ー 夏の畑 ー
連日35度Cを超える暑さが続いている。
先日テレビがどこぞの農家で栽培しているレタスの根がとろけてしまったと伝えていた。心配になり、畑のを抜いてみたが何も変わったことはなかった。トマト、キューリ、レタス・・・みなシャキっとしている。有機肥料を使っている畑の野菜は皆元気なんだろうと思う。
ただ、農薬を使わない農業への転換は文字通り牛の歩みである。国税庁によれば、有機栽培による酒類は全体のわずか0.03%であり、有機ワインに至っては0.01%にとどまるという(2022.5.24NHK NEWS WEB)。
政府は2050年までに化学肥料の使用量を30%減らすという目標を打ち出した(農水省「みどりの食料システム戦略」)。 のんびりした話だ。
菜園では化成肥料は一切使わない。一度豚糞を入れたことがあるが抗生物質が入っているかもしれないという話を聞いてこれも止めた。
この春から全面的に腐葉土を使っている。腐葉土は自家製。菜園に1坪ばかりの浅い穴を二つ掘り、雑草や野菜くずやコメの研ぎ汁を放り込む。ときどき鍬で混ぜ返したり、水をくれてやると1年ほどでさらさらの土になる。先日、土の中からスイカが芽を出しているのを見つけた。土を気に入ってくれている証拠だ。
家畜のフンは使うつもりはなかったが、知り合いが鶏フンを1トン袋に半分持って来た。お裾分けしたスイカのお返しらしい。変なエサは与えていない鶏のものだというから畑の南側で使うことにした。
腐葉土もホームセンターで買ってくれば手っ取り早い。しかし、あまりうまい例えではないが、味噌汁の出汁はやはり自分の家で煮干しやコンブからとりたい。その方が安心だし、第一出来たもののうまさが違う。
なんにでも言えることで、手っ取り早く手にはいるものは代金のほかに知らないうちになんらかの代償を払っているものだ。
この暑さで畑作業は半日もできない。午後4時ごろ畑に出て、草取りや畝作りをし、蚊が出る前に引き上げる。近所のおばあちゃんは90をとっくに超えているというのに、うちの倍は働いている。
(次回は ー じゃがいも ー)