「高僧名僧伝・役行者」マゾン電子書籍紹介。角川電子書籍・BOOK★WALKER電子書籍」
役行者(生没年未詳)役優婆塞、役行者という。飛鳥時代、大和葛城山に住んで呪術宗教家「続日本紀」文武天皇3年(699)5月24日条に、はじめ小角は葛城山に住み、呪術のあることで名を知られていたが、後年その才能を損ね妖惑をもって讒言したので、この日伊豆島に配流に処した。「日本霊異記」では孔雀王の呪法を修め、奇異魔験力を得た人とされ、鬼神を駆使すること自在で、もろもろの鬼神に対して大和の金峰山と葛城山との間に橋を架けよと強要した、ことから葛城山の一言主神が人に託して「役優婆塞が天皇を傾けようと謀っている」と讒言したので伊豆島に流されたとする。平安中期には金峰山山上が岳の金剛蔵王菩薩を祈りだしたといわれ、後期には大峰山、葛城山をはじめ諸国の霊山に踏み分けたとされる。修験道の開祖に仮託され、多様な伝説が生まれた。