スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

話しかけるバードウオッチャー

2006-02-02 15:51:11 | 水鳥
多摩川の堤防に座って景色を眺めていると、次々と気軽に話しかけてくる。「何か見つかりましたか?」「お目当てはなんですか?」などと声をかけて、そばに寄ってくる。それで、私は「本当はコハクチョウを待っているのですが、ミコアイサでも来るといいなと思っています」と言葉を返す。すると、ミコアイサなら○○へ行けばいいし、コハクチョウは12月26日以降は見た人がいないとか言って、詳しい情報をくれる。彼等は実に詳しく情報を得ている。しばらく話し込んでは去って行く。

3人目の人が走って戻ってきた。「ミコアイサがいるよ!速くはやく!椅子はそのままでいいから、ハヤク!、向こう岸よ」と叫ぶ。手招きに応じて私は走った。それほどミコアイサに拘っているわけでもないのだけれど、彼女の好意に応えないといけないと云う気持ちで動いた。いやそれは正確ではない。正確にいえば、最後の向こう岸よと云う言葉で希望は消滅していたのだった。対岸は優に400メートルはある。このレンズでは無理だと直感していた。でも、私は走った。

年の頃は55,6だ。20年以上バードウオッチングを続けているらしい。彼女が指差す方角を見た。私には見えない。カメラを覗いた。でも何もない。彼女は「ほらいるでしょう、白いのが雄。あっ!潜った!」などと説明するが、私には視認できない。じれったくなったのか、彼女は首にかけた双眼鏡を貸してくれた。見える見える、くっきりと見えた。なんでも、オーストリア製の高級品だという。ここで、はじめてウオッチャー達が使う双眼鏡の性能に驚嘆した。
写真は二枚とも本日撮影のダイサギです

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8 コメント

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poloさんの心境を (あまもり)
2006-02-02 19:36:33
面白く読ませていただきました。最高!

バードウォッチャー同士の情報交換が一番確かかもしれません。

poloさん、これからもウォッチャー仲間が増えそうですね。

poloさんが鳥を待って景色を眺めている時、とても穏やかで優しそう表情をしてるのでしょうね。気軽に声をかけられる雰囲気があるに違いありません。

いいことですね。私もいつもニコニコしているように努力しなくては、と思いました。



ダイサギの飛翔、これまたお見事です。首を縮めて滑空ですね。
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あまもりさん、こんばんは (polo181)
2006-02-02 21:11:17
コメントを有難う。文章を少し訂正しました。自分でトゲがあるとかないとか言うのは変ですよね。だから、その部分をちょっと変えました。そうですね、彼等の情報はとても有用です。驚いたのは、みなあの馬上のウオッチャーのことを知っていたことです。今度はその人の写真を撮りたくなりました。笑 気軽に話しかけてくれることは喜ぶべきか?それとも・・・。2時間ねばって、写真が二枚。なかなか「獲物」はいません。彼等が使っている望遠鏡はすごいですよ。対岸の木々がくっきりと見えました。でも、見るだけではちょっと物足りないな。
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目に見えるようです。ハハハ・・・ (sakura)
2006-02-02 22:10:01
poloさんは本当に文章がお上手ですね。

私も傍にいて一緒に走って見ているようです。ハハハ・

あ~~おかしい・・・

本当にpoloさんと同じでウオッチャーの皆さんはよく話しかけてこられます。時々素晴らしいチャンスを逃します。・・・でも平気な顔して聞いています。だって

私も、もっと歳をとって写真も写せなくなったらキット何方かとお話がしたいかもワカリマセンからね。

その時はオーストラりア製の高級双眼鏡を買わなくっちゃ・・・・大変!



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sakuraさん、こんばんは (polo181)
2006-02-02 22:31:41
コメントを有難う。文章を誉めてくださって、とても嬉しいです。そうですか、貴女にも話しかけてくるということは、彼等は私たちを仲間だと思っているのかもしれません。名前は忘れましたが、「ほら、あそこ!猛禽類の○○○よ。滅多に見られない!」などと、撮影するように促す人がいる。でも、あまりにも遠いのでカメラに収めることができません。野鳥については私は全くの駆け出しですから、教わることが多いですよ。笑 貴女はまだまだ元気だし、頭もいいから終生現役でしょう。
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同胞ですね (anikobe)
2006-02-02 22:35:34
バードウォッチャーも、カメラマンも、追い求めるものは同じですね。

嬉しいことですね。

ダイサギの飛翔、いい感じでキャッチできましたね。
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anikobeさん、こんばんは (polo181)
2006-02-02 22:50:09
コメントを有難う。そうですね、「獲物」は同じだから同胞ですね。写真をお褒めいただいて嬉しいです。明日は眼科へ行って銀行へ行って、またまた急いでコハクチョウ探しです。笑
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友達の輪ですね (熊子)
2006-02-03 22:26:16
よく森を散歩したり公園を散歩したりすると当初は挨拶なしですが、何度か見かけると自然と挨拶ができるようになり、年季が入ってくると積極的に熊子から声をかけながら歩きます。釧路湿原では「こんにちは、お疲れ様」と出会う人、出会う人に声をかけ、互いに笑顔で通り過ぎます。同じ目的同士のこうした触れ合いは個人主義色濃い現在に残る日本人的心かな。ポロ様に声をかけられたご婦人は何度か激写するポロ様を見かけて、同じ目的と安心したのでしょうね。いいな、双眼鏡か、そうですね、双眼鏡も自然を愛する我々には必須アイテムですね。いつか熊子も用意したいです。
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鳥持つ(待つ?)縁 (スイポテ)
2006-02-04 08:50:59
野鳥が取り持つ縁で、声をかける人がいらっしゃるのですね。

彼や彼女らの知識、情報はすごいものです。

発見した日時、状況など、逐一メモして仲間内で情報交換されています。

双眼鏡で野鳥を見守る事を楽しみにする。野山を駆け回る。自然愛護と自身の健康管理にピッタリの趣味ですね。

同好のよしみで情報を教えて下さる。

時にはちょっぴりお節介?

でもそういう顔見知りが増えるのも良いことですよね。
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