映画館で観れなかった作品をサブスクで観るシリーズ。今回はネットフリックスから安藤サクラ&山田涼介共演の原田眞人監督作品「バッド・ランズ」です。
今回の作品は原田眞人監督による現代アクション作品ですが、2022年に公開された岡田准一と坂口健太郎が共演した「ヘルドッグス」がとても面白かったので期待して視聴しました。
物語は大阪で特殊詐欺グループに所属する安藤サクラ演じるネリと山田涼介演じる弟のジョーがある3億円の闇の金を手に入れたことから様々な組織に狙われるというシンプルな内容です。しかしながら、そのシンプルさは大阪と言う町とそこに暮らす人間たちの個性がぶつかり合ってディープな人間模様が展開されます。
ネリとジョーに関わる一癖も二癖もある人間が、例えば詐欺グループの頭、高城を生瀬勝久、頭のビジネスパートナーに天童よしみ、元やくざでジャブ中の男、曼荼羅を宇崎竜童などが演じ、他にも個性的な面々が名を連ねます。ちょっと気が付かないかもですが、最近、役者としても注目を浴びているまえだまえだの兄、航基君がいたりします。
安藤サクラの板についた関西弁に山田涼介の可愛いさのある悪童ぶりも面白く最後まで楽しめる作品でした。ただ、ラストは黒川博行の原作に基づくものか少し物足りなさを感じ、似通った作品としては前作の「ヘルドッグス」に軍配を挙げたいと思います。
原田監督作品は一様に好みですが、最近はエンターテーメント色が強くかつての「クライマーズハイ」や「突入せよ!あさま山荘事件」などの骨太の社会派作品も観てみたいと思っています。前述しましたが、ネトフリ視聴可能なヘルドッグスとセットで鑑賞してみると今回の作品はもっと楽しめるのではと感じます。