江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

プノンペン便り 4 「カンボジアの都市と農村の格差」

2013-06-14 | OB会
2013年 6月
プノンペンでは暑い日が続いています。

3月から5月にかけて1年で最も暑い日が続きます。
日中30℃半ばまで上昇する日が多いです。

理科準備室に通訳と2人でいますが、停電で扇風機が止まった時はさすがに耐えがたく、構内の野外食堂へ避難しました。 
時々スコールが降る日があり雨季が近づきます。
雨季といっても毎日スコールが数十分位です。

プノンペンで暮らしているとバイクや車が溢れ、次々にビルやマンションが建ち、高級レストランも沢山あり、日本食レストランは20店位あります。
近所に幾つもある風が通るビアレストランは毎日大勢の客でにぎわっています。
幹線道路は終日混雑し、朝夕はあちこち渋滞します。
プノンペンは150万人の都市ですが、市内の公共交通機関がありません。
通勤、通学手段は殆ど日本のバイクです。
高校生も9割程がバイク通学です。
プノンペンだけ見ていると、この国がアジアの最貧国なのか?と思います。

イオンモールが来年できます。
150店舗入るそうです。
イオンが調べたデータによるとプノンペンの世帯当たり収入は農村部の5,5倍とありました。
2011年 小学校卒業率は70%のデータがありますが、プノンペンは90%を超え農村部は5割に届きません。
過疎地は1~2割の所もあります。

次は昨年JICAのメンバーとカンボジア教育省視学官2名でアンコール遺跡のあるシェムリアップ州西部の村の聞き取り調査をした事例です。
50戸のうちの2戸です。

A家 長男22才、6年終了、タイへ出稼ぎ中。 
長女16歳、5年中退 家事。 
2女15歳、5年中退、タイへ出稼中。 
3女12歳、3年在学中。 
4女8歳、未就学

B家 長女18歳、3年中退、タイへ出稼ぎ中。
2女?才、4年中退、タイへ出稼ぎ中。 
3女12歳 4年在学中。 
長男10歳3年在学中。 

授業料は無料ですがプリント代、テスト代、補充授業代など徴収されます。
貧困や農業手伝い、家事手伝い、親の無理解などで中退が多いのです。
子供150人中義務教育9年を終えた者は0名でした。

タイには30万人出稼ぎに行っています。
この3月縫製工などの最低賃金は月80ドルになりました。
タイは3倍といいます。
バイク、携帯、テレビなどが欲しいのでしょうか。      



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