江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

非常勤教員の戯言 9「初任者はもっと図々しくなれ!」

2013-06-12 | 随想
未だに初任者研修なんてものが幅を効かせている。

かつて、組合でその問題性を追求した。
「基本的には廃止を要求するが、当面、内容の簡素化及び回数の減少を求める」ということで、一時は初任者の負担軽減の方向に動き出した。

ところが、現在、この研修は以前に増してひどいものになっているようだ。
最も目につくのが、研修後に書く報告書だ。
何を書こうが自由だと思うのだが、何人もの先輩の指導を受け印をもらうのである。
これは、指導教官のみならず主幹や管理職の認めるまで何度も書き直しをさせられることを意味する。

差別賃金を支給するために管理職の他に主幹とか主任教諭を設けて以来、初任者もとばっちりを受けることになってしまったのだ。
人事考課制度の導入により業績評価は当たり前の顔をして学校に居座っている。
初任者だって、この種の文章書きが評価につながるのだ。

実にくだらない!
実に醜い!

こればかりではない。
初任者は、指導案をきっちり書いて退職校長が指導者を務める研究授業をしなければならない。
このための指導案も何度も書き直し例の印をもらう。
これだってけっこうな負担である。
私だったら「もう書かない!」と言ってたかもしれない。

さすが若者は、この書き直しをさほど苦にしていないように見える。
そう、パソコン操作は彼らにとっては慣れているからだ。
昔の手書き時代なら絶対できないことだ。

そういえば、この文書に印をもらうのは何も初任者の文書だけではないようだ。
ゲタバンといって、管理職等の許可を得なければ文書も出せないというのだ。
学級だよりなどでも許可が必要だというから、まるで検閲体制下に置かれていると言っても過言ではない。

初任者が研修するために、私ども非常勤教員が後補充として割り当てられる。
こんなに手厚く育てられてよいものだろうか?
私自身が彼らのためになっているのだろうか?

初任者研修は、学外でも頻繁に開かれる。
遅刻は厳禁だからといって、子どもたちの指導もそこそこに慌てて出ていく。
長期休業中には、宿泊の研修もあったりする。

そういえば、かつて宿泊先で研修後に酒を飲んだと担当指導主事に正座をさせられて説教された事件があった。
バカバカしいにもほどがある。
その指導主事だって自販機で買ったビールを飲んだというのに…。

初任者に言いたい。
もっと図々しくなれ!
日常の授業以外に使われる時間は、本当に無駄だと思わないか?
嫌なことには機敏に反応せよ!
自分の考えを主張せよ!

そう、まずは「質問!」と指導する人間に質問攻めしよう。
彼らの論理を突破して自らの論理を打ちたてよ!

間違っていたっていい。
「未熟」なのがあたりまえ。
指導する人間も少しはいいこと言うかもしれないから、自分の感性やコンセプトと一致したら、それは取り入れよう。

偉そうに指導する先輩の存在を自分でしっかり見極めよう。
その人間がどんな人物なのか…と。

だから、私も「指導」しようと思う。
図々しくなったと私が判断したら、とりあえず合格!
そして、次の段階に上り対等に討論しようではないか!



<やったるで>





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