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シロガネの草子

花匂ふ美しき内親王殿下のお振袖 ~クリーム色地に雲取りのお振袖~


 Mayuさんのブログに昨年、ウズベキスタン大統領ご夫妻を囲んでの午餐会での眞子内親王殿下のお振袖の左後袖の雲取り、水色をいれてある部分の凹凸が話題になっておりました。このお振袖はもう何度もお召しになられている雲取りの染め分けと縫箔のお振袖デス。

 シロガネはてっきりずっと、白地の雲取りのお振袖とばっかり思っておりましたが今回の記事を書くにあたり、色々と調べてみました。そしたらクリーム色地と分かり、白地と思っていたのが、水色の色が入っていることがわかりました。画像の光加減で正確な色が良くわからない時があります。特に淡い色は。


 この画像だと地はクリーム色、そして雲取りの中の色が水色とハッキリと分かります。


 このお振袖は、クリーム色地に雲取りの中には、濃いピンク、淡ピンク、黄色、そして水色の5色の色が染め分けて入っています。シロガネの会社でも雲取りの染め分けは、良くしております。


 シロガネの所のこういう、染め分けの作業では、図案に色ごとに番号が書いてあり、そして作業前に生地に青花(水で消える液です)で番号を書き写しまして、それから作業に入ります。


 刷毛を使用し、手作業で色を入れてゆきます。そして時々間違えて色を入れてしまい、修正したり(けっこう高額になります)絵羽が合うところであれば、相談のうえ、そのまま間違えた色を絵羽になる柄の所に入れまして、なんとか色を合わせます。(^_^;)

 実は上の作業の画像は、シロガネが務めている会社(工場)にテレビの取材が入りましてこの時に撮影された、染め分けの作業デス。ちなみにこの手は、シロガネではなく上司の手です。これは型友禅ですね。こんな感じで色を入れてゆくのです。

 姫宮様のお振袖のように、何色もの色を入れますので、間違いを少しでも減らすために現在では、一色ずつ色を入れるように対応しております。

 ほんとは作業台(台車と呼んでおります)や染料を入れてあるバケツ等もテレビに映っていましたので、紹介したかったのですが、上司の名前が刷毛に書いてあり、なおかつシロガネが先に書いてあった対応をしておりませんでしたので、(笑い)残念ながら載せられませんでした。


 濃いピンクと淡いピンクと水色の一部に箔が置いてあり左前身頃の所のでは、雲取りの縁に金糸が施されています。普通は柄ものが、つまり友禅があるものなのですが、このお振袖には、一切ない、シロガネからみると本当に、珍しいタイプのお振袖だな~と思っています。スッキリとした感じです。皇嗣家のお好みでしょうね。

 生地は紗綾に花柄の地文がある、綸子デス。「唐華」という名前の生地だと思います。それはシロガネの所でも扱っております。濃いピンクには、金の箔で花柄が、そして淡いピンクには、同じく箔で露芝文様が大小細かく表されております。




 お分かりでしょうか、左後袖の水色の雲取りにも金の箔の露芝文様が淡いピンクと同様にあります。凹凸に見えるのは、綸子の地文にそれと箔の露芝が大小あり、なおかつ淡い水色の為、綸子の地文とそして雲取り全体におかれた箔の細い芝の文様が目立って凹凸に見える為だと、思われます。これが、シロガネの見解デス。 

 綸子の生地は仕事柄、毎日見て手に持ったりしていますので、Mayuさんのブログの記事を読みまして蛍光灯の光の元、反物を張る時ちょっと生地を左右に斜めにしますと、地文が凹凸にみえました。

 いつも当たり前のように扱っていましたので、そういう事、気にも止めませんでしたが、着物好きのMayuの所にコメントを送らせて頂いたりまた、こうしてブログを書いたりしまして改めて、自分自身の仕事の身の回りの事を注意深く見るようになりました。

以下は、雲取りの染め分けのお振袖をお召しの眞子内親王殿下です。



平成27年(2015)11月4日 文化勲章受賞を招いてのお茶会







平成29年(2017)1月2日 新年の御所での夕食会



平成29年(2017)6月4日ブータンを公式訪問、「ブータン花の博覧会」










平成30年(2018年)11月9日 平成最後の園遊会







令和元年(2019)12月20日 ウズベキスタン大統領夫妻とのご午餐会







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