小学生の頃
音楽の発表会が、近づいていた。
合唱の練習を放課後にしていた。
その日は眠かった。
授業が終わって
練習が始まるまで、
机にうつ伏せになって
眠ってしまった。
ほんの数分だと思うが、
教室には、もう誰もいなかった。
「そして誰もいなくなった。」
事件だ。
私はあわてて体育館に急いだ。
体育館に着くと、
みんなステージの上に並んでいた。
今日から、
ステージの上に並んで
練習するんだ。
急いで、ステージに登り、
列に並んだ。
どこでもいいだろう。
ピアノの伴奏が鳴り始めた。
ところが、いつもの曲ではない。
練習している曲ではなかった。
となりに立っている男子が、
僕を見た。
僕は、あれ、
なぜこの人、ここにいるんだ。
なんとなく変だと思って、
よくよく、見たら、
となりのクラスだった。
僕が間違って、
となりのクラスの列に並んで
歌おうとしていたのだ。
静かに、じゅうぶん静かに、
ステージからおりた。
そして、体育館の後ろを見たら、
僕のクラスの人がいた。
事件は、
無事、解決した。
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