65オヤジのスタイルブック

映画 グリーンブック

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今週は、アカデミー賞受賞作品を観てます。今回は作品賞、脚本賞、助演男優賞の3部門でオスカーを獲得した注目作品「グリーンブック」です。

3月1日の公開初日に早速観賞してきましたグリーンブック。最高の二人は織りなすロードムービーは実話に基づくもので、黒人天才ピアニストのドライバー兼用心棒として雇われたイタリア系白人の南部の演奏旅を描いています。

タイトルのグリーンブックは、黒人差別が色濃く残る時代に黒人が利用できる施設を記したガイドブックだそうで、今回の時代背景は、ケネディー政権下の1962年が舞台です。

ニューヨークのナイトクラブで用心棒をしていたトニーが、ナイトクラブ改修期間の間、カーネギーホールを上階に住む黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーの演奏旅行の運転手兼用心棒として雇われます。演奏の地は、黒人差別が強い南部の地域、上流階級の白人相手に公演を行うという内容です。

気難しく孤高のクラシックの天才ピアニストと嘘と腕力を武器に仕事をこなすガサツなイタリア人が繰り広げるドラマが笑いと涙を誘います。どのシーンを切りとっても、飽きの来ないパーフェクトな出来で、音楽とユーモアが見事に組み合わされたヒューマン作品でした。

現地アメリカでは、本作のアカデミー賞の最高賞である作品賞受賞に対して、かなりの批判が巻き起こっているそうですが、本作が主人公トニーが、差別意識を脱し黒人ピアニストを助けるいう筋書きに対して白人優位な内容だと指摘されています。しかしながら、僕はトランプ政権に対する批判のあおりを受けているように思えてならないです。

今回の作品のすばらしさは、黒人ということだけではなく、困難な境遇の中で現在の地位を得たことやクラシック奏者でありながらポップの公演を南部で行っていることに加えてマイノリティ―の代表者として描かれている点に加え、トニーが、イタリア系移民であり、当時労働者階級として地位が低い立場にあったこと。その境遇が本来はマフィアと結びつくのですが、彼は誰にも頼らず自分で道を切り開いていこうとしている点です。

まあ、難しいことはさておいても、二人の織りなすハーモニーは最高です。今回はシャーリーを演じたマーハーシャラ・アリが助演男優賞を受賞しましたが、トニーを演じたヴィゴ・モーテンセンの型破りな演技と変貌ぶりも、主演男優賞をとっても不思議でないと感じました。

ヨーロッパの三大映画祭に呼応するかのように、最近のアカデミー賞は、誰が観ても楽しめ作品が受賞する機会を逸する感がありました。今回のアカデミ―賞でグリーンブックが作品賞を得たことは、まさにザ・アカデミーにふさわしい出来事だと思っています。

映画ファンのみならず、誰もが楽しみ、笑いと涙に包まれ心が温まる。それがグリーンブックです。

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