江戸川教育文化センター

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首相や閣僚の虚偽答弁を許さないのが民主主義

2023-03-25 | 随想
3/25付東京新聞の「こちら特報部」面において、国会での首相の虚偽答弁をめぐって日本と英国を比較した記事が掲載されていた。

今、イギリスにおいては、元首相のジョンソン氏が首相在任中に議会で虚偽答弁をしたのではないかと追及されている。
コトの内容はコロナ禍の最中に規制に反して首相官邸でパーティーを繰り返していたのでは…と、下院特権委員会において追及されているのだ。

この特権委員会というものは、議員が議会の動きを妨げた可能性がある際、議会から審査を依頼される委員会とのことだ。
日本の国会で言えば懲罰委員会に近いようだ。

イギリスでは古くから虚偽答弁やハラスメントには厳しい閣僚行動規範があるという。
今後、特権委員会が「謝罪」「職務停止」「除名」のいずれかを下院に勧告する可能性があるが、最悪の場合ジョンソン氏は議員を辞めなくてはならなくなる。
イギリス国民は、パーティーの開催についての注目度が高いとも言われており、ジョンソン氏は苦境に陥っているようだ。



これとは対照的なのが日本だ。
今まさに桜の季節であるが、安倍元首相は「桜を見る会」の夕食会パーティを実施したが、この開催をめぐる金銭のやり取りが政治資金規制法に違反するものであったことが判明した。

しかし、この問題をめぐって安倍氏は本会議や予算委員会で虚偽答弁を繰り返していたのだ。
その回数は、衆議院調査局によると少なくとも118回に及ぶという。
デタラメ答弁を118回も繰り返していたというから驚きだ。


ところが、これより以前にも安倍氏は「森友学園問題」でも139回に及ぶ虚偽答弁をしていたのだ。
この事件は安倍昭恵夫人も絡んだ一大疑獄事件であったが、公文書改竄を余儀なくされて自死に至った近畿財務局の赤城俊夫さんをはじめ周囲の人々を巻き込みながらも、自身には関係ないかのように平然とした態度の安倍元首相であった。

周りから見てもバレバレな嘘を平気でつく首相や閣僚は安倍晋三ばかりではないが、こんな人物でも議員辞職どころか安泰としていられるのがこの日本という国なのだ。


この記事のデスクメモでも記者が書いているが、「うそも方便」「本音と建前」「腹芸を使いこなしてこそ大人」などという「処世訓」を世間が是としているから、議員たちも安心して平気で嘘を重ねるのであろう。


もちろん最悪なのは資質に欠ける首相や閣僚であることは確かだが、要は有権者の側にも問題が多いのが日本という国である。

怒ることを知らないのか忘れたのか、即自分に関わる微細なことでは怒っても、首相をはじめ国会議員の嘘デタラメにはあまり反応しないのが「国民性」なのか⁉︎


今、イギリスで起こっていることは、今までもそして今も、この日本で起こっているのだ。
しかし、このことに気づき怒り、それを変えていこうと考える日本人はどれだけ存在するだろうか…。

今こそ日本国民の民度が問われている。






<日本にも民主主義を!>

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