あのねぇ
じつは ねぇ
懺悔 ?
告白 ?
朝めし “ 小諸そば ” オープン三分後 暖簾を左腕にて 押し上げて
すかさず 右手を ぐぃっと伸ばして 硬貨投入
烏賊天 券売機 ボタンをクリック
すかさず お釣り の返却レバーを 押し下げる
吐き出された食券チケットを軽く口にくわえ乍ら、お釣りのコインをポケットへ
カウンターに そっと チケット 置くとほぼ同時に “ 蕎麦 あったか ”
マスター “ 茹でてますので 三分ほど お待ちください ”
御意
カウンター 左脇 冷水サーバー上部に積みあがった グラスを一つ
持ち上げた流れで サーバー 吸水部レバー押し込み 冷水をグラス七分目まで満たし
ぐいっと 飲み干して さらに 七分目
漆黒のトレーに グラスは右上部にセット
じっと マスターの挙動を確認しつつ 提供のタイミングを待つ
烏賊天 蕎麦 でおまちのお客様
さまぁ~ の 小さい “ ぁ ” に くい気味に “ はいっ ”
トレー中央に セット(烏賊天そば)
右上にセットした 冷水を 右手親指&人差し指で ホールドしつつ
移動開始、目指すは どんつき
まだ だれもいない 奥のテーブル席
まず 小壺 の 一口梅を ひとつ口中へ
スマホにて デフォルトの状態を ワンショットショット
“ AFロック済み ” を確認するのは 忘れない
どんつき 奥の席に着座したのは 人目の付かない 場所で写真を残すため
勿論インスタにはアップしない、アカウントすら持ってない。
さて 俺色に変える作業
まず “ ゆず七味 ”
茶色いカバーはずし そのうえ 透明なキャップも ばれないようにそっと外す
ボトル 四分の一 ほど 蕎麦右コーナー 烏賊天に 触れないように 小山を成形
そのうえから 大量の柚子七味 を覆うがごとく 葱壺を傾けて 葱投入
柚子七味の 小山の上に 葱の大山
いうなれば 葱富士
さて 俺流 “ 烏賊天蕎麦 ” 柚子七味隠し 葱富士盛バージョン2017
人の目を確認しつつ ワンショットショット
“ AFロック済み ” を確認するのは 忘れない
さてっと 葱壺に蓋をして
柚子七味にも カバーもどして
両手あわせて いただきま・・・
あれ・・・
・・・
柚子七味のカバーがねぇ、みあたらねぇ。
はじめから なかったのか
どっか 転がってったのか
きょろきょろ廻りを確認したが・・・
みあたらねぇ
も っもしかして
蕎麦右の 葱富士の下を探ってみても やっぱり 無い
そんなところに あるわけねぇ
こんなことやってると 温かい蕎麦が伸びちまう
しかたがねぇ
やるせねぇ
もうしわけねぇ
だれもいない 隣のテーブル
茶色いキャップのしっかり閉まった 柚子七味とこっそり交換
まわり見渡し、カウンターのマスターも確認
ば っばれてねぇ
落ち着いて食す為には 仕方がねぇ
・・・ もうしわけねぇ