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スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

古木を迂回する粋な計らい

2005-10-22 10:40:57 | Weblog
何の変哲もない真っ直ぐな歩道。犬を連れ出せないので一人で歩く。中学校の脇の道を通って図書館に至る安全な散歩道だ。右が中学で左側がJRの線路となっている。このところ暇続きだしフリーパスを貰ったので東京観光をしている。昭和記念公園から始まって、浅草、高幡不動、浜離宮、新宿御苑と進んできた。まだまだ行くべきところは沢山あるのだけれど、具体的な知識をあまり持ち合わせていない。だから、図書館で東京観光の本を借りようと思い立って歩いた。

車道は真っ直ぐだが歩道がご覧のようにポキリと折れている。桜の古木が邪魔をしているのだ。余分なお金や時間が必要だったに違いない。でもこれだけのことで計3本の桜が切られなくて済んだのだ。木は切ってしまえば工事は簡単だが、その木は二度と元には戻らない。新しく育てるとなれば、とてつもない年月がかかる。宅地造成で森をブルドーザーを使ってなぎ倒してしまうのを見ると悲しくなる。

現に我が岳麓荘の隣接地の両隣とも100年は優に越すアカマツやカラマツが根こそぎ倒されて更地にされてしまった。そして売地の看板が立てられた。更地に別荘なんか建ててどうするつもりなのだ。樹木に囲まれた家だからこそ別荘と呼べる。愚かとしか言いようがない。土地を広く使いたいからだろうが、センスのないことこの上なしだ。他方、このように迂回してまで、ミドリを守ろうとする人たちもいる。

上は新宿御苑で見かけた巨木の養生。包帯でぐるぐる巻きにして守ろうとしている。これが人間が植物に対した時の基本的姿勢なのだと思う。

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
洋服を着た樹木 (anikobe)
2005-10-22 11:07:01
どの地域でも、生活優先か、自然保護かがよく問題になりますね。

まして、個人的な営利目的の為の自然破壊は、嘆かわしくてなりません。

洋服を身に着けたような樹木の保護養生を見る時、嬉しく暖かい気持ちになれます。
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微笑ましくて温かい (じゃこしかです)
2005-10-22 13:13:25
 poloさんこんにちは。

 一寸した心遣いが大切です。山が荒れ川と海が荒れ、そして地球全体が荒れ放題です。あれもこれも乱伐の所為でしょう。大きなツケだけが残ります。



 四枚目のは良いですね。微笑ましくてとても温みが伝わって来ます。
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この道大好きになりそう (あまもり)
2005-10-22 13:18:17
桜の木に優しいいい道ですね。ほんわかしてきます。

木の服もいいなぁ。金沢の兼六園の冬の木々を思い出します。でもあそこより防寒服みたいです。



大阪の1号線沿いに南森町という所があります。

十年ほど前になるでしょうか、JRが東西線の工事をするために1号線の分離帯にあった1本の桜の木を切ってしまいました。

交通量の多い所ですから大量の排気ガスを吸っていた桜の木でしたが、毎年毎年一杯の桜の花を咲かせていた木だったんですよ。昼休みにそこを通るたびに心和ませていたのに。

こんな粋な計らいがほしかったですね。

でも一方では大阪北区の読売新聞大阪本社前にある古木は大事に保護されています。

四車線ある道路が、そこだけ三車線になって、古木のために車線を減らして場所を確保しているのです。

ここは車道が迂回しているんですね。

この優しさを1号線の桜の木にも欲しかった
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anikobeさん、こんにちは (polo181)
2005-10-22 15:05:30
コメントを有難う。地球上であらゆるものが循環しているのだけれど、そのスタート点は植物です。植物が死滅したらどのような動物も生きながらえることはできません。その意味で、大切にしたい。でも、その環に割って入っているのが人間ですね。自分の首を絞めているような行いはいいかげんに止めてもらいたい。
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じゃこしかさん、こんにちは (polo181)
2005-10-22 15:15:33
コメントを有難う。覚者が環境破壊に警鐘を鳴らし始めて久しい。にもかかわらず、いまだに懲りない人間がいる。中にはご覧のように樹木を守ろうとする動きもある。これはもう子供の幼い時期からその大切さを教え込むしか手はないでしょう。わたしも、この服を着た巨木を見て思わずにっこりでした。笑 わが環境省も粋なことをしてくれる。
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あまもりさん、こんにちは (polo181)
2005-10-22 15:24:19
コメントを有難う。皆さんのコメントを読んでいるうちに、いったい具体的にあの包帯で何をしているのか、疑問に思ったので環境省へ電話をして訪ねました。そしたら、あの木は空洞ができてきたので倒壊するおそれがあるので、救うべく樹医が入って空洞を埋めたそうです。そしてその部分を樹皮が覆ってくるまで保護する必要があるとのことでした。樹齢は200年だそうです。大阪でも切り倒す一方で巨木を守る動きもあるのですね。その違いはいったい何処から生まれてくるのだろう。何とかしてみんなにもっと優しい気持ちを持ってもらいたい。
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環境省もやるぅ (あまもり)
2005-10-22 17:26:52
poloさん、電話で尋ねてくださってありがとうございます。

倒れないために、そして保護のために防寒服のように厚く覆っているんですね。納得です。

環境省もなかなかやるもんだ
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思いやり・・・ (u-lala 11)
2005-10-22 17:43:32
こんにちは、



こころ温まる記事と写真 拝見し、なんだかとても嬉しくなってしまいました。 



とっても 素敵な計らいですね・・・

木々は自ら動くことができませんから、人間が守ってあげるのが当然なのですね。 一人一人が少しでも思いやりの気持ちを持っていれば 植物たちも きっと喜んでくれるはずです。 そして、私たちに安らぎを与えてくれるでしょう・・・



みんな、地球の仲間なのですもの・・・



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あまもりさん、こんばんは (polo181)
2005-10-22 20:20:46
再度のコメントを有難う。都立公園が多い中で何故か新宿御苑だけは環境省の管轄です。だから、昭和記念公園と同じように国営です。なかなか対応も丁寧で、受け答えがしっかりしていました。樹木を大切にしてくれることは、私たちとしては大歓迎ですよね。いま問題になっているアスベスト問題もしっかりとした対応をして欲しいですね。
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u-lala 11さん、こんばんは (polo181)
2005-10-22 20:26:44
コメントを有難う。お褒め戴いてとても嬉しいです。仰るとおり木々は自ら移動することがでませんから、私たちが守る義務があります。一本でも二本でも樹木を守ることによって、それだけ大気が浄化されて引いては私たちのためになります。また、みんな地球の仲間として大切にするべきです。※カラマツの赤ちゃんは移植してからちょうど二ヶ月になりますが、まだ元気にしております。では、またね。
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