１４ｋｍ、下町から新宿へ。

日曜日　ねぼけまなこ抉じ開けて
ひとり　布団をぬけだして
となり寝ている　奥様　起こさぬように
抜き足　差し足　忍び足
朝もはやくに　家をでる

九段下　寄り道　参拝　命がけ

ゆで太郎　九段南　日曜日やすみ

増えた体重考慮して　朝飯なし

みたい映画　たび物語　
電車乗り継ぎ　向かうは新宿三丁目

ぼったくり　おやじ狩り　美人局　おっかない

ここいちばんの　勇気ふり絞り
朝　早めの電車に　飛び乗って
めざすは　男の桃源郷
大遊技場　歌舞伎町
その近くの　ちいさな映画館
横断歩道は　手をあげて
左右　確認　さぁ　ゆこう






『６５８ｋｍ、陽子の旅』

2022年製作／113分／G／日本
監督　：熊切和嘉

何もかも間に合わなくて―　　それでも、青森に帰ります。

東京から青森へ、明日正午が出棺。
父親の葬儀にも、人生にも何もかも間に合っていない―
それでも陽子は初冬の東北を行く。

夢やぶれて２０数年。
引きこもり孤立をしていた４２歳の陽子は、長年断絶していた父親の葬儀のために、
郷里の青森県弘前市に渋々帰ろうとする。
しかし、あろうことかヒッチハイクをする羽目に。

きたみち戻る　帰り道

映画の中は　雪景色

ドアを開けたら　酷暑で猛暑

地下鉄　向かうは　かわむこう

サクレ（レモン）　ポカリ　

娘からの　メッセージ

旅は　つづく

何処までも

暑中御見舞い申し上げての晦日詣り

猛暑おさまる兆し無し

体重増加　自覚なし

呑みすぎ浮腫んだ　五十の身体

灼熱ひざし　容赦なし

くさる　気持ちうらはらに

参道　風が吹き抜ける

大谷気取って　二刀流

呑む　打つ　買うなら　三刀流

四の五の言わず　五百円

感謝をこめて　叩き込む

暑中御見舞い申し上げまぁすぅ〜

キャンディーズ　鼻歌　ステップ

つま先から　踊りだす

昭和の男　風に吹かれてなに想う

もっとも暑い　夏の日

九段の坂は　長かった

三十日のお参り　暑かった

見上げた空に　雲は無し

降りしきるは　蝉しぐれ

むやみに暑い　やたらに暑い

涼　求めて日陰探すが見当たらず

うるさい蝉を　睨みつけ

陽射しにやられて　怖気づく

地下鉄　涼しい　生き返る