生きていたぞ！

写真をクリックすれば、蛹（サナギ）になる前の段階である前蛹ゼンヨウの状態が見られます。これが７月の１４日ですから今日まで１０日間かかったことになります。前蛹から蛹までは一晩でした。それからは動きがまったく止まってしかも、殻が堅くて指で押してもピクリともしなくなりました。一週間ほど経った頃には全体的に萎んだように見えて「ああ、これはもう駄目だ。中で死んでいるに違いない」と思ったりしました。そのように一喜一憂する中で、皆さんの励ましがあったので、今日まで我慢をしてきました。

今朝の状態はご覧の通りです。全体的に薄茶色です。シッポを指で押してみると体全体をくねらせます。明らかに生きています。しかも殻が柔らかくなってきています。テンコちゃんもこのミドリちゃんに合わせるよう変化しています。こちらも指で軽く触れるだけで体を動かします。小さな小さな命ですが実に神秘的です。１０日間も飲まず食わずで不動の姿勢を保ち続けたのですから、驚異と呼ぶべきでしょうか。

私は湯船に浸かって両手でお湯を顔にかけるときに、時々自分の両手をしげしげと眺めることがあります。手を閉じたり開いたりしながら指の動きを観察します。その動きは実に正確で整然としています。その度に命の不思議と尊さを実感しています。今朝の蛹の変化に出会ってそれと同じ様なほぼ神への感謝の気持ちに似たものを感じました。日の出に合わせるように羽化するそうだから、明日からは４時起きです。感動の瞬間をカメラに収めたい。