アメリカで実際に起きたアブスキャム事件を基に映画化された作品「アメリカン・ハッスル」を観賞。
本年度アカデミー賞にノミネートされている本作、世界でひとつのプレイブックのデビッド・O・ラッセルの脚本、監督によるものです。
稀代の詐欺師がFBI捜査官と手を組んでおとり捜査を行って政治家の汚職を摘発すると言う、一見正義感あふれる作品に思われるストーリーですが、これが全くの真逆。妻の連れ子が可愛くて離婚できない詐欺師と彼の公私にわたるパートナーとなった謎だらけの愛人に、出世欲の強いFBI捜査官が加わって、しっちゃかめっちゃかの人間模様が展開。
全編に1970年代後半のうさんくさい香りがプンプンですが、これがまた魅力的で妻役のジェニファー・ローレンスとと愛人役のエイミー・アダムスの異なるお色気ぶりがマッチしセクシー倍増です。
さらに、小太りの19分けの詐欺師役のクリスチャン・ベイルとクルクル髪のFBI捜査官役のブラッドリー・クーパーの外見から漂う男臭さと感情むき出しの会話がこれまた魅力的でした。
おとり捜査事件を背景に展開される人間模様を十二分に楽しんでください。