スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

電線のない風景

2005-08-23 11:01:02 | Weblog

写真の向こうに自動車さえ走っていなければ、まさしく昭和20年ころの農村風景です。山坂が多い田畑なのでさぞかし彼らは足腰が鍛えられたことだろう。などと言っては叱られるか。日々雑草との格闘でくたくたになったに違いありません。当時の農業は家族総出の仕事だったから、女性は特に苦しかったそうだ。子育てや家事がありましたからね。

その頃の農家の内部です。ここで寝起きして、土間では夕餉の支度をした。朝と昼は残り物を食べたと聞いている。中央右奥に見えるワラで作った円筒形のものが何だかご存知ですか。そうです、幼い子供を危険な囲炉裏のそばに近寄らないように隔離したいわばオリです。これがあれば、野口英世の悲劇は防げたことでしょう。また左手前の円筒型のワラ製品はご飯が冷えないように保つオヒツ入れです。これは町屋でも使っていたことがあります。

最新の画像もっと見る

11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
時代劇 (あまもり)
2005-08-23 12:07:54
ほんと車が無ければ時代劇に出てきそうな風景です。

電線の無い風景なんてめったにお目にかかれません。

立ち上る煙がなんともいえずのどかです。

京都の木津川に架かる橋で、流れ橋というのがあるんですが、この橋の周りは護岸工事もなく、電線もないので、よく時代劇の撮影に利用されています。

関西で電線の無いところはここしか知りません。どんな山奥に入っても電線の鉄塔がにょきにょき出てますもんね。

電線がなければ生活できないので感謝はしていますが。

いろりのある家、

むか~しむかし、子どもの頃、北陸の田舎で経験したことがあります。

いろりと天井のない家、煤けた太い梁、広い家の中をただただ走り回っていたのを思い出しました。

コメント、長くなってすんません。
返信する
とりあえずありがとう (ポロ携帯)
2005-08-23 12:52:43
後ほど よろしく
返信する
タイムスリップ (anikobe)
2005-08-23 15:22:33
この水車小屋今も使っているようですね。

のどかな風景は、時代をさかのぼって世界に誘ってくれます。

したの写真は、この前に行った、京都府美山町の茅葺の里を思い出しました。

気持ちものんびりしますね。
返信する
あまもりさん、こんにちは (polo181)
2005-08-23 16:19:22
コメントを有難う。この時代と言っても、わずか50年前ですが、農村では電気も電話も引かれていませんでした。ランプの明かりで夜なべ仕事をしたと思います。だから、地球温暖化なんて心配する必要も無く、お天道様の顔色を見ながら暮らしましたからね。

電線のお陰で便利な生活ができているのだけれど、そんな風景を見るとほっとしますね。

この写真で自動車が走っていなければ、もっとよかったのだけれど、まったく気が付かなかった。笑 あまもりさんは、北陸の出でしたか。北陸では今でも囲炉裏のある生活をしていると思います。縄文人も丸い竪穴を掘って萱を円錐形にかぶせてね、中央には火があって、それを囲んで食事や団欒を楽しんだようです。
返信する
anikobeさん、こんにちは (polo181)
2005-08-23 16:28:40
コメントを有難う。なんだかタイムスリップをしたようで、ノスタルジーを感じますね。この頃の日本人はとても勤勉だったから、よく働いたことでしょう。この復元農家を覗いてびっくりしたのは、土間には水場とヘッツイさん、そしてそのすぐ側には二頭分の馬小屋があったことです。さらに驚いたのは馬小屋の前には守り札が貼り付けられていました。それだけ、馬は農家にとって大切な存在だったのだとつくづく思いました。
返信する
北陸のいろりの思い出 (あまもり)
2005-08-23 16:49:16
北陸の話は親戚の家に遊びに行った時の思い出です。

私自身は大阪生まれで大阪育ちです。

あのいろりのある家も建て替えて昔の面影はありません。

薪で焚いたお風呂に入ったのもそこが初めてでした。それまでお風呂は銭湯しか知りませんでしたから。

懐かしい~。

そうそう、そこの家には馬小屋ではなくて牛小屋がありました。

いろりのある家の写真で、遠い昔のひとときを思いだしたのでした。
返信する
あまもりさん、こんばんは (polo181)
2005-08-23 20:06:26
コメントをありがとう。私の独りよがりですみませんでした。生粋の難波っ子ですね。大阪は食い倒れの街だそうで、何でも美味しい。梅田界隈では料理屋や食堂が肩を並べています。関西人は「関東の旨いもの知らず」とややさげすんで言うのをご存知でしょう。年に一二度大阪に行きますが、私はあの大きなアゲが入ったケツネうどん大好きで、必ず一回は食べます。笑 
返信する
落ち着けます (emi)
2005-08-23 21:49:26
畑や田んぼの風景を見ると何故か気持ちがホッとしますね。今は全て便利の世の中。スローライフも流行る気持ちもわかります。人々のあわただしい生活の中、少しのんびりとした生活、夢のようですね。写真だけでもホッとできました。有難うございます。
返信する
emiさん、こんばんは (polo181)
2005-08-23 22:33:18
コメントを有難う。都会に暮らしていると、毎日があわただしくて生活に振り回されますね。その点、田舎はのんびりとしていて気分は落ち着きます。私はこういう景色が好きで前々から狙っていました。信州富士見町は本当に田舎です。では、またね!
返信する
懐かしいなぁ~ (熊子)
2005-08-23 23:18:46
そう言えば、囲炉裏の代りに火鉢があった我が家。鉄瓶は中学生時代までありました。鉄は貧血にいいと、母が愛用。鉄鍋はあったような。北は私が小学入学まで井戸水、ポンプであり、両天秤で水運びをしていた光景を思い出します。札幌の開拓の村は大正時代の建物など再現したレトロな場所です。水がめ、ひしゃく、柱時計、などなど。テレビ・洗濯機、炊飯器が我が家に来たのは小学2年生のとき。母の手仕事は劇的に変化しました。それまでは、井戸端で手洗いの毎日。着物を縫っていた手は休まることはありませんでした。グルグル廻る、洗濯絞り器は嬉しかった母。脱水機が来て、さらに文化的に成りましたね。日本の源風景。涙が出そう。
返信する

コメントを投稿