亥子ころころ
「まるまるの毬いが」続編。
内容紹介
武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。
全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手頃と大繁盛だったが、
治兵衛が手を痛め、粉をこねるのもままならぬ事態に。
不安と苛立ちが募る中、店の前に雲平という男が行き倒れていた。
聞けば京より来たらしいが、何か問題を抱えているようで――。
“思い”のこもった諸国の菓子が、強張った心を解きほぐす。
親子三代で営む菓子舗を舞台に、ゆるぎない人の温もりを紡いだ傑作時代小説!
「夏ひすい」
左手を痛めた次平衛。わらび餅を作ってはみたが、納得いくできばえではない。
ピンチを救うアイデアを出したのは、行き倒れているのを助けた雲平。
両面を鉄板で焼いて水分を飛ばしてから揚げる。
イメージできない。色は青えんどう豆で翡翠色。食べてみたいな。
読了。前作の表紙も??だったが、今回のも??栗ようかん。菓子職人の話なのに。
家でシロウトでも、それなりのものが作れる。
人間関係が複雑で、前作から読み直して、相関図とエピソードを書き出してから読むのがお薦め。
本が出る前にやっておこう。
「みめより」の見目より心だなあ・・とか、お君やお永の気持ちに例えた「関の戸」がしみじみと心に染み入る。
「竹の春」の“小さなお武家さま”、お君のいい表し方に親愛の情を感じた。
最終話「亥子ころころ」では亥之吉の無事が分かり、ちょっとヤキモキもさせられ、うまく続編を待たせる展開に収まっている。
次作が楽しみなシリーズだ。
地元の銘菓登場
関の戸となが餅