ー “ 屋根の点検をしています ” ー
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産經 令6.10.13
その1:
もう1年ばかり前になる。
たまたま庭に出たら、若い女がふたり、わが家の屋根を見上げていた。「どうかしたの?」と訊くと、「屋根が傷んでいるようなので・・・」と言う。「あそこ」と指さすあたりを見るがそれらしい箇所は見えない。
女の一人が「うちの会社、この近くで工事やってるんです。よかったら、屋根、見せてもらえませんか」と言った。
「いや、別に悪い所はなさそうなので、いいよ」と断ったら、「そうですか」と帰って行った。
その2:
2カ月ほど前、30代とおぼしき男がひとりやって来て、屋根のリフォーム業者だと名乗った。「是非見積もりを取らせてください。無料ですから」と言う。
リホォームの業者は決めているので、話に乗る気は全くなかったが、この際何をしゃべるかいろいろ聞いてやれと思い、本社名、所在地、支店の場所、屋根の材料など技術的なことまで思いつくままに質問したところ、実にスラスラと答えた。口調もはっきりしていて自信たっぷりである。しかし、その後がいけない。
「とりあえず、名詞だけ置いといて」と言うと、「取ってきますから」と向こうに停めた車の方へ行き、そのまま帰って来なかった。
察するに、その1は最近流行っているという「点検商法」だろう。屋根に上がるとこちらから見えない所を壊し、法外な金額の契約を結ばせる。摘発されたあるケースでは令和4~5年、約600件の契約を結び、約8億5000万円の利益を得ていた(産經 令6.10.13)。
その2は強盗目的で下見に来た可能性がある。契約書を作るからと家に上がり込み、中の様子を探るのである。実際、業者を自宅に上げ、後日強盗に入られた家がある(産經 令6.10.14)。
最近の強盗には指示役と実行役があるという。たまたまSNSでつながった指示役に言われて、家に押し入り、金品を奪う。今時の若い者の精神構造がわからない。