「Open The DYNABOOK! じゃないんだね……ま、まさかBIOとVAIOをかけてるのかッ!」
オレのミラ・ジョヴォビッチ(断言)が出てるってことで観にいった。相変わらずミラはイイ……。
ゲームの『バイオハザード』をモチーフとした映画の続編。タイトルは『2』だけど、ジルのコスチュームやシチュエーションや時間軸から推測するに、ゲーム的には『3』のところ。
この映画の見所は大きく分けて2つ。
まずはジル。よくぞやってくれた!
だいたいゲームやアニメの実写ものっていうのは、キャラへの思い入れがあるだけに、観るとガッカリさせられるモンだ。
でもジルが、『3』の警官にあるまじき、あのコスチュームでちゃんと出てくれた(事件当日、ジルは停職を喰らっていたっていう辻褄合わせもある)。
しかも、ジル役のシエンナ・ギロリーが良かった。アメコミっぽいバタ臭さはなく、ちょっとオリエンタルな雰囲気があって、この映画のジルにはピッタリだった。
(ゲームのジルらしいかといえば、また異論はあるだろうけど)
春麗に希望を打ち砕かれた人でも、ジルならきっと納得できると思う。っていうか、オレは納得した。
んで、2つ目。
ミラが頑張った!
前作では、あんまりアクションシーンがなくて物足りなかったけど、そのアクションの少なさは今作のための伏線だった、といわんばりに頑張ってくれる。
走ってる姿がヨタヨタしてたり、細かいカット割りや"演出による"ブレばっかりだったけど、きちんとオレの脳内ではミラが銃をバリバリぶっ放して、ゾンビとガンガン殴り合っていた。
見所に挙げた二人の"主人公"だけど、この映画は、映画の主人公とゲームの主人公が混在する不思議な映画だった。
ジルがメインとなる教会や学校などの密室のシーンでは、"B級ホラー映画ゲーム"な『バイオハザード』そのもの。
「いつゾンビが襲ってくるのか?」という恐怖と、しつこいぐらいにベタなビックリシーン。そして「噛まれたらアウト」という鉄人プレーみたいな制約が、さらにゲーム内で味わったはずの緊張感を増幅させる。
変な喩えだが、「バイオハザードをプレーしてる」ってカンジだ。だからこそジルに対して、好感が持てたのかもしれない。
それに対して、ミラ演じるアリスは……『マトリックス』のトリニティばりに、"バイクに乗って"ジルの前に登場。
二丁拳銃でガツンガツンぶっ放すハジキは、ブリットタイムでスローに飛んでいく。
そして、ゲームでは禁じ手の"ジャンプ"でロケットランチャーの弾をかわす。
そこにはゲームとしての『バイオハザード』はなく、アメリカ人なりの解釈で作られた『RsidentEvil』だった。
でも、それでつまらないとかというのはない。むしろ、『RsidentEvil』という"B級アクション映画ゲーム"と思えばオモシロ。なにせ、ミラが大活躍だしね。
あ、なんか↑の書き方だと皮肉っぽいカンジだけど、ミラのアクションシーンは良かったよ。
イヤ、厳密にはアクションっていうか、アクションした後の見栄の切り方がいいのね。
アクションの前後でミラの表情がクローズアップになるところが多いんだけど、そのときの表情とか仕草とかがカッコイイの。クール・ビューティというかね。
(このへんのカットはスチールや公式ホームページの壁紙とかでも使われてるから、詳しくはそのへんを観て)
ただ、気になったのは追跡者との決闘シーン。
なんで、タイラント同士、素手でガチンコ決着なんだ? と思ったら、制作は今回もモーコンのポール・W・S・アンダーソン。もう、好きにしてってカンジだ。
最後。
やっぱり生きてたアリス、そして一段とパワーアップした模様で、次作の可能性を強含んだ引きでエンド……と思ったら、すでに映画の『3』が制作予定らしい。
ああ、このままミラはシガニー・ウィーバーに続く、エイリアン女優になってしまわないかと、それだけが気がかりだ。
余談ながら。
ここまで映画がヒットしたんだから、『バイオハザード リアル・オン・バトルフィルム』でも作るんやろと思ってたら、その前に『バイオハザード4』を作るらしい。
http://www.capcom.co.jp/bio4/
ああ、そういえばベロニカだの、アウトブレイクだの0だのと本筋の方はカウントしてなかったんだな、と思い知る。
『バイオハザード2 アポカリプス』(映画館)
http://www.sonypictures.jp/movies/residentevilapocalypse/
監督:アレクサンダー・ウィット
出演:ミラ・ジョヴォビッチ、シエンナ・ギロリー、他
評価:6点(シエンナ・ギロリーに+1点、ミラには∞点)
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