スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

写生する老婦人

2005-10-23 08:32:40 | Weblog
イスラムと西洋文明との衝突が原因で日々大勢の人が死んでいる。それさえなければ死なずにすんだ人が大勢いるのだ。イラクやパレスティナ、はたまたロシア南部で。折角授かった命だから寿命が尽きるまで生かしてやって欲しい。人生の途上で途切れてしまうのは実に空しい。戦争は何時もそうだ。一部の先鋭的指導者によるアジテーションによって蒙昧な人々が追随してしまうことから起きる。何故NOと言わないのだろう。

日本にも問題が無いことはない。経済的困窮や人間関係の行き詰まりから年に3万人を超す自殺者がいる。交通事故死は1万人になんなんとしている。ホームレスの数に至っては実態を掴めていないのが現状だ。しかし戦後60年間まがりなりにも平和を維持しまあまあの生活を送ることができている。それはみな、憲法9条による不戦の誓いあるからだ。幸いサマワに派遣されている自衛隊に犠牲者は出ていない。しかし彼等は火器を所持していて攻撃を受ければ反撃できる状況下にあることを忘れてはならない。いつ戦いがあってもおかしくないのだ。

いま改憲論者が急増している。論点は9条の改変に集中している。集団的自衛権をも盛り込もうとする動きがある。我が国の防衛のみならず、同盟国が攻撃を受けた際にはそれを支援するための軍事行動を可とするという考え方だ。なんだか焦臭い動きだ。実態は護憲論者の声が小さく改憲論者の声が大きいといえるだろう。石の上に腰をかけて写生に熱中するご老人の幸せを奪ってはならない。息子や孫を戦地に赴かせて、その結果悲しい思いをさせてはならない。と、私は思った。

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10 コメント

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poloさんその通りです (あまもり)
2005-10-23 12:06:27
憲法九条は世界に誇るべき平和憲法です。

もし、今の政権が、次の政権が数にまかせて憲法を変えようとするなら私らは黙っていません。

憲法を変えた為政者は戦争を起こすためじゃないと言っても、事実そうだとしても、変えたことによって、後に続く為政者の中に極端な思想を持ったものが出てこないとも限りません。



中之島でもこういう風景をよく見ます。

戦争を知っているpoloさんの言葉には説得力があります。

私には机上の空論が多いです。もっともっといろんなことを教えてください。
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あまもりさん返信が遅れます (ポロ携帯)
2005-10-23 16:49:05
外出 後でゆっくり書きます よろしく
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戦争のない日本の中で (anikobe)
2005-10-23 17:03:10
戦争で身近な人が亡くなり、身近な人が傷付き、まだその傷を背負ったまま生きているのを目の当たりにしていますし、戦時中、戦後の暮らしの苦しさ、物のない不自由さを、子供ながらに体験して来た世代として、2度と再びあんな思いを子や孫にさせてはならないと思います。

在職中は、教材を通して平和の大切さを、ずっと子供たちと一緒に学んできました。

憲法19条こそ平和でいられるべき保障だと信じています。
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Unknown (anikobe)
2005-10-23 17:08:28
訂正です。

憲法9条。(19)となっています。読み返さなかった失敗ごめんなさい。
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老い先短い (じゃこしか)
2005-10-23 18:30:31
 poloさん今晩は。

 世の中平和で良いですね。今の世の中老い先きの短い老人には、訳の分からないことばかりです。

 兎に角恐いのは、先の偏った選挙のツケを、確実に負わされることでしょう。
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何故に戦うのか (熊子)
2005-10-23 19:34:03
全ては領土権なのでしょうね。人がこの世に足を着けた時点に、領土権争いは始まった。さらには資源獲得による利権がらみ。私たちの身の回りもこうした形を変えた戦いは日常あります。考えると人間とは、動物とは、戦うために生まれてきたんでしょうか。ただし霊長類である人間は言葉を持ち規律を持ち法律を持った。ですから踏みとどまる理性が第9条を守っている。しかし、きな臭いタカ派の勢いに、ハト派は巻き込まれそう。されど、もし直接的攻撃の標的となるのなら、これまた自衛のために改憲已む無しとなるのでしょうか。難しいです。
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あまもりさん、こんばんは (polo181)
2005-10-23 19:53:26
コメントを有難う。やっと帰ってきました。東京は原宿表参道界隈を歩いてきました。笑 そうなんですよ、仰るとおり9条を変えて集団的自衛権にまで踏み込んでしまうと、知らず知らずに戦争に引きずり込まれて行きます。戦争は人間の理性を狂わせてしまいます。殺される前に相手を殺すことが目的になります。私たちが味わったような思いを後世の人にさせたくない気持ちで一杯です。スクラムを組んで阻止しましょう。
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anikobeさん、こんばんは (polo181)
2005-10-23 20:06:50
コメントを有難う。政治色の強いブログにはコメントをし難い中、よく意見を述べてくれました。お互い苦しい中を生きて来ました。私は従兄弟を戦争で失っています。本文でも述べましたが、いまの状態は非常に危険です。警鐘を鳴らす人が居りません。ごくごく少数の人が憲法改悪に反対の声を上げていますが、かれらは政治上、泡沫的存在です。なんだかふわ~んとした中にいて知らぬ間に、9条を徹底的に壊されてしまいそうです。いま改めて平和主義を誓う必要があると思います。
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じゃこしかさん、こんばんは (polo181)
2005-10-23 20:25:10
コメントを有難う。先の総選挙では与党が勝ちすぎましたね。三分の二を超えましたから憲法改正を発議することができます。しかしこれは両議院で2/3が必要ですから、いまのところ不可能ですね。民主党がどう出るかがポイントになります。さらに96条では国民投票を必要とあるから、ここで国民がどのような態度をとるか、それによって決することになりますね。
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熊子さん、こんばんは (polo181)
2005-10-23 20:37:15
コメントを有難う。ある政党の公式サイトでは、国民の8割が改憲賛成だと主張しています。その数字は正しいのかも知れません。だとすれば、とても危険な状態だと私は思います。先の戦争前夜には「一億総火の玉」になって鬼畜米英を!と叫んだのでした。何事も中庸が大切で偏りはアブナイ。振り子のように必ず中心に戻るような動きをすれば安心なのですが。いずれ国民投票となりましょうから、それまでにしっかりと見極めることが大切だと思います。
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