テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

■ YouTube Selection (songs & music)


森のリトル・ギャング

2007-03-24 | アニメーション
(2006/監督:ティム・ジョンソン&キャリー・カークパトリック/声の出演(日本語吹替版):役所広司、武田鉄矢、石原良純、友近、BoA、カンニング竹山、夏木マリ/84分)


 気儘な一人暮らしのアライグマ、名前はRJ。食べ物を盗もうと冬眠中の熊の巣に忍び込むも、すんでのところで見つかり、しかも、はずみでその食料を崖の下に落としてしまう。予定より早く起こされた熊は、『今夜は見逃してやるが1週間で散らばった食料をかき集めて持ってこい。さもなければ探し出して殺す』と言う。

 さて、近所の森では亀をリーダーに小動物が家族のように暮らしていた。オポッサムにハリネズミ、リス、そしてスカンク。彼らも冬眠から目覚めたところだが、彼らが眠っている間に森は半分以上が人間に開発されて住宅地に変わっており、境界には大きな生け垣が建っていた。【原題:OVER THE HEDGE
 住宅地のすぐそばで暮らす彼らを見つけたRJは一計を案じる。食料が底をついた彼らをそそのかし、人間からポテトチップスやケーキ、コーラなどを盗ませようというのだ。勿論、それらは1週間後に熊に渡すための食べ物。物事に慎重な亀のヴァーンはRJを信用しないが、RJはポテトチップスを皆に配って人間の食べ物が如何に美味しいかを披露する。
 こうして、彼らを丸め込んだRJはあの手この手を使って食べ物を人間から盗む。しかし、人間の方も黙ってはいない。泥棒を捕まえようと様々な仕掛けを施す。ついには恐ろしい害獣駆除業者まで登場し、ヴァーンは盗んだモノを人間に返そうとするのだが・・・。

*

 ビジュアル的に嫌悪感が先に立った「シャーク・テイル(2004)」。キリンやシマウマが唄い踊るシーンで白けてしまった「マダガスカル(2005)」。ドリーム・ワークスのアニメはピクサーに2歩も3歩も遅れていると思っておりましたが、久々に「シュレック」以来の面白さ。動物好きの私はアレ以上に楽しめました。或る映画サイトの<リアルすぎて気持ち悪い。>という意見には、“信じられな~い”。小動物達のコミカルで感情豊かな表情、動きが可笑しくて、可愛くて素敵です!
 沢山のジャンク・フードを食べ、RJに『食べるために生きている』と言わしめた人間に対する皮肉な視点もありますが、スリルあり、友情あり、そして素敵な音楽(ルパート・グレグソン=ウィリアムズ、歌:ベン・フォールズ)もありの家族で楽しめる映画でした。

 吹き替えですぐに分かったのは、ヴァーンの武田鉄矢と住宅管理組合のヒステリックな女性会長グラディスの夏木マリ。
 RJ役の役所広司は風来坊の軽い感じが出せていたし、あわてんぼうのリスのハミーは、石原良純が高い声を使って落ち着かないキャラにピッタリ填ってました。友近はスカンクのステラ、BoAはオポッサムの女の子ヘザー、カンニング竹山は駆除業者の男。

 ついでに、英語版の声はブルース・ウィリス=RJ、スティーヴ・カレル=ハミー、ギャリー・シャンドリング=ヴァーン、ワンダ・サイクス=ステラ、アヴリル・ラヴィーン=ヘザー、ウィリアム・シャトナー=オジー(ヘザーの父親)、ユージン・レヴィ=ルー(ハリネズミの父親)、キャサリン・オハラ=ペニー(ハリネズミの母親)、ニック・ノルティ=ヴィンセント(熊)、トーマス・ヘイデン・チャーチ=ドウェイン(駆除業者)、アリソン・ジャネイ=グラディス、とのことでした。





・お薦め度【★★★=一度は見ましょう】 テアトル十瑠
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ハウルの動く城

2006-04-23 | アニメーション
(2004/宮崎駿 監督・脚本/声:倍賞千恵子=ソフィー、木村拓哉=ハウル、美輪明宏=荒地の魔女、我修院達也=カルシファー、神木隆之介=マルクル、伊崎充則=小姓、大泉洋=かかしのカブ、大塚明夫=国王、原田大二郎=ヒン、加藤治子=サリマン/119分)


 子供と観るためにレンタルしてきました。
 「千と千尋の神隠し」の時に、<これは、おばけ、妖怪系の集大成か?>と書いたけれど、この映画も魔法使いや悪魔が出てきて、全編、前作以上の摩訶不思議な世界が繰り広げられます。日本を舞台にした「千と千尋」では、ほぼ読めた筋書きや登場人物(殆ど人間じゃないけど)の行動が、今回は原作者(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)がイギリスの作家だからでしょうか、いまいち掴めない部分が多々ありました。

 父親の帽子店を継いで切り盛りしているソフィーは、電車で妹を訪ねた時、街の路地裏で端正な顔立ちの男性と会う。グネグネとした妖怪のようなモノに追われている彼は、突然ソフィーと共に空へ舞い上がった。魔法使いだ。そしてその青年は、ソフィーを妹の働く店まで、空中を歩いて連れていってくれた。
 ソフィーの国は隣国と戦争中であるが、心臓を食べてしまうというハウルや“荒れ地の魔女”などの魔法使いも街に徘徊していて、大変物騒な世の中になっているらしい。
 その日、ソフィーが夜になって自分の店に帰ると、突然“荒れ地の魔女”が入ってきて、18歳のソフィーを90歳のおばあちゃんにしてしまう。

 翌日、こんな姿ではここには住めないと、こっそりと家を抜け出したソフィー婆さんは、魔法使い達が住むという荒れ地に向かって歩き出す。大きな蕪を顔にした親切な案山子に会い、杖をもらう。『今晩、眠る家も欲しいな。』と言うと、目の前に現れたのは・・・ハウルの動く城だった。

 異様な姿をした動く城。鉄板を張り合わせたような外観で、四つ足で動く。お尻のような部分が入口になっていて、ソフィーが入っていくと、中は蜘蛛の巣だらけの暖炉のある静かな部屋だった。お城のイメージはないし、四つ足で動いているような振動も無い。
 中にいたのは、しゃべる“火”の悪魔、カルシファーと、マルクルと言う男の子。このお城を動かしているのは俺だというカルシファーは、ハウルとある契約を結んでいるが、カルシファー本人はどういう契約か分かっていないらしい。
 ソフィーは掃除婦として暫くこのお城で生活しようと考える。

 その夜、魔法使いのハウルが帰ってくる。なんと彼は、先日街であったあの美しい青年であった・・・。

 さて、何故ソフィーはお婆さんに変えられたのか?
 それは、ハウルを捕まえようとしている“荒れ地の魔女”の邪魔を、ソフィーがしたからですな。しかし、魔法をかけられていることをソフィーは他人に話せない。“他人に話せない”という呪いもかけられたからだ。

 ま、ここまではなんとか分かるんですが、この先が段々と分からない事だらけになってくる。

 ハウルって何者? 大きな鳥のような姿が本来のハウル?
 大鳥になって空を飛んでいるいるけど、あれは何をしているの?
 自分の頭の悪さを披露しているようで恥ずかしいんですが、ハウルが毎夜、疲れ果てるまで飛んでいるのは何故なのでしょうか?戦争を止めさせようとしているのか?
 よく分かりません。

 カルシファーとハウルの約束事って結局なんだったの?
 サリマン(ハウルの魔法学校の恩師)は、戦争などすぐに止めさせることが出来そうなのに、何故にハウルを必死で探しているの? 戦争の手伝いをさせる為だけ?
 そもそも、ハウルの偽名の家には国王からの招待状が届く位なのに、探す必要があるのでしょうか?

 なんとなく分かるんだけど、どうも落ち着かない。
 原作を読めば分かるんでしょうが、今更読む気はしないし、ネット情報によると、登場人物は同じだがストーリーは違っているらしい。

 ソフィーのハウルを恋する気持ちもあんまり伝わってこない。
 恋人同士を演じさせるんなら、倍賞さんとかキムタクとかイメージが出来上がっている人を持ってくるのは失敗だったと思いますな。年齢差が大きいのが分かっているので、どうも甘い雰囲気にならない。

 神木隆之介君のマルクルは、本人の顔が浮かんでこないくらい(笑)可愛かった。
 カルシファーの声は、「千と千尋」の蛙ちゃんの声。若人あきら(我修院達也はピンとこない)も顔が浮かんでこなかったなぁ。

 最後に流れてきた主題歌「♪世界の約束」は、作詞:谷川俊太郎、作曲:木村弓、そして唄ったのが倍賞智恵子。相変わらず、素晴らしい歌声でした。
 余談ですが、倍賞さんの「♪さよならはダンスの後に」はとても好きな歌で、昔はカラオケでも時々唄ってました。

 「allcinema ONLINE」に英語版のキャストが紹介されていました。
 ハウル=クリスチャン・ベイル、ソフィー(90歳)=ジーン・シモンズ、荒地の魔女=ローレン・バコール、サリマン=ブライス・ダナー、ソフィー(18歳)=エミリー・モーティマー、カルシファー=ビリー・クリスタル。
 やっぱり、ソフィーは年齢で分担したんですな。それが妥当でしょう。ビリー・クリスタルのカルシファーは想像できそうだなぁ。

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魔女の宅急便

2005-09-23 | アニメーション
(1989/監督・脚本:宮崎駿/高山みなみ=キキ、佐久間レイ=ジジ、戸田恵子=おソノさん、山口勝平=トンボ、加藤治子=老婦人/112分)


 先日、久々にTVで流れていた「魔女の宅急便」。
 家の娘が1歳の頃に作られた作品で、我が家では彼女が物心つくようになってから、レンタルかTV放映で初めて観た映画だった。劇場公開時は、前年の「となりのトトロ」の3~4倍の観客動員数を誇ったスタジオ・ジブリの大ヒット作である。
 映画にも黒猫が出てくるが、<クロネコヤマトの宅急便>が資本参加しているのは洒落てるなあと思いましたな。
 当時録画したものは何度も観ました。娘のリクエストの度に観たわけですが、実は親の方が子供以上に楽しんでおりました。

 国籍不明、年代不明。角野栄子さんの原作を読めば分かるかも知れないが、映画を楽しむのにはあんまり関係ない。

 魔女のお母さんと普通の人間のお父さんとの間に生まれた魔女のキキが主人公。少女になったキキは、魔法界の慣わしに沿って、13歳の満月の夜、一人前の魔女になる為に余所の街で暮らすべく家を出ることになる。仲良しの友達や近所の人々にも見送られながら、お母さんのホウキに乗って飛び立つ。お供は黒猫のジジ。
 ラジオの天気予報では『今夜は晴れ』だったが、飛び立ってしばらくすると激しい風雨に襲われる。あわててもぐり込んだ貨物列車で、結局一晩を過ごすキキとジジ。朝、列車で運ばれている牛に足を舐められて目を覚ましたキキが、列車の屋根から外を望むとそこにはキラキラと輝く海が広がっていた。

 青々とした海の向こうに見えた『海に浮かぶ町』が気に入ったキキ。
 地中海の港町を思わせるその町に降り立ったキキだが、危うく交通事故を起こしそうになり、のっけからお巡りさんに叱られる。身元を聞かれそうになったところを助けてくれたのがトンボと呼ばれている少年。最初は馴れ馴れしいトンボを嫌うキキだったが、後にはこの町でも超有名なカップルとなる。

 出鼻をくじかれた様子のキキ。偶然、“パン屋のおソノさん”と知り合いになり、事情を話すと離れの一室を貸してもらえることになった。妊娠中であったおソノさんに替わって時々店番をしながら、やがて<キキ・デリバリー>という宅急便屋さんを始める。ホウキで空が飛べるキキには、郵便屋さんは格好の仕事だった。
 最初のお客さんはパンを買いに来た美しい女性だった。甥っ子への誕生日プレゼントだという鳥かごを運んでいる時、突風に煽られたキキは荷物を落としてしまうのだが・・・。

 いちいちストーリーを書いているのが馬鹿馬鹿しくなるくらい有名な映画ですよね。今回観ていて思ったのが、物語の設定として「真夜中のカーボーイ」と同じだなということ。
 ある目的をもって旅だった主人公が、辿り着いた町で色々な人や事件と遭遇するという話。主人公の目的が達成されるかどうかという興味が最初に設定されてる所と、ロード・ムービー的な展開でもあるというのが似てますな。同じ様な作品が他にも沢山ありそうですが、とりあえず「真夜中・・・」を思い出しました。テーマは勿論、主人公の目的も結末もまるっきり違いますがネ。

 オープニングには「ルージュの伝言」、ラストは「やさしさに包まれたなら」。懐かしいユーミンの曲が使われています。

 おソノさんの離れに泊まった次の日の朝、キキが使った家の外にあるトイレ。キキが出るときにジャーと水が流れる音がしました。水洗トイレだったというのが、ちょっと女性観客を意識したのかなって感じでしたな。

▼(ネタバレ注意)
 途中でキキは魔法が使えなくなる。ホウキに乗っても空は飛べないし、ジジの声もニャーニャーとしか聞こえない。
 『魔女が人間に恋すると魔力を失う』って、外国の本か何かで読んだような気がするんですが、この時のキキはトンボに恋でもしていたんでしょうか?
 原作を読めば分かるんでしょうけどねぇ。
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アイアン・ジャイアント

2005-09-03 | アニメーション
(1999/監督・原案:ブラッド・バード/原作:テッド・ヒューズ/英語版声:ジェニファー・アニストン、ハリー・コニック・Jr/日本語吹替版声:進藤一宏、郷里大輔、日高のり子/86分)


 「Mr.インクレディブル(2004)」のブラッド・バード監督の前作で、1999年のLA批評家協会賞長編アニメーション賞を受賞した作品。

 1957年。宇宙から謎の物体がもの凄いスピードで地球に落ちてくる。
 アメリカ北東部、メイン州沖の嵐の海では船が木の葉のように揺れていた。船長は、船が巨大な人影のようなものにぶつかるのを見たが、次の瞬間大きな波に船ごと呑まれてしまう。それからしばらくして、船長は岩場の上に横たわっている自分に気づいた。あれは何だったんだろう?
 レストランで働く母親と二人暮らしのホーガンスは、一人で留守番をしている時にTVアンテナが無くなったのに気付く。屋根から見下ろすと、大きな何者かが通った跡らしきモノが森の方へ続いていた。懐中電灯を銃の先に取り付けて痕跡の正体を探りに行くと、なんとそれは身の丈10mはあろうかと思われる巨大な鋼鉄のロボットであった。
 鉄でできたものを壊しては食べるロボットの大きさに、恐れをなして逃げ出すホーガンスだったが、ロボットが実は人なつこい優しい奴だと分かって友達になり、自宅の納屋に連れてくる。
 一方、謎の物体を探している政府の役人もホーガンスの町にやって来ていた。やがて、ホーガンスが何かを知っていると気付いた役人は、ヒューズ家(=ホーガンスの家)の間借り人となり、ホーガンスの行動を監視するのだが・・・というお話。

 時代設定がえらく古いんだが、何の意味があったのか・・・。役人のロボットに対する過激ともとれる反応の裏に、米ソ冷戦時代のピリピリムードがあったのですよ、ということか。
 田舎町の雰囲気は、昔のハンナ・バーバラ系のアニメを思い出させて懐かしかった。勿論、昔のよりはずーっと精緻なタッチで仕上がってますがね。

 暴力否定がテーマですな。夏休み中の息子も、これは大変面白かったようで3回くらい見ていた。大人も充分楽しめる作品です。

 映画データで驚いたのが、製作総指揮のピート・タウンゼント。「♪サマー・タイム・ブルース」などのヒット曲で有名なバンド、ザ・フーのリーダーだ。映画サイトには、<昔“フー”が出したアルバムに「ジ・アイアン・マン」というのがあって、そのロックオペラの原作が映画と同じテッド・ヒューズなので、その関係だろう。>との内容がコメントされていた。
 なるほど。但し、ロボットの扱いは人間的で、科学的に考えてしまうと少し違和感はある。

 デザインにかかわっていたジョー・ジョンストンは、「ジュマンジ(1995)」や「ジュラシック・パークⅢ(2001)」の監督。“スター・ウォーズ”の特殊効果のデザイナー&イラストレーターもやっていたとの事である。

▼(ネタバレ注意)
 ロボットは、スクラップの鉄屑をムシャムシャと食らうので無骨な感じなんだが、実は「天空の城ラピュタ」のロボット並にもの凄い能力を持っている。これは、後半のサプライズでした。そして、出てきたロボットの武器の使い方は“インクレディブル”のシンドロームのロボットに似ていましたな。

 結局このロボットは、遠い宇宙の彼方の星から逃げ出してきた、戦闘用マシンだったのでしょう。戦闘がイヤになって、逃亡したものではないかと思いました。

 バラバラになった身体を自分で合体させる能力。これは“T2”みたい。液体金属ではないけれど。
 ミサイルを、自らの身体で受け止めてホーガンスの町を救ったジャイアントが、遠くアイスランドの氷河の中で合体しようとするラストシーンは嬉しくなってくる。
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イエロー・サブマリン

2005-08-06 | アニメーション
(1968/監督:ジョージ・ダニング&ジャック・ストークス/脚本:リー・ミノフ、アル・ブロダックス、ジャック・メンデルソーン、エリック・シーガル/音楽:ザ・ビートルズ)


 約40年前の映画で、この頃にはビートルズにそれ程関心が無かったので観なかった。69年の解散前後になって、やっと彼等の音楽を聴くようになり、その頃見逃していたのを後悔した作品。やっとDVDで逢えました。

 ビートルズ映画なんだが、ジョンやポールなど4人のメンバーはアニメでしか出てこない。そして、画もディズニーやジブリとは全く違う感覚のもの。当時は、サイケデリックとかポップ・アートとか、グラフィック・アートとか言われてたんじゃなかろうか・・・(この辺の言葉は、詳しくないので適当に書いてます)。個性的で、好き嫌いが出てきそうなタッチ。オジサンたちには懐かしい想いもさせる。ただ、古くさい感じはしなくて、写真を絵にしたものや、色々な物をカリカチャーした様な画像がふんだんに出てきて、今見ても“斬新な”ものでした。プロモーション・フィルムのようにも見える所があって、アニメ・ミュージカルと呼びたくなりましたな。

 海底10万キロの所にある楽園ペパーランドが、ブルー・ミーニーズの軍隊に攻め込まれる。ミーニーズの首領は、楽しいことや美しいものが嫌い。ペパーランドの美しい自然も人々も皆ブルーに変えられてしまう。市長は一人の男にこの危機を救ってくれる者たちを探すように言う。男は伝説にのっとって、市の塔の上にある潜水艦イエロー・サブマリンに乗って出かけるのだが・・・。

 ビートルズの4人を乗せてペパーランドに帰ってくる旅の途中にも、イエロー・サブマリンが時間の海や科学の海などを通り、危ない目に遭う。途中で出会う、♪ノーホエア・マン(ひとりぼっちのあいつ) の唄と共に紹介される妖怪(?)ジェレミーは、「千と千尋」の顔無しのようでありました。

 勿論、ペパーランドに到着した後は、♪サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド となって、音楽でミーニーズを一掃し、めでたしめでたしとなる。

 スタッフで驚いたのは、脚本のエリック・シーガル。70年の名作「ある愛の詩」の原作者であり、脚本も書いたその人でした。アレは、私が映画館で涙した初めての映画です。

 さて、この作品に使われた曲を紹介しますと、
 ♪Yellow Submarine
 ♪Eleanor Rigby
 ♪All Together Now
 ♪When I'm Sixty-Four
 ♪Nowhere Man
 ♪Lucy In The Sky With Diamonds
 ♪Hey Bulldog
 ♪Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
 ♪With A Little Help From My Friends
 ♪All You Need Is Love ・・・etc。

 評論家筋に彼等の最高傑作といわれるアルバム、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(1967)』からの曲が多いように思いますが、♪"Day In The Life, A" も一部が流れていましたね。

 その他、♪Love You To 、♪シンク・フォー・ユアセルフ、♪ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン、♪オンリー・ア・ノーザン・ソング、♪イッツ・オール・トゥ・マッチ という曲も使われたようですが、知らないので確認できませんでした。
 映画の最後にはビートルズの4人が実写でチラッと出てきて、♪All Together Now がもう一度流れてきます。そして、世界各国の文字で<All Together Now>を意味する言葉も・・・。最後の文字は「みなさん、御一緒に」でした。

 監督のジョージ・ダニングはアニメーション作家らしいんですが、この映画で全米批評家協会賞特別賞を受賞したとのことです。
 尚、私が劇場で観たビートルズ映画は、70年のドキュメンタリー「レット・イット・ビー」だけでした。

 余談ですが、「アイ・アム・サム」でダコタちゃんが演じたルーシーは『♪Lucy In The Sky With Diamonds から付けた名前だ。』とサムが言ってましたが、当時噂になった頭文字のL・S・D(=例の麻薬のひとつですね)。歌詞も映像もそれらしくはありましたな。
 ビートルズには詳しくないので、間違った部分がありましたらコメント頂きたいです。

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Mr.インクレディブル

2005-07-19 | アニメーション
(2004/ブラッド・バード監督・脚本/日本語版 声:三浦友和=Mr.インクレディブル、黒木瞳=インクレディブル夫人、綾瀬はるか=ヴァイオレット、海鋒拓也=ダッシュ、渡辺美佐=ミラージュ、後藤哲夫=エドナ・モード、斉藤志郎=フロゾン、宮迫博之=シンドローム)


 「カンフーハッスル」かコレが観たいと息子が言うのでレンタル店に行ったら、アチラは全部貸し出し中だった。

 ご存じディズニーとピクサーの「ファインディング・ニモ」に続く共作アニメ第6弾とのこと。監督・脚本は「アイアン・ジャイアント」のブラッド・バードで、英語版の声の吹き替えにも参加(=ファッションデザイナー、エドナ・モード役)している。

 話の前提として、世の中には超能力と強力なボディをもったスーパー・ヒーロー達がいて、その活躍は政府公認であることを頭に入れておかなければいけない。
 Mr.インクレディブルもそんなヒーローの一人なのだが、ある時自殺しようとした男を頼まれもしないのに助けたこと、悪人を退治する過程で一般市民にも怪我を負わせたこと等で告訴されてしまう。世論に負けて、政府も彼等を一般市民の中に紛れ込ませて、普通の生活を送るように強いることとなった。
 十数年後。元イラスティ・ガールというこれもスーパー・ヒロインだった女性と結婚した彼は、今は保険会社の一サラリーマンとして働いている。会社の仕事はこなしているんだが、利益優先主義にはなりきれず、つい顧客に保険金を払いすぎて上司には睨まれているという状態だ。
 3人の子持ちとなった今、筋肉モリモリだった体型も少し緩み始めている。やはり、元スーパー・ヒーローのフロゾンと彼は、毎週水曜日には妻達にはボーリングに行くと言いながら、こっそり世直し作業をやっている。

 そんなある日、上司と意見がぶつかった彼は、ついに強力な腕力で上司を傷つけてしまい、保険会社も首になる。普通人としての生活を大事にしようとしている奥さんには告白できずにいたが、運良くスーパー・ヒーローとしての力を頼りにする人物が現れ、生活に困ることはなかった。
 最初の依頼は、ある学習型戦闘ロボットが施設を逃げ出したので、壊さずに捕まえて欲しいというモノだったのだが・・・。

 おもちゃや動物を扱ってきたピクサーがついに(一応)人間を扱った。「モンスターズ・インク」の時には、主役の女の子の動きは可愛いいものの表情はいまいちと書いていたが、ここでは人間の表情も違和感なく観られた。オープニングのMr.インクレディブルのインタビューや、インクレディブル夫人が赤ん坊をあやす時の表情なんか結構微妙で、見入ってしまいましたな。

 “ニモ”に続いてアカデミー賞ノミネートされた脚本は無駄がなくて、「スパイダーマン」なんかより面白いです。なんと115分というから、アニメとしては大作に入るんじゃないでしょうか。出だしで、次々と起こる事件を片っ端から片付けていくところでは、「ダーティハリー」を思い出しました。自殺志願者を助けた事が“ハリー”のオープニングを思い出させたのかも知れませんな。

 シンドローム一味との対決は、どうしても「サンダーバード」や「スパイキッズ」シリーズを思い出してしまう。

 キャラとして面白かったのは、ヒーロー達の洋服を制作するデザイナーのエドナ・モード。いかにもあの業界に居そうなキャラに膨らみをもたせてあって、楽しい人物でした。

 今回は時間がなくて、残念ながら字幕スーパーバージョンは見れなかった。
 吹き替えですぐに判ったのは、黒木瞳。ピッタシのはまり役という感じでしたな。三浦友和は最後のクレジットで知りまして、少しだけ聞き直したんですが、『よく聞けば確かに・・・』というくらい、さりげなく演技してました。

▼(ネタバレ注意)
 宮迫も気が付かなかった。時間があれば聞き直したかったです。
 子供の時のシンドローム=インクレディボーイは、イメージは柳沢慎吾が先に浮かびましたが・・・。
▲(解除)

 いつか、字幕版を観てみたいと思ってますが、以下に英語版の声の配役を紹介しておきます。
 Mr.インクレディブル=クレイグ・T・ネルソン、インクレディブル夫人=ホリー・ハンター、ヴァイオレット=サラ・ヴォーウェル、ダッシュ=スペンサー・フォックス、エドナ・モード=ブラッド・バード、フロゾン=サミュエル・L・ジャクソン

 原題は【THE INCREDIBLES】。“ありえねぇー、奴ら”ってとこですか。

 2004年のアカデミー賞、放送映画批評家協会賞長編アニメ賞を、NY批評家協会賞LA批評家協会賞ではアニメーション賞を受賞している。

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耳をすませば

2005-03-15 | アニメーション
(1995/監督:近藤喜文/原作:柊あおい/脚本:宮崎駿/声:本名陽子=月島雫、高橋一生=天沢聖司、立花隆、室井滋、小林桂樹、露口茂、中村晴彦)


 思い出の作品から。
 前回の、「ロミオとジュリエット」の“ティーン・エイジャーの恋”つながりで、コレが浮かびました。
 我が家ではしぶとい人気のジブリアニメです。

 初めて観た時幼稚園だった息子にも、雫ちゃんの『ヤな奴っ!ヤな奴っ!ヤな奴っ!』というセリフが受けて、よく観てました。その後、何かの折りには録画ビデオを再生したものです。

 “ヤな奴っ”。天沢聖司くんのことですね。ホントはいい奴だった。よくあるパターンではありますが・・・。

 図書カードで本を借りるなんて、今は少なくなってるんじゃないでしょうか。今はICカードか何かで処理してて、この物語のような出会いは無くなっているのかも知れません。

 オリビア・ニュートン・ジョンの「カントリー・ロード」が主題歌のように使われていました。シンガー・ソングライター、ジョン・デンバーの歌ですが、オリビアのも爽やかで良かったですな。
 ♪コンクリー ロード・・・♪か。ハハッ。

 猫のムーン。あの辺のキャラクターは、アニメじゃないと出ませんな。バロンの幻想の世界も。
 聖司くんのおじいちゃんのロマンスの話は、ちょいと昔のヨーロッパ、クラシック映画を彷彿とさせたんですが、私だけですかそんな想いをしたのは・・・。

 「R&J」の悲恋よりは、輝ける未来に希望の陽が射すラスト・シーンの方がうれしいですね。

 あの立花隆さんがお父さん役です。お堅い感じは出ましたが・・・。
 「ファインディング・ニモ」のドリー(室井滋)が、ここでは、お母さんをやってました。

 尚、監督の近藤喜文さんは、完成後に亡くなったそうです。残念です。

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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ

2005-02-05 | アニメーション
(2004/水島努 監督・脚本/声の出演:矢島晶子=しんのすけ、ならはしみき=みさえ、藤原啓治=ひろし、こおろぎさとみ=ひまわり、真柴摩利=風間くん・シロ、林玉緒=ネネちゃん、一龍斎貞友=マサオくん、佐藤智恵=ボーちゃん、斎藤彩夏=つばき、村松康雄=マイク、小林修=クリス、大塚周夫=オライリー、内海賢二=ヴィン、小林清志=ジャスティス)


 去年、招待試写会に当選して、息子と中州まで見に行ったクレヨンしんちゃんの映画。今日、急に息子が観たいと言って借りてきました。ラストまでしっかりストーリーは分かっているんですが、オヤジもまた観てしまいました。そうです。クレヨンしんちゃんをバカにしてはいけません。この作品で劇場版は12作目になるらしいですが、TVはともかく、映画は大人の鑑賞にも堪えうるものが多いです。特に、2001年の「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」は、70年代に青春していた人には涙モノの作品となっております。な~んてね。

 いつものようにカスカベの街で遊んでいたしんちゃん達“かすかべ防衛隊”の5人は、鬼ごっこをしている間に、一本の路地裏に入る。路地の先には閉鎖となった映画館があって、物珍しさから5人は建物の中に入っていく。すると、誰もいないはずの館内では、ぼやけたフィルムが廻っていた。5人は椅子に座ってスクリーンを見出すが、しんちゃんはオシッコに行くと席を立つ。しばらくしてトイレから帰ってきたしんちゃんは、他の仲間がいないのに気づく。置いてきぼりをくったと思ったしんちゃんは、怒って帰る。ところが家に帰ると、他の“かすかべ防衛隊”の家の人から野原家に電話が入り、子ども達が帰っていないことを知る。事情をしんちゃんから聞いたひろしとみさえは、ひまわりも連れてその映画館に入っていく。

 映画館ではやはり同じようにぼやけたスクリーンが、荒野のような風景を映していた。と、突然しんちゃん達親子は、荒野のまっただ中に立っていることに気付いた。まさしく、さっきまでスクリーンに映っていた荒野のようであるが、なぜ其処にいるのかはわからない。わけも分からず歩いていると線路があったので、線路づたいに歩けば人の居るところにでるだろうと更に歩くことにした。

 目の前に出てきた町は、古いアメリカ映画で見かけたような西部の町であった。人間は日本人だし、話している言葉も日本語なんだが、何故か格好は西部劇にでてくるスタイルで、男はテンガロンハットを被り、腰にはガンベルトをしていた。

 一軒のサルーン(酒場)に入ったひろし。そこはあらくれ男共のたまり場で、新参者のひろしを巡ってトラブルが発生、昔の西部劇のように大立ち回りが始まる。騒ぎを聞きつけてこの町の保安官が部下を連れてやって来るが、なんとその保安官は、風間君であった。懐かしそうに近寄るしんちゃん。しかし、風間君は「お前なんかしらん」とつっけんどんに扱う。

 どうなっているんだ。

 やがて、しんちゃん達親子は、この町が映画館で流れていたスクリーンの町で、自分たちはそのスクリーンの中に取り込まれた事に気付く。マサオくんやボーちゃん、ネネちゃんもこの町にいるが、カスカベのこともしんちゃんの事も忘れてしまっているようだった。
 スクリーン上の町にはジャスティスという横暴な知事がいて、町人を強制的に労働させている。ひろしは他の人と協力してこの知事と戦おうとするが、「お前達は一生この町から出られない」という。

 当然、しんちゃん達はこのスクリーンの町から出てカスカベの町に帰れるんだが、いかにして取り込まれたスクリーンから脱出するか。この町のはずれには、町人が絶対に踏み入れてはいけないという場所がある。そこに秘密がありそうなのだが、ジャスティス一味は、ひろし達が其処に向かうことを妨害する。さて、その秘密の場所にいかにして行くか。そしてその秘密とは・・・。

 悪役ジャスティスはジョン・ウェインそっくりの顔で、吹き替えが小林清志。そして、ひろし達を助けるガンマンには「荒野の七人」のユル・ブリンナーチャールズ・ブロンソンにそっくりのキャラクターが出てきて、吹き替えも小林修大塚周夫内海賢二がやっている。西部劇ファンなら思わずニンマリしてしまいそうな設定です。監督・脚本水島努さんてのは楽しい事を考えますなあ。

 最後に証される”秘密”には、あはっと笑ってしまいます。
 ハッピー・エンドではありますが、一抹の淋しさも感じさせるラスト・シーンでありました。

・お薦め度【★★★=アイディア賞で★おまけ、一度は見ましょう】 テアトル十瑠
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ファインディング・ニモ

2004-06-29 | アニメーション
(2003/アンドリュー・スタントン監督、リー・アンクリッチ共同監督/吹替版の声:木梨憲武、室井滋、宮谷恵多/101分)


 子供が学校を休んでいるので、ビデオ借りてきました。日本語吹替版。

 若いカクレクマノミ夫婦の巣が外敵に襲われ、卵を庇おうとした母親は沢山の卵と一緒に食べられてしまう。たった1個残った卵を父親(マーリン)が育て、やがてめだかの、イヤ、魚の学校に行くまでになった。その子、ニモは最初の登校日にダイビングをしていた人間に捕らわれてしまい、マーリンは助けようとダイバーの船を追いかける。

 マーリンがいかにしてニモを助けるか。ここが大きな芯となってストーリーは流れていく。

 マーリンにとってはニモ探しの旅であり、ニモにとっても初めての外界での冒険である。
 ニモを捕まえたダイバーはシドニーの歯医者で、診察室の中にある水槽にニモは入れられる。そこには色々な先輩達がいる。先輩達の話では、数日後に歯医者の親戚の子が遊びに来るらしい。が、その女の子は乱暴もので、以前この子にプレゼントされた小魚は袋ごと振り回されて死んでしまったという過去がある。今度はニモがプレゼントの対象になるであろうと思われるので、その子が訪ねてくる前に水槽から逃げ出さなければならない。
 マーリンのロード・ムービーとニモの脱出劇+時間との戦い。この二つのシークエンスを交互に描いていく。映画の面白さの要素を三つも備えているのだから、面白くないわけがない。

 マーリンの旅のお供は、メスの魚。心配性のクマノミに対して、ちょっとお気楽でおとぼけのナンヨウハギドリー。彼女に助けられたり、助けたりの旅。鮫や鯨や、提灯アンコウ、クラゲ、大きな海流を移動していくウミガメなど、出てくる海洋動物も豊富で楽しいです。

 「モンスターズ・インク」「トイ・ストーリー」のピクサーが作った、2003年度アカデミー長編アニメ賞をとった作品。

 木梨憲武のマーリンも室井滋のドリーも大成功でした。ドリーはずっと野沢雅子かと思って聞いていました。 あと、ニモの母親には進藤晶子、学校の先生のエイの声は赤坂泰彦がやっている。”さかなクン”も確か出てましたな。
 又、ラスト近くに出てくる二人組のカニの声はドランクドラゴンでした。

 尚、アンドリュー・スタントンはこの映画では監督以外に原案、脚本、声の出演(ウミガメのクラッシュ)もやっており、過去の仕事をみてみると、「トイ・ストーリー(1995)」の原案、脚本、「バグズ・ライフ(1998)」の監督、脚本、「トイ・ストーリー2(1999)」の脚本、「モンスターズ・インク(2001)」の製作総指揮及び脚本と素晴らしいものでした。この人は要注意です

・お薦め度【★★★★=友達にも薦めて】 テアトル十瑠
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リロ&スティッチ

2003-12-15 | アニメーション
(2002/クリス・サンダース、ディーン・デュボア監督/)


千と千尋の神隠し」とアカデミー賞のアニメ部門を争った作品。千尋も今までのジブリ作品の中では可愛くない女の子の方に入ると思うけど、リロはもっと可愛くない。昔の東映動画に出てきそうな顔立ちの女の子で、ハワイが舞台だから、ポリネシアン風ということだろう。

 地球から遙か離れた星にすむ科学者が、遺伝子操作である生き物を作る。№626というそれは、破壊本能だけで生きていて、しかも並外れた腕力と知力を持つ。危険生物と認定された№626は、その星から追放されようとするが、誤って地球に送られてしまう。

 №626は地球のハワイ・カウワイ島に落ちるが、そこで両親を亡くして姉と二人で暮らしているリロという女の子と出会う。№626は犬になりすまし、リロに飼われるようになり、スティッチと名付けられる。ちょっと変わり者で寂しがり屋の妹のために、スティッチを飼うことを許した姉だが、色々な物を壊すスティッチに振り回されていく。そして、スティッチには生まれ故郷の星から、彼を捕獲しようと追っ手もやってくるのだが・・・。

 90分弱の作品で、子供には面白いかも知れないが、「千と・・・」のように大人も楽しめる作品ではない。

・お薦め度【★★=お子様には、悪くはないけどネ】 テアトル十瑠
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●2007年10月にブログ名を「SCREEN」から「テアトル十瑠」に変えました。
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