友達はみんな持っていた。
あのオモチャ。
「ぼくもほしいよ。かってよ。」
「どこにそんなお金があるの!買わないよ!」
分かっていたよ。幼心に。別に不自由な暮らしでは全然ないし幸せに暮らしていたよ。それでも人が持っているものは欲しくなるね。
「えー!ケチ!みんなもってるのに!」
「なんて言っても買いません!ずっと泣いてなさい。」
泣きはらして泣きはらして、わんわん泣いて疲れ果てて寝た。
朝起きて、眠い目をこすりながらリビングへ向かう。
テーブルに座る。
「がまんさせてごめんね。へんてこになっちゃったけどこれでゆるしてね。」
置き手紙とヒーローの手描きのお面。
色鉛筆で大好きな緑色に塗ってある。よく見ると下書きと消しゴムの跡が残っている。
気付かなかったけれど、横のソファにあなたは寝てた。
「ありがとう。じょうずだよ。おもちゃよりだいじにするものができたよ。」
「「ぼくのママはえがじょうずなんだよ。」ってじまんするね。」
あのオモチャ。
「ぼくもほしいよ。かってよ。」
「どこにそんなお金があるの!買わないよ!」
分かっていたよ。幼心に。別に不自由な暮らしでは全然ないし幸せに暮らしていたよ。それでも人が持っているものは欲しくなるね。
「えー!ケチ!みんなもってるのに!」
「なんて言っても買いません!ずっと泣いてなさい。」
泣きはらして泣きはらして、わんわん泣いて疲れ果てて寝た。
朝起きて、眠い目をこすりながらリビングへ向かう。
テーブルに座る。
「がまんさせてごめんね。へんてこになっちゃったけどこれでゆるしてね。」
置き手紙とヒーローの手描きのお面。
色鉛筆で大好きな緑色に塗ってある。よく見ると下書きと消しゴムの跡が残っている。
気付かなかったけれど、横のソファにあなたは寝てた。
「ありがとう。じょうずだよ。おもちゃよりだいじにするものができたよ。」
「「ぼくのママはえがじょうずなんだよ。」ってじまんするね。」