江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

若い教員を育てられない教育委員会と学校現場 (7)

2019-05-11 | 随想
次に①についてだが、敢えて通知するのは、時間外の電話や来校者への対応が少なくないのが実情なのだろう。

民間も含め普通の事業所は、敢えて時間外に営業する場合はその趣旨が外部に周知されている。
しかし、学校は逆なのか⁉︎

即ち学校はいつでも開いている(営業している)のが前提になっているのか⁉︎

今でも遅くまで校舎内の電灯が灯っている学校はあるのだろうが、数年前に区内の某学校は午前0時を超えても電灯が灯る学校があり、その異常さを当局へ訴えたことがある。
そんな事例もあるため、地域住民に学校は営業時間が一定していないと思われていても不思議ではない。

今回の通知で面白いのは、直接的に学校の営業時間を示したのではなく、教職員の勤務時間を前提というか理由にして対応可能な時間を示していることだ。
この通知文によって、初めて教職員の勤務時間を知ったという人もいるかもしれない。

夜遅くまで・・・という点に考えが及びがちだが、実は勤務開始時刻にも目を向けてもらえたかもしれない。
勤務開始は多くの学校が8時15分なのだ。

ところがおかしなことに、これまた多くの学校で8時15分前に子どもたちを登校させているではないか!
もし、この際に教職員が立ち会うならば、完全に勤務時刻前の勤務である。

私たちは、かつて、これを分会で問題にした。
原則は、少なくとも勤務開始時刻以降に開門すべきだが、それが叶わないなら、登校に立ち合う教員(多くの場合、週番とか看護当番)は、その日の内に勤務時間の相殺をして、勤務時刻終了前に退勤することを可とさせた。

同様な問題として、音楽や体育関係の特別練習(部活的に行っているところもある)を組合で取り上げたこともあるが、学校単位の問題とされて一朝一夕には解決出来なかった。
この様に教員側から勤務時間を無視した行動が日常化しているのも、地域や保護者に誤解を招くもとである。


さて、こうして見てくると、今回の 通知は、あらためて教職員の勤務時間を公にしたという点からは評価されても良いかもしれない。

このことは本来なら敢えて言わなくても良い内容であり、学校内部の人間が守れば良いだけの話だが、せっかく当局がこういう文書を出したのだから有効に活用すべきである。

先程、例に出した様なものばかりでなく、例えば、区教委主催の各種研修もキッチリと勤務時間を守らせるべきだろう。
因みに、勤務終了時刻は16時45分であるが、その間に15時45分から16時30分迄は休憩時間があることも、この際キッチリと区教委に認識させ厳守させるべきは言うまでもない。

厳密な言い方をすれば、今回の①の通知は、その休憩時間については何も触れていないが、それはサービス労働せよということなのか、問題点は依然として残っているように思う。

(つづく)

<すばる>

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