甘い人間

本★ときどき★パン

花咲く神楽坂

2019-12-18 20:06:52 | NetGalley



 癒やし系イケメンの花屋の店長(弟)薊
・弟大好きビジュアル系でかっこいい雑貨屋(満作マンサクって...)
・無愛想で無表情デカイ木下松雪(花屋のバイト/男)
イケメン祭りです。
バイト君の20歳の誕生日に二人で食事等、何やら妖しい匂いがいたします。

ミステリです。毒殺疑惑にストーカー、拉致監禁。
結構危険な目にも遭います。
松雪のお隣さんで幼なじみ:碓井マリアが謎解きを助けます。
ご飯も作ってくれます。
うーーん、松雪、君は贅沢だ。



内容紹介
江戸の面影が残る坂道の街《神楽坂》。
母との苦い思い出から花の苦手な大学生・木下待雪は、花屋を営む美人店長(ルビ:イケメン)の一之瀬 薊から自分の名前を
「誕生花から名付けられたんだね」と優しく語られたことがきっかけで、そこでバイトをすることに。

並大抵ではない植物の知識を持つ薊のもとで松雪は、花にまつわる不思議な事件と自分の抱える秘密に向き合うことになるが――。

花屋業界への入念な取材と確かな筆致で書き綴る、心揺さぶる感動ミステリー!


おすすめコメント
普通の男子大学生を読者の視点役として物語を進めつつ、ちょっと風変わりな花屋のイケメン店主が謎を解きます。例えるなら「シャーロック・ホームズ」タイプなので、ミステリーとして女性でも読みやすく、物語に引き込まれます。

花屋の店長、主人公の大学生を含め登場キャラが個性派の美形揃い。とくに謎解きをする店長のイケメンで一括では語れないキャラ作りは他の作品にはない感覚が味わえます。

キャラの性格に嫌味がなく、ミステリーも重苦しい内容ではないので、待雪の母親との人間ドラマとあわせてバランスも良く、読後感も爽やかです。


投稿サイト「エブリスタ」では、ミステリージャンルでいきなりの第4位を獲得!


◎「小説家になろう」「エブリスタ」投稿作品



第1回 警察小説大賞ゴースト アンド ポリス

2019-12-15 23:47:07 | NetGalley
佐野晶著


内容紹介
警察小説に新たな革命をもたらす一冊!
神奈川県辻堂にある鳩裏交番は、自主的窓際警官、いわゆる”ごんぞう”ばかりが集まった交番。
彼らは「巡回」だけは大好きで、住民との世間話をきっかけに地元の事件を解決してゆく。
第一回警察小説大賞受賞作!!


感想
とにかく面白い。スカットする。点数稼ぎの取り締まりへの批判や果たしてその取り締まりは抑止力になっているのかと疑問も投げかけられている。

警察学校を卒業したての桐野が命じられた“密命”。
曰く付きの「ごんぞう」交番を密偵し、厄介払いのネタをつかめ。

リーダー格の小貫。美男で話し上手で調子がいい。誰からも好かれる。
そんな警官がなぜ「ごんぞう」なのか?
DV疑惑を解き明かし(実は下着泥棒対策だった犯人を捕まえ)、
ネグレクトで命の危機が迫った子どもたちを助け出し、
連続ホームレス襲撃事件とゴミ屋敷に住む老女殺しの犯行グループを突き止めて逮捕。

腐った組織の中で『世のため人のため』を貫く小貫がかっこいい。
自分の正義のために職場に残る決意をした小貫の生き方がすばらしい。

桐野はこれからどうするのだろう。

わたしの美しい庭 凪良ゆう

2019-12-01 14:07:21 | NetGalley
#わたしの美しい庭 #NetGalleyJP

統理と路有は40歳。同じマンションの同じフロアーに住む友人同士。
百音もね 10歳

国見統理はフリーランスの翻訳家で尾上神社の宮司。
亡き元妻の子 百音(もね10歳)を5歳の時から育てている。

統理の高校生時代の友人の路有は屋台バーのマスター。
統理の所有するマンションの同じフロアに住んでいる。

マンションの屋上は庭園になっていて、「縁切りさん」と呼ばれる「尾上神社」がある。
ご神体は「断ち神さま」。
悪い縁を切ってくれる。百音ふうに言うと
「イヤな感じのもの」を断ち切ってくれる。切るのは悪縁だけ。

同じマンションに住む桃子。
形代に『世間体』と書き込んで、お祓い箱に滑り落とした話がよかった。

第3話の「ロンダリング」
複雑だ。人の気持ちや生き方って何に左右されるんだろう。
本能のまま生きているのは赤ちゃんだけだ。
その赤ちゃんが親にもたらすものは...

百音の「通信販売で宮司さんの免許を買った」発言に笑った。
路有を励ます6歳の百音がかわいい。

第4話「兄の恋人」
基と真由の関係、特に、真由の不安定さは読んでいて辛い。

Ⅱ「わたしの美しい庭」
百音が10歳なりに考える「思いやり」

『〇〇には幸せになってもらいたい』発言に💢
勝手に言ってろ!と常々思っていたので、
形代に【変な思いやり】と書いて、
イヤな感じを切ってもらう百音に爽快な気分になった。

桃子が「茨木のり子詩集」を思い出すシーンに出てきた詩。





内容紹介
マンションの屋上庭園の奥にある「縁切り神社」。
そこを訪れる<生きづらさ>を抱えた人たちと、「わたし」の物語。

百音は統理とふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。
百音と統理は血がつながっていない。その生活を“変わってる”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。

三人が住むマンションの屋上には小さな神社があり、統理が管理をしている。
地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。
悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるが――


『流浪の月』で鮮烈な衝撃を与えた凪良ゆうさん待望の新作です! 
前作とは違う空気を纏いながらも、根っこには同じ血が流れている素晴らしい物語。
優しさに満ちた凪良ワールドに、どうぞみなさん浸ってください!