スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

銀塩カメラの結末は

2018-08-27 13:10:57 | 趣味



年の頃は30数才の若い男で、カバンとスマホを持って私の玄関先に
しつらえた商談コーナーにどっかと座った。
ワイシャツの袖をまくりあげた彼が、自己紹介を始めた。
全国に支店が数十箇所ある老舗のリサクル業者のバイヤーだと言う。

私が売ろうとしているカメラセットを見て、彼は「只今我が社では
キャンペーン中で、金貨やインゴットと混みならば高く買います」と
しきりに言う。これで主要な目的は金だなと分かった。で、私は男の
知識を知るために「グラムいくらで買うんだね?」と聞いてみた。
彼は即座に「金を指輪やアクセサリーに加工して売るから、グラム
6000円で買い取ります」と、真顔で言った。(その日の金の
買取価格つまり相場は4547円だと知っていたから、これは変だな
と、即座に思った)私は、やんわりと「今は売る時じゃないですね」
と答えた。加えて「貴重品はみな銀行に預けてあるので、簡単には
出せない」とも付け加えておいた。

結局、彼はしぶしぶ本社と連絡をとって、「望遠レンズとマクロレンズ」
の二点だけ5000円で買い取りますと、やっと答えを出した。

50年前に何十万も出して買ったものが五千円とは・・・と思ったけれど
保存しておいても、なんの役にも立たないので「結構です」と答えた。
以上が顛末です。

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