、農薬を使っていない農家さんの野菜を使った料理も提供しやすくなります。
自分たちで育てた野菜を活用した献立も取り入れやすくなります。
このような野菜は、本来の味を生かすことができます。
子どもたちに野菜本来の味を知ってもらうことで、
子どもがこれまでの野菜との違いに気づきます。
食材自体がおいしいと気づけば、残菜も減ります。
これは調理員さんにとってもうれしいことです。
さらに、一緒に給食を食べる先生にも知っていただくことができます。
今までの学校給食との違いに気づくことができれば、
食育の幅も広がっていくことが期待できます。
そして、子どもが感じたことを家庭で共有することで、
子どもから大人の食育につながり、普段の食事にも取り入れてもらいやすくなります。
その結果、有機農家さんも喜びます。
学校給食のオーガニック化の実現において、センター方式を見直す必要があるのです。
4.まとめ
このような話があります。
とある子どもは、給食を毎日我慢して食べているそうです。
家庭では、自分が育てた農薬を使っていない野菜を食べているからです。
野菜の本当の味を知っているのです。
しかし、学校給食は子どもが残さず食べられるように味付けでカバーしています。
その子にとって、給食の味は食べ物の味ではなかったそうです。
その子は、全部食べていましたが、
中には、給食を残す子どももいます。
しかし、給食を残す子どもの味覚は、むしろ正しいのです。
食育においても素材の質について、目を向けられていません。
学校給食は、食を変える大きな可能性を秘めています。
私も、学校給食のオーガニック化に取り組んでいます。
子どもの給食が、オーガニックに転換すれば、一気に広まります。
一緒に食を変えていきましょう!
子どもたちを守っていきましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
インスタもやっています。
食材にこだわったお店も投稿しています。
参考にしてみてください!
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