キビタキ ♂
昨夜午前0時には「いよいよ83歳の道」だなぁ、なんて考えながら、タブレットで
モーツアルトのバイオリン協奏曲を聴いていた。
いつしか、遠く3歳の頃へとタイムスリップしていた。
高台の、海が見える家の廊下で籐椅子に座らされている。
ポンポン船(焼玉エンジン)が水平線に平行に進んでゆく。右へ左へと。
私は母に「ポンポンポン あれ なんなんんよぉ~」と尋ねる。
母は私が繰り返して何度もきく質問に飽きもせず「あれはね、かつお船なんよ」と教える。
耳から外れたヘッドホンから第三番ト長調K216の第三楽章の終わりの曲が流れていた。
少なくとも30分は眠ったことになる。それから、手早く片付けて布団を首まで引き上げた。
翌日、朝食もそこそこに、どうしても完成したいキビタキを撮りに、自宅を八時半には出た。
撮ってよし、撮らずともよしを念仏のように心で唱えながら、撮影ポイントに立った。
キビタキは、機嫌よく出てきてくれて、上のような作品となった。
これなら、もう合格でしょう?だとしたら、次の標的を定めて歩くとしよう。