「ゾンビと戦いなさい、ゾンビと」
ミラ・ジョヴォヴィッチが主演という、ただそれだけのために観に行きました。
前情報とかはいっさい仕入れずに。
全編を通して不愉快な映画。つまらないっていうより、グッタリする映画。
ストーリーラインはDV男を相手に、女の武器を使ってしたたかに立ち回って報復する話。んで、報復する女がミラジョボなんですよ。
まず、全編に渡るDV男の暴れっぷりが、観ていてとにかく不快。自分勝手すぎる振る舞いで、キング・オブ・ゲスってカンジのクズっぷりとかね。
ストーリー上、不快な男を演じているわけだから、むしろ演技としては成功しているのかもしれないけど。
DV男に暴力を振るわれて、ミラジョボが泣いて悲鳴を上げるシーンがね……とにかく不快なんですわ。
これまでもミラジョボはエイリアンやゾンビを相手に大立ち回りを演じて、そのたびにぶん殴られて悲鳴を上げたりしてたわけなんだけど。
ゾンビ相手に悲鳴を上げるのは、どこまで突き詰めたって所詮作り物、観ている側も「様式美」として恐怖やギャグに昇華(あるいは消化)することができるんだけど。
でも、DV男ってのは実際にあり得る存在で、ミラジョボが泣いてるシーンがね、グッタリするカンジで重たいんですわ。不愉快。
んで、そのクズを相手にミラジョボが報復するんだけど。
これが、もし『スティング』みたいに知恵比べっていうか、駆け引きの妙で相手を陥れるんなら爽快感があったんだろうけど。
結局、女の武器を使って周囲の人間をたらし込んで、それで報復する。
たらし込まれる連中のボンクラっぷりも呆れるし、最終的には暴力に対して暴力で報復(しかも、報酬はセックス)っていう浅はかさに、またもや不快指数が上昇。
それと超モデル体型のミラジョボが、オトコもオンナも狂わせる妖女っていうのは説得力に欠けるかな。
もっと、ムッチリしたカンジの方が妖女っぽさが出たと思う。
やっぱり、ミラジョボはゾンビやエイリアンと戦わないと。
ボンクラとクズばっかりが集まった映画と思えば、それなりに楽しめるかもしれないけど。
でも、お金を払ってまでボンクラの映画を観たいかといえば、そうでもないしな~……。
ただ、DVの場面の不可指数が高いってことは、それなりに人間の情に訴える醜さや怖さが描かれていたんだろうな、とは思う。
その点だけは評価できるかもしれないけど、娯楽として映画を観ようと思うのなら楽しめない。
あと、日本で映画宣伝でブログを使って「ミラ・ジョヴォ"ビッチ"なオンナ大集合」って、ブログを使って自分の周りのビッチを紹介してください、ってキャンペーンをやってるんだけど。
http://blog.livedoor.jp/point45/
とことんボンクラ揃いのこの映画で、この配給元が一番ボンクラだなと思った。
『ポイント45』(映画館)
http://www.point45.jp/
監督:ゲイリー・レノン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、アンガス・マクファーデン、スティーブン・ドーフ、他
点数:4点
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